結論は「まぁいいんだけどさ」にしかならないんですけど宇多田ヒカルの新しいアルバムに椎名林檎とのコラボ曲が収録されるとのことで「それは楽しみだ!」と普通に思ってたんですけどこのニュースに「俺得すぎる」って言ってるツイートをちらほら見かけるんですよそれに対する俺の違和感が大きくなって大きくなりすぎて最終的に龍になる感じわかりますか俺の違和感がなんか神々しい珠を握りこんでる感じ伝わりますかそもそもだって俺得ってだってそもそも誰得に対する俺得だったわけじゃないですか誰が得すんの?俺が得する!って言う意味での俺得がそもそもの語源だったわけじゃないですかそれにしたって宇多田ヒカルと椎名林檎ですよむしろこの二人のいずれかのファンでこの二人のコラボを喜ばない層っているんですか世代的にも音楽的にも本人同士の関係性においても実際にコラボが実現するのは貴重な機会であるにしたって親和性自体はもともと疑うまでもないわけじゃないですか左手中指と親指でアルバム『First Love』のCDを摘むように持ってる龍は右手に『無罪モラトリアム』持ってる可能性むしろ全然高いんじゃないかなと思うんですよそりゃあ二人ともに全く興味ない人からしたら「へー、仲良いんだ」って感じかもしれないけどそれにしたって誰得って話にはならないでしょ薄ら氷心中に俺得って言うのは全然わかるんだけど宇多田ヒカルと椎名林檎のコラボそこに俺得って言う感じそこに俺が感じるとても簡単には拭い切れない違和感いやお前得じゃなくてみんな得じゃないのって感覚いやいいんだよ本人的に嬉しかったんだろうしその気持ちに嘘はないんだろうけどさ何だろうなこの商品を買った人はこんな商品も買っていますリストが俺の趣味とか好き好みを完全に喝破している感じありがたいことなんだよ自分が好きかもしれないものを教えてくれるってのはもちろんありがたいし当たり前なんだよ向こうだって人間なんだから好き好みがあって何かしらの影響を受けて創作するわけなんだから互いが互いに影響を与え合うクリエイターを俺が両方とも好きになるの自然なことだよ自然なことなんだけどそこでちょっと俺はああ自分は凡庸な人間なんだなぁとか冷静に思ってる自分の存在に気付いちゃったりするわけ良いものは良いんだから多くの人が良いと思うのも自然なことでみんなが好きなものを好きだからって凡庸なんて考え間違ってるのもわかってるよみんなが好きなものを俺も好きなことが全然悪いことじゃないのわかってるんだけどふっとそんな風に考える瞬間があったりするわけこっちはそんな調子なのによぉ宇多田ヒカルと椎名林檎のコラボに俺得って言い切れる人達がいてさこの人たち何なのって宇宙人に見えるのよこの人たち自分の好きだったマイナーなバンドが売れてみんなのものになってちょっと寂しい感じとかわかるのかなとか思うわけそりゃ両方好きな人いくらでもおるやろ俺もそんな大衆の一人でございって俺には思えることで俺得って言い切る人達はどういうつもりで俺得って言ってんのかな全然わかんないんだけどその俺得とまっすぐに言えるその感じが眩しくて俺の目はもう開かないんだよ天に昇った龍は昇ったはいいものの何をすればいいか自分でもわからなくなって途方に暮れてとりあえずYOU TUBEで椎名林檎と向井秀徳のデュエット見てやっぱええわぁ俺得やわぁとつぶやくのであったなんぼでもおるそんなやつなんぼでもおる。まぁいいんだけどさ。以上です。