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ラーメンズファン問題と負け残りトーナメント

ラーメンズファン問題 - 指揮者だって人間だ

読みましたー。ので、なんか書きます。

なんかこれ読んでて、まぁ結構手垢がついた話題ではあるものの分かるは分かるよね。俺は特にビレバン好き人間が大の苦手で携帯保護フィルタがナイトメアビフォアクリスマスの奴とは生まれてこの方ハイタッチをしたことがないでお馴染みなんですけれども、まぁビレバン自体も俺は好きじゃないんですけども。僕は出が田舎モンなもんで何ていうんですかね、都会のカルチャーに触れることが出来なかったせいで何かしらこじらせ方も階段二段飛ばしでどっかで盛大にすっころんで複雑骨折したものの唾つけてりゃ治るとか強がってたら変なくっつき方しちゃって走り方がすごく面白い人のまま、いい歳になっちゃった感があるんですけれども。①ビレバンにハマって②やがてビレバンを嫌いになる、の①のフローすっ飛ばしちゃってるんで、高校生の時にビレバン的な空間に触れたことがなかったのでそういう受け皿すらなかったので、なんとか自力で自らの骨を磨り潰して処方して飲んでこじらせを克服するしかなかったもんで、大学に上がった時に初めてビレバン好きを目の当たりにしましてその時点で何だコイツみたいな感じだったもんで、まぁこじらせカルテを見ると大体同じ症状で血を吐いてはいるんですけれども、同属嫌悪とはちょっと違う。あいつらは受け皿をもってポジティブな俺とは別の種族だ、と思って、今も思ってるんですけど。つまりは、結論はほぼほぼ元記事と同じなんですけど、ちょっと違うアプローチでサブカル問題を語ろうみたいなそんな感じです。

「私だけが知っているという優越感ゲーム」みたいなんは、そりゃあそれはそれであると思うんですよ。ただ、そんなことを考えた時に、もひとつ突っ込んで考えたいのは、なぜそんなゲームに参加するハメに至ったのかってことだと思うんですよね。

初出が何なのかはわからない、僕がなるほどそういうものもあるのだなぁと初めて思ったのはHUNTER×HUNTERだったんですけど、負け残りトーナメントってやつがあるらしいじゃないですか。本来であればトーナメントは負けたらそこで終わりなわけですけど、それとは逆で、勝ったものから抜けていく。負けた奴が次の試合に進み、最後まで負けた奴が一番どうしようもないよね、という過酷なトーナメントです。「俺はより素晴らしいクリエイティブを理解できるんだぜ」という鬩ぎ合いのイメージが強いサブカル界隈なわけなんですけれども、それってひっくり返せばメジャーに迎合できなかった奴らによる負け残りトーナメントなんじゃねぇの、みたいな。だって、どうせ他人になんか今更なれないわけだから俺は俺をやるほかないわけですけれども、単純に至極単純に考えればラーメンズの凄さみたいなもんを悶々と思い巡らせて肥大化させようさせようと考えるよりか「今でしょ!」つってね、「いつ飲むの今でしょ!」つってオーディエンスと腕をクロスさせるドイツ式の乾杯をした方が絶対人生楽しそうじゃないですか? 昔はそこから必死に目を背けてはいた気もするんですけど、今になって考えると、そんなもん多くの人と楽しい気分になれる趣味を持つに越したこたねえんじゃねぇかなと思うんですよね。メジャーは低俗だ駄目だ何だなんて言い分は昔よりかだいぶ通りやすくなってきた昨今ではあるんですけれども、昔を振り返って最近の感覚としては「俺には楽しむことができなかった」って素直に敗北だな、と思うところは僕なんかあるんです。熱狂まではしなくていいだろうけど、別に毛嫌いするよりかはさ、そこそこに楽しめた方が人生楽しいに決まってるじゃないですか。例えばW杯なんかありましたけど、そんなん興味なさそうな人でも意外と普通にチェックしてて意外と普通に一喜一憂してて、全然興味ない俺なんかは普通に羨ましいな、と思うんですけど。

つまりはサブカルなんてもんは「それを好きになれれば交友関係を営むうえで大きな武器になる」ようなものを好きになれなかった人たちの負け残りトーナメントみたいな側面もあるわけで、「俺はわかってるぜ、お前は全然わかっちゃいないぜ」ってのは「お前如きじゃ負けてるうちには入らない、お前の受け皿はもっと上に十分あるからこっちくるな」みたいな感覚になるんだと思うんですよね。他のものを好きになんかなれなくて、やっとこさ好きになれたものだから、だから他に好きなものがあるお前はわざわざこっちに来るな、そっとしておいてくれ、みたいな。

あんま具体例を挙げると、単純なこじらせの話から色々飛び火しそうなんでアレなんすけどねー、タワレコで試聴したらすっげぇかっこよかったからNUMBER GIRL好きになったとか抜かすシティボーイよりか自転車30分漕いで辿りついたブックオフにたまたま置いてあったちっちゃいブラウン管でNUMBER GIRLに出会った俺の方が絶対NUMBER GIRL好きでしょ、みたいなね。これ自体は正しくないんでしょうけど、そう思っちゃう感覚っていうのかな、負け残りトーナメントなんだから負けてない奴はくるなよ、みたいな感じ。別に地方格差がどうのって話がしたかったわけじゃないんだけど、「それしかなかった」っていう自分を上等に見せかけるために「いや、お前はもっとあっただろ」って言っちゃう感じってのは分かるよね。結論。結論としては、ラーメンズファンがなんか気味悪いのはわかる。けど、気味悪い理由もわかる。ので、嫌われても俺は好き。みんな大好き。以上です。