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コロナ禍日記さん

しばらく普通にブログエントリっぽく書きたいことがあって、そっちを書いてたので、日記を書くのに2週間ほどが空いた。

アウトドア派なわけでもないし人付き合いが好きなわけでもないつもりではいたのだが、このwithコロナの時代においては自分な不利な側なのかもなぁと日頃考えている。単純に体調がすこぶる安定しないのである。なんとか定時まではリモートで仕事をしたものの、そのまま倒れて翌日まで眠りこけてしまうみたいなことをしばしば繰り返してしまっている。どういうことなのだろうと自分でも考えてはいるのだが、いまいち忽然とした理屈は思いつかない。漠然と考えるのは、他人が物理的に近くにいる状況は俺にとってはそれはそれでストレスではあるのだが、それと同等かそれ以上かに俺は一人でいても何もしていなくてもストレスが多い人間なのだろうかなと思う。

「家事と喧嘩は江戸の花」の精神を地で行く、自称精神的江戸っ子大阪在住道産子で、ほかの人間が「勘弁してくれよ穏やかな気持ちでいさせてくれよ」とうんざりするような火事場鉄火場の中でこそ生き生きするタイプである自覚はある。一般的には幸いなことと言えるのだろうが(そうとしか言い様がないのだが)会社の業績は特にこのコロナ情勢の影響を受けることもなく順調で、リモートワークも恙なく回っている。むしろみんな恙なく回すためにどこかしおらしげでむしろ以前より協調性を発揮しようとしているように見えて一般的には何よりなのかもしれないが、俺にはそれがどうにも居心地が悪い。外部要因によるストレスに、内部要因によるストレスをぶつけて対消滅させるのが俺の処世術であったのかもしれない。外部刺激の少ないコロナ情勢下の日常は、俺の俺の中から出でるストレスを持て余してしまい、どうにも生きにくく息苦しい。それが今時点での自己認識の感じである。

SNSやインターネットとの距離の取り方にも問題があるのかもしれない。こんな世の中なのであまり本来自分とは無関係な揉め事に気を揉むのもなと思って、きな臭い話題に近づかないようにインターネットを使おうと心がけてはいるが、「それでよかったな」と思う部分はあるもののやっぱりこれまでならそこに注ぎ込んでいたエネルギーを持て余して自家中毒(物理)を引き起こしているような気もする。いつまでも弾け飛ばずにウロウロウロウロとこまっしゃくれてるネズミ花火かベイブレードみたいにいる方が俺は精神的には健康で、そういうムーブをやめてしまうと本当に弾け飛んでしまうんではないかと少しびくびくはしている。ここは、まあ、自分の体調や精神と相談しながら微調整していく必要を感じてはいる。

体調が優れないわかりやすい理由の一つとして、太陽の光を浴びてないっていうのはあるのかもしれない。妻も息子も自粛自粛で毎日家にいるので、北向きの、しかも窓がマンションの共用廊下に面してる小さな書斎部屋で、カーテンも引きっぱなしにしたまま日がな仕事をしている。こういうのもやっぱり身体にも精神にもあまり良くないのかもしれない。

今日は、天気が晴れの予報だったので、朝から洗濯機を4回転くらいさせてやって、家中のカーテンを洗ってやった。洗われて戻ってくるカーテンを待つ部屋は、窓を開け放しにしても声を上げれば反響して返ってきて、日射しも頼まなくたって勝手に部屋に入り込んできて、愉快な気分だった。午後からは、クリーニング屋に預けていた冬物のコートなんかを取りに行くやら、ドラッグストアに買い出しに行くやらで、かれこれ3時間近く一人で麦わら帽子をかぶりマフラータオルで額の汗を拭いながら散歩していたのだが、それもまた愉快な気分だった。コロナのおかげでそれどころではなくなんだか不問にされていたが今年の4月は本当にいまいち物足りない、陰気な4月だったように思う。それを抜けて風が心地よく感じるようなまとわりつく陽気と共に5月がやってきて、なんとなく俺もまだやっていけそうな気がしてきて悪くない気分でこの日記を書いている。

見なきゃ消せばいいやの精神でたくさんテレビ録画をしているので映画を何本か、流し流し見た。だいぶ前にやってたリメンバーミーはものすごく面白かった。歴代ピクサー作品の中でもかなり良かったんじゃないかなと思う。天使にラブソングを、も、今観ても色褪せず面白かった。修道院の尼たちがクラップハンズしながら歌う画を思いついた時点で7割がた勝ちだよなぁ。そこからきっちり3割も拾いにいってるんだから大したもんだ。今夜ロマンス劇場で、は、かなりキツかった。プロット自体はもしかすると悪くないのかもしれないが、脚本上の台詞があまりに平面的で「これはこういうシーンで、俺の中でどうしても必要で書いたシーンなので、キャラクターはこういう気持ちなので、あとはヨロシク」と終始釘を刺されてるようで、全く楽しむことができなかった。作り手のやりたいこと、見せたいあれやこれやは分かるのだが、そのようにこちらが受け取り解釈する義理がない、という久々に「あ、こういう酷い目に合うことたまにあるよね」と思わせられた時間の無駄な映画体験だった。ヤフー映画みたいなのを見てみると、5000人がレビューしていて平均点が5点満点中4.2点になっていて、俺はそれを見てなんだか口角が上がった。なんか無意識に涎がこぼれるほど面白い映画ないかなーと思った。