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命を賭けてでも正月に餅を食べたい勢なんなの!?

あのー、まあ例年通りね、今年の正月も餅食って年寄りが死んどりますわ。インフルエンザはコロナ対策を徹底した人類に完全に抑え込まれてますし、たしか帰省時期なんかの交通事故件数とか去年のお盆の水難死亡事故件数とかもがっつり減ってたみたいなニュースは見てたと思うんですけど、餅だけはね、そりゃ絶対数こそ多くないものの代打で出てくる玄人の送りバントくらい確実に今年も年寄り殺してるみたいでね。

いやしかし、こんだけ毎年毎年餅食って死んでる奴が出てるのに、なんで餅をみんなそんなに食うかねって俺はもともと餅が好きじゃないんで全然気持ちがわかんないんですけど。だってあれ、餅の味しかしねえじゃん!どう調理したところで味が全然染みなくて表面だけちょろっと味がついてるだけで一噛みした後はずっと餅の味じゃん。一寸先は餅じゃん。油でコーティングされた真っ白なキャンパスじゃん。何色にも染まらない最悪のキャンパスじゃん。キャンパスやめてまえ!

まあでもそれはあくまで餅がもともと好きじゃない俺みたいなやつの意見でね、実際には世の中には正月になったらもう発作みたいに餅を食いたくて食いたくて堪らなくなる人たちがたくさんいるから毎年毎年人が死んどるわけですよ。うちの嫁もそうですよ、今ね、3歳半くらいになる息子がいるんですけども、師走になって正月が近づいてくると、嫁がそろそろ息子も餅食べられるかな?言うてて。待て待て待てーぃ言うて。お年寄りと同じく小さい子供もそらぁあなた餅を喉に詰まらせがちですよ、「まあ、すごく小さくしたら大丈夫かな?」とか最初は俺もそんな嫁さんの餅の美味しさを我が子と共有したい欲を無碍にしたくもないから考えたけどさ、やっぱ餅危ないよ注意喚起ツイートみたいなんがタイムラインにたくさん流れてくるからさ、やっぱちょっと待てよ、と。そんなリスク負ってまでどうしても餅って食べなきゃいけないもんなのかな、て話して。で、嫁さんもまあそうだよねーと言いつつ、じゃあ三ヶ日は救急車とかすぐ来てくれるかもわかんないし成人式過ぎたくらいに食べさせる?みたいなことを言うから、いや待てって待てって待てぇって言うて。救急車がちゃんと来てくれるならセーフとかでもなくて救急車が来てくれるまでの数分呼吸が止まってしまったら死ぬかも分からんし脳に酸素が行かなかったら後遺症が残るかもしれないし、それをどうにかする方法はもう俺はジョジョ5部でやってたペンを喉元にブッ刺して口以外の呼吸経路を無理やり確保するやつしか知らんのよ。俺はいつでも息子の喉元にボールペン突き刺せる心構えで餅を食べる息子を見守ることになるんやけどもそこまでしてどうしても餅を食わんとあかんのかね、人間は。そう言う話になってくるんですよ。そこまでのリスクを負ってまでなぜ、人は餅を食べたがるのか。だってその、成人式以降くらいに食べさせようかみたいなのも完全にもうゾンビ映画のノリになってるからね。他のエリアを全部ゾンビに占拠されながら立て篭ってたんだけど仲間の一人が負傷して熱が出て膿んでやばくて破傷風かなんか知らんけどやばい!みたいな感じなっててさ、それで仲間を大事にする主人公が廊下にめっちゃゾンビいるけどそこを駆け抜けて階段ひとつ降りて下の階の一番端にある医務室まで行けばペニシリンあるかもしれないみたいな時にもともとは悪党だったけど割と理知的だからこの状況では協力し合うのが賢明だただし馴れ合いは無しだぜ的な奴が言うじゃん、「夜だ、アイツらは視力が極端に弱い。夜なら音を頼りにしか俺らを探すしかないからな。もし本当に医務室に行きたいなら夜だ」って。成人式以降なら餅食わせてもいいかなって完全にそれくらいのノリだと思うんだけど、そこまでして食わなくちゃならんの?餅って!?

あーわかった、全部わかった。もー全部わかった。エラリー・クイーンくらいわかったわ。結局な、このうちの嫁みたいな人間が年寄りになった時に餅を喉に詰まらせて死ぬんだわ。お前死ぬからやめとけと思うのにそれでもなお餅を毎年食いたがる親戚のジジイババアたちみんな、かつては餅なんかで死ぬわけがないし正月といえば餅の人類たちだったのだ。「正月と言えば餅!」これに取り憑かれた人間が当たり前のように毎年謹賀新年に餅を2,3個食べる人生を50年か60年か続けた末に死ぬんだわ。100個目で死ぬ餅だわ。いきものがかり今すぐ楽曲提供してくれ。習慣だとか慣習だとか、こんな恐ろしいものはない。正月は餅を食べるのが当たり前で、それはどれだけ高齢になっても変わらないよというメンタリティ、こんな恐ろしいことはないよ。例えばYouTuberが年寄り6人集めてロシアンシュークリームやらせて、当たりにカラシじゃなくて餅を入れてたらめちゃめちゃ怒られると思うんですけど、その餅を正月に食うのは万人に許される現状絶対おかしいって!もうさ、普通自動車免許と同じノリで年寄りは餅食べないのがスマートみたいな感じに持ってこうよ、杉良太郎今すぐ「今年は餅を食べませんでした」みたいなタイトルのアメブロ書け。

そんな感じでね、餅で毎年人が死ぬということについて考えてるわけですけど、話は変わるんですけど、年越し蕎麦が不味くてね!スーパーでそこそこええ値段の蕎麦と海老天買って、大晦日に食ったんですけど、これがまー、麺も全部小麦粉やんけ!みたいなやつで、海老天も7割がた衣やんけハンサムスーツやんけみたいなやつで、マジで最悪だったんで。関西はうどん派そば派で言うたらうどん派なんでね、店側も「なんでもええから蕎麦食えたらええんねやろ」みたいな感じで客舐めてんのかな?て思ったし、そら舐めるのはしゃあないからじゃあ来年はどうしたら美味い年越しそば食えるかなぁって俺は不味い蕎麦食いながら考えてたんですけど。

そこで、「そこまでして年越し蕎麦食わんとあかんの!?」てなって。俺の中で。俺は蕎麦が大好きなんですけど、結局餅好きと同じ思考回路なってるやんけ思って。ここに人間の業がある。ここに人間の業がある。って思ったよねー。俺も同じように囚われてるんだよ、何がなんでも年越し蕎麦を食べたい業に。蕎麦粉に致死率という概念があっても俺は年越し蕎麦を食べたがるかもしれない。いやそんなわけないやろ!そう言い切れるのは蕎麦粉に致死率という概念がない世界で蕎麦好きをやってるからに過ぎない。

人類は平等に誰しもが浅薄で愚かだと思います。あと、嵐の後には虹が出ると思います。

今年も人が憎しみ合うとか、人が愚かに自分らしくあり続けるとか、そんなものを面白がりながら生きていこうと思いまーす。あけましておめでとございまーす。

以上です。