みなさん、こんにちわ!今年も確定申告をやりたくない季節がやってきましたね!
実際に確定申告をやる季節が始まるのは春一番がそっと僕たちの頬を撫でた後なのでまあだいたい3月の頭とかかな?早くこないかな、春一番。だって確定申告早く終わらせたいから。
いや、わかってるんだよー、さっさと終わらせた方が本当はいいことくらい、俺だってわかってるんよ。ギリギリになるほど税務署は混むし、ギリギリに出すような奴らは書類不備も多いから列が進むのも遅い。
100%なるだけ早めに確定申告終わらせた方がいい!間違いない!
でもなー、確定申告なー、やりたくないんだよー。
最近の俺が休みの日にやったこと、すごいよ。まず、ずっと「めんどくさいから」って理由で調べもしなかったPayPayを始めた、あと、大掃除してからまだ2ヶ月も経ってないのに換気扇洗って床の拭き掃除もした。ベランダの掃き掃除もした。引越しの時にめんどくさいからちゃんと読んでなかった大型家電の説明書も熟読したし、スマホから操作できるものは全てアプリを設定して遠隔で操作できるようにして落語を一つ覚えた。あとは、再来年の大河のために鎌倉幕府成立にまつわるWikipediaのページも全部読んだ。アイロンがけをYouTubeでコツを見ながら丁寧にかけることですごく上達したように思う。
これ全部、確定申告やりたくないからできたことだからね。ほらあるじゃんあの、テスト期間中に夜勉強してたら急に部屋の掃除したくなるやつ、なんなら模様替えとかしたくなるやつ。あれと原理としては同じ、あれの上位互換。
あー、確定申告やりたくない確定申告やりたくない確定申告やりたくない。山よりも高く確定申告したくない。海よりも深く確定申告したくない。
逆にもう確定申告以外ならなんでもできるような気がしてきた。
あ!宅建取ろうかな?確定申告以外ならなんでもできるから宅建取れる気がしてきた。
あー、確定申告したくない!
近所の小学校の廊下のワックス掛けを無償でしたい!こんなに近所の小学校の廊下のワックス掛けしたくなったの人生で初めて!子供たちの笑顔が見たい!地域一帯の通学路がちゃんと車道と歩道のあいだにガードレールがついてる道になってるかどうかくまなくチェックしたい。俺は子供たちの笑顔を守りたい。
神様仏様ー!村の者どもの命はどうなってもいい、だからどうか確定申告だけは〜〜〜!!!
いや、だめだだめだだめだ確定申告しなくちゃ。あーでも確定申告のことを考えれば考えるほど雌雄同体の生物が深海にはたくさんいるんじゃないかってことが気になって気になって仕方ない。今すぐ図書館に行って調べたい。光の届かない深海で目の退化した雌雄同体の生物たちがどういう風に繁殖しているのかを調べてそれをみんなに教えたい。それが俺の生まれてきた使命なのではないだろうか。
猿よ、貴様今なんと申した?ここに一夜にして城を建てるとな!?
ははっ、この秀吉めにお任せください、一夜で城を建てるなど確定申告に比べれば容易いことにございます!
おばさん、僕を仲間に入れてくれないか?シータを助けたいし確定申告したくないんだ。
あー、廃ビルを爆破したい!子供が勝手に中に入って遊んじゃうと危ないから廃ビルを爆破解体したい。すべての魔法少女を救いたい。確定申告したくない。
エジソンは確定申告をしたくない一心で寝る間を惜しんでフィラメントの開発を続けた。ナイチンゲールも確定申告したくない一心で戦場病院で負傷兵たちの看護を続けた。確定申告したくない。
確定申告?僕は嫌だ!
確定申告が最近話題ですが確定申告したくないので確定申告についてインターネットで調べてみました。
確定申告は会社員として支給される給与以外の所得がある人がしなくてはならないもののようですが、詳しいことはよくわかりませんでした。
いかがでしたか?確定申告したくない。
すべての人に墓を掘る。俺たち7人で穴を掘る。確定申告したくない。
おじいさん、おばあさん、僕、確定申告したくないから悪い鬼をこらしめる旅に出るよ!
それを聞いた確定申告したくないおじいさんはしなくてもいい夜なべをして、それはそれは立派な日本一ののぼりを作りました。確定申告をしたくないおばあさんは夜なべをして山ほどのきびだんごを作りました。
こうして確定申告をしたくない桃太郎は鬼退治に出かけ、確定申告をしたくないおじいさんとおばあさんは絶対に抜けないカブを探す旅に出ました。
常識とは年度末までに集めた確定申告したくない気持ちのコレクションである。
確定申告したくない。確定申告したくない。
今夜、君に届けたい歌があるんだ。確定申告したくない。
僕が僕であるために確定申告したくない。
ララバイララバイおやすみよ、確定申告したくない。
確定申告とは言うけれど何を確定するのだろ?
ウィアーザワールド、ウィアーザ確定申告したくない。
スティービーワンダーも確定申告したくない。
あの子を解き放て!あの子は人間だ!
黙れ小僧!確定申告したくない。
確定申告をしたくない気持ちがまずそこにあり、そしてそこに文明が生まれた。
人は火を操ることを覚え、やがて農耕が起こり、人類はこの星に栄え始めた。すべては確定申告をしたくないという人間の強い意志の賜物だ。人間は地球上のあらゆる生命の中でも唯一の確定申告をしたくない、社会的な動物だ。僕のお父さんもおじいちゃんもそのまたおじいちゃんもみんなみんな確定申告したくなかった。だから今僕はここにいる。ご先祖様、ありがとう、俺、やっぱり確定申告したくないよ。今はまだ、そうさせておくれよ。俺は確定申告したくない。いつかはするよ、いつかはするけどそれは今日じゃない。確定申告したくない。お父さんもおじいちゃんもきっとそうだったように、俺もギリギリまで確定申告したくない。その気持ちに気づかせてくれるために、深海魚の目はこんなに退化したんだね。
ありがとう、仙堂、まだ慌てるような時間じゃない。
人生に遅すぎることなんかないと教えてくれた黒柳徹子もありがとう、確定申告するのにも遅すぎることなんかない。だから今日はしない。ありがとう、黒柳徹子。
そうして気づくと俺は、公園のベンチに一人、項垂れたまま座り込んでいた。空は青く澄み、晴れ渡っていた。太陽の暖かな日差しを一身に受けた俺の身体は思いの外に温かく、しかしやはり2月の冷たい風が俺の前髪を揺らすとどうにもくすぐったく、俺は照れ臭そうにニット帽を被り直し前髪を隠した。
公園ではさまざまな人たちが笑い合い駆け回り転がり回り、日曜の午後の時間を陽気に過ごしている。バドミントンをする親子、レトリバーにフリスビーを捕まえにやらせる若い夫婦、池の鴨を眺める老夫婦。この温かな風景もすべて私たちの税金によって賄われています。
納税は国民の義務です。それによって私たちの社会はこうして今日も守られているのです。ありがとう、この穏やかな瞬間を今日もありがとう。だから俺、納税するよ。義務を果たしたくないわけじゃない。だけどそれは今日じゃない。確定申告したくない。確定申告めんどくさい。確定申告のことを考えると、俺はそう、最近運動不足だしスイミングとか始めようかなと思うばかりなのだ。
以上です。