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『マッサン』感想文

我が家は前回の『花子とアン』から観始めて今回の『マッサン』が二作目という朝ドラライト視聴者でそのうえ次の『まれ』は早々に脱落しそうなもんで朝ドラの勝手というものはよくわからないんですけど、どうも朝ドラ熟練者であるところの僕の実家では『マッサン』が評判そんなによくないらしくて、「いつも誰か彼かがいじけていてそれの繰り返しだ」という感じらしい。どういうことかと思ったがなるほど、「エリー無双」という言葉を「無双」という言葉を知らない、概念を知らない人間からするとそのような解釈になるよなぁと感じた。何せエリー無双でしたね。少しでも悩んでるチンコがついているホモサピエンスはほぼほぼエリーに骨抜きにされてた感がありますよね、だって最後の週にエマが連れて帰ってきたボーイフレンドですらエリーと一対一で対話して何かしら心を動かされるシーンがありましたからね、『マッサン』においてすべからく男子はエリーさんと二人だけの時間をすべきであり、その蜜月の時間によりすべてがうまくいく。思えば『マッサン』はそんな運動法則によって成り立っていたように思われます。みんな、エリーにもう会えないの辛いよな!? 俺は辛い。シャーロット・ケイト・フォックスさんは今後も日本での活動を続けていく所存らしく、だいじょぶなのか、まぁ最初のうちはCMとかあるかもしれないけれども、ナチュラルに白人女性を登場させるドラマや映画なんてそんなにしょっちゅうあるもんじゃないぞ、2年か3年かしたところでとりあえず制作費が欲しくて欲しくて仕方ない若手映画監督志望がそれ用に書き下ろした白人女性の濡れ場がある情緒豊かな糞つまらないかったるい邦画に出演することになったりとかしないですよねだいじょぶですかシャーロットさん!と今から気が気ではないですよね、そんな感じで『マッサン』の感想文ですけど、もう8割がた言い終わっています(マジで!?)。

とりあえず、あの、天海祐希の話から始めましょうか。最終週に突如現れたエリーの主治医、天海祐希。いいんですよ、前回モギケンがいましたから、ちょっとやそっとのことじゃこっちだって動じないんです。かつて土を食べて飢えを凌いだ人間はちょっとやそっとの茎や根じゃ文句は言わないんです、ましてや天海祐希なんて茎や根だなんてトンでもない花も花も極まりないじゃないですか、でもな~朝イチで最終週の金曜日にね、玉山鉄二とシャーロットさんがスタジオにやってきてみたいな特集の日があったんですけど、そこで天海祐希が何と今週サプライズ出演!とか言ってね、玉山鉄二さんと旧知の仲である天海祐希さんがサプライズ出演、その時玉山さんは!?とか言ってVTRを流しちゃってね、そのあと天海祐希さんってどういう方なんですか玉山さん?みたいな下りをやったりとかしちゃってね。こっちとしてはそんなことどうだっていいわけですよ、マッサンとエリーがこの約1年間の撮影現場をどういう風に過ごしてきたのか、できる限りメいっぱいの時間を使って聞けるだけ聞きたいわけですよ、天海祐希とかめちゃめちゃどうでもいいわけなんですよ。そういうところでどうしてこうも出しゃばりますかね、なんかこう、天海祐希さんに関しては「パパパーン!」って感じがしますよね。「どうもー!実力もあればユーモアも兼ね備えた大女優、天海祐希どぇ~~~す!!」ってニュアンスを時たま感じますよね、そういう所業をね、朝ドラで披露しちゃうと、こっちとしてはモギケンと同じフォルダに入れざるをえないわけですよ。同じフォルダに入っています。

何かしら大変だよねと思ったのは、北海道編になって主要な登場人物がガラッと入れ替わっちゃって、それでも話は進めなくちゃならないし言うてる間に戦争がやってきて、後半はどうにも重苦しくならざるをえなかったよねー。まーその中で頑張ってやってたんだけどなとは思いつつも、ちぐはぐにただ目まぐるしい印象が強くて、それはもったいないなーと思ったけどそういう時代だったのかなと思う。だって前半、全く無意味に一週間無職のなかパンを作ってたりしてたからね。なんか戦争から帰ってきた後継者のなんとか君がマッサンから「諦めない気持ち」みたいなのを学んでたけど、言っとくけどそいつ思いつきでパン作ってたからね、一週間!って言いたくもなりますよね。最後の何日間かの回想シーンでもパン作ってるシーンはついぞ出てこなかったけど、俺はマッサンそこは忘れちゃいけないと思うよお前めちゃめちゃパン作ってたよ。

終わってみれば文句しかなくて、いや、全体としては文句ないんだけど、繰り返しになるけれども回想シーンを見ると前半のシーンが多いように思えて、逆に言えば人生ってそういうもんだったりするの感もある。人生というか、夫婦にとって大事な期間ってやっぱり序盤なのかしらん。最初、踏ん張れるだけ踏ん張って、軌道に乗ったあとはうつらうつら漠然と続いていくようなそういうものなのかしらんとも思うよね。何にせよ、終盤に急にエマの役者さんが変わるのはあれビックリしちゃうから、魔法が解けたみたいにエマの役者さんが変わってたから、キャラ設定だけ引き継いでて強気で親にもガンガン生意気な口を利いていて、「そういう口はかわいいから許されるんやで」と親じゃないながらに思った。アメリカで単身一人頑張ってたから気が強くなったみたいな設定が役者さんの中にあったのかもしれないけれども、そんなのこっちの知ったことじゃないからな、何をいつまでも若いつもりでなんなんだ!って俺は思ってたからなと思ったし、一馬の仕込んだ樽が三級酒の原酒として最適ってなるシーンを劇的にやるためだからって敏兄突然怒りすぎ、なんだったのアレって思う。

まー、こういう風にいろいろ言えることはあるけど全部もう重箱の隅も隅の何ピクセルかくらいの話しかできなくて、トータル主人公夫婦が仲良さそうで良さそうだったんだけどそれ以上のことは取り分けなかったね。いっつもこんなもんなのかなぁ。まー、まだ人生は先も長いんでテキトーに朝ドラを観ていきます。以上です。