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20160410

久しぶりに使った気がしますが、エントリタイトルがタイムスタンプの回は「俺、サービス精神とか発揮する気ないから。伝えたいこともないし、とりあえずメモっとくやつだから」という意味です。逆に言えばタイトルがある時は「仕方ねえからお前らのためにいっちょ面白い話をしてやんよ」と思っているということです。それはずいぶん鼻持ちならないですよね。僕もそう思います。

先週末は大阪城に桜を見に行ってて、人が多くて馬鹿だねと思ってたんですけどあと大阪城ホールはいっつも誰かしらのコンサートをやっていて、そうなると似通った服装の10代の女の子がたくさんいるのが常なので不思議だなぁと思いながら眺めている。僕は田舎の出身で群れから逃げて逃げてただわざとに離れて自分が何かはよくわからないけれどとりあえず群れの一部になっては堪らないと思っていた性質なもので、ほとんど背景に同化しようとするような、あの大阪城ホールでコンサートするような人のファンの人たちには感心やら何やらよくわからんがほへーっと思う。

それで、今のは先週の話で、いや先週の話はしようと思えばもっとできるのだけれど、例えば、白人男性と日本人女性のカップルというのを大阪にいると時たまよくよく見かけて、大阪城でもそんなカップルを二組三組見かけていたのだけれども、彼らの距離感というのは日本人同士のカップルのそれとはまたなんだか違う異質さで、あいつらなんなのみたいなのすげえあるんだけれども、もっと楽しそうにしろよとか思うんだけど、何かをしたら何点、何かをやっちゃったらマイナス何点みたいなポイント制で競ってるんじゃないかってくらい多国籍カップルのデート風景は淡々としていて、特典に応じてその夜の前戯のメニューが変わるんじゃねえのか自分の負担が増えないように両者ともに緊張感保ってんじゃねえのかってくらいにアイツらよそよそしいので、不思議だなと思うわけですけど、まぁそんな話はどうでもよくて、なぜならそれは先週の話だからで、今週の土曜はというと京都KBSホールで僕が敬愛するバンド・クロマニヨンズのライブを見る予定がありましたので、先週は先週として今週は今週で京都に赴きまして、せっかくなので二条城とかで桜を見ていたんですね。なんかそういう日記なんですけどこれ。

二条城は、割りとうちの夫婦に縁がある場所でして、その近所で結婚披露宴を挙げたものなので、電車を降り立つと「懐かしいな」って感じだったわけですけど、いざ二条城を見るとなると、何せ最後に見たのは結婚披露宴が終わった翌日、ホテルをチェックアウトする前とかだったので全然疲労困憊でまるでちゃんと見れてなかったので、ほとんど初回のテンションで今日は見ることが出来た。なんか、徳川慶喜大政奉還をした部屋、みたいなのとかが見れるんですけど、まーピンとこないよね。歴史の楽しみ方が未だによくわかんねえんだ。大政奉還なぁ。まぁ、疑ってるわけでもないんだけど、ここで明治の世が始まったのかぁと思うことはできるんだけども、まぁどうでもいいですよね。嫁はそれなりに楽しんでいた様子ですが僕はあんまりそういう過去へ敬意を示すみたいなのがなくって、「ここ住みたいなぁ。二段ベッドとか持ち込んで、この部屋をロフトっぽい感じに活用して住みたい。夏でも涼しそう」とか思っていた。窓とか扉がすごく多いんです、あの城は。

桜が目当てだったのだけれども、二条城の敷地内ではまぁそれなりに見えた。たぶんあれ、かなり広範囲の期間を売り物になる程度に桜がある状況にするために色んな桜を植えてるんじゃないかなぁ。今日はしだれ桜がそれなりに見頃だった。逆に言えば見頃なのはそれだけで、名前はよくわからないのだが、まだつぼみをつけているだけの白い桜だとかピンクの桜だとかがあった。それらが咲く頃には、きっとしだれ桜は枯れているのだろう。そんな感じのつぼみだった。僕は桜が滅びたところで一向に困らないと思っている人なのだけれども、桜自身も、桜に携わって生きることを選んだ人たちもきっと大変なのだろうなぁと思った。桜は、実に雄弁に美しいが、桜は人を殺すことはできない。桜に殺される人は、きっと世の中にはいないことないのだけれども、桜に殺される人というのは桜に害を為さない人ばかりだ。桜に害を為す人というのは、桜に殺されることはないだろう。これは実にとんでもない話である。しかし、事実どうにもそのようだ。

その後は、なんか京都にはオシャレな喫茶店が石を投げれば当たるほどたくさんあると言うので、肩が壊れる勢いで石を投げてそこそこ球速も出ていたはずだったのだけれども、それで運良くどこかの喫茶店に入った。セイロンティーのアイスを頼んで飲んだらうまかった。僕は、紅茶の好き嫌いは激しいが、おいしいものを飲めばおいしいと言う。なので、セイロンティーは割りとイヤミがなくて「おいしい」と呼べるのだ。おいしかった。コーヒーが美味いらしいという理由で入ったのでそういう意味ではセイロンティーなんで飲んでたんやと思わないでもないがそれはまぁ仕方がない。セイロンティーはうまかったのでよかった。

それで、クロマニンズのライブに行ってきて、その後帰ってきた。一年以上ぶりに見た甲本ヒロトは、あいも変わらずセクシーでキュートでチャーミングでロックンロールだた。今回は『JUNGLE9』というNEWアルバムを引っさげてやってきたのが一つの体だったのだけれども、「今夜ロックンロールに殺されたい」を聴くのがそういう意味でのメインだった気がする。それ自体はすごくよかった。涙が出た。ほか、「生きてる人間」や「這う」があんなに盛り上がるとは意外で驚いた。「俺のモロニー」と「原チャリダルマ」は、俺は楽しみにしていてやはりそれなりによかった。まぁ、なんか全体的にかっこよかった。意外だったのは、一緒についてきてくれた嫁が痛く満足していたことだ。クロマニヨンズのライブに連れて行くのは今回で二度目だったが、僕はだってこの20年とかずっとヒロトマーシーが好きだったので、嫁は付き合う以前から僕はそれが好きなのだと知っていた。が、彼女からすると自分が好きかどうかはまったく別の問題であった。きっとそんなに好きじゃなかったのだろう。それが、どうも今回、良かったと心底思えたらしく、それはつまり足掛け10年という話なのであるこっちからすると。不思議な感慨である。我々夫婦は仲睦まじくやっているが、好きなものはお互いに勝手に大事にするスタンスで、お互いの好きをお互いに尊重こそすれど、それ以上を望んだって仕方ないという考え方が常であった。自分の好きなものを相手にも好きになってもらおうなんてのはもってのほかだった。そんななか突然、俺の好きなものを彼女も好きになっただなんて、僕はずいぶん困ってしまった。「またクロマニヨンズのCDを聴きたいな」なんてことを彼女は言っていたので、僕はこれまでよりもう少しだけ雄弁に、クロマニヨンズのことを語ろうかなと思う。ただ、それは本当にもう少しだけに留めるのが吉で、そこのさじ加減が難しい。そこのさじ加減の難しさを頑張ったこともない。僕はいつだって一人で大事にしてきた。そうすべきだと思っていた。し、今もそう思っている。それがこれからは少しだけそうじゃなくなる。それが嬉しいというのも、億劫というのも、好い加減な話で、本音を言えばただただ人生色々なことがあるもんだと思う。

ライブ中、巨大なモニュメントが宙を浮いていて、馬鹿っぽさがすごくて、馬鹿っぽいことをやってみんなが興奮するんだからそんな素晴らしいことはないなと思った。僕ももっと馬鹿っぽくやらなくてはなぁ、と思った。以上です。