←ズイショ→

ズイショさんのブログはズイショさんの人生のズイショで更新されます!

『世界の怖い夜』への文句、あと僕と現代と幽霊との距離感

そうだ、これ書こうと思って忘れてたんだ。ちょっと前の話になるんだけどTBSの特番で『世界の怖い夜』っていう心霊系の番組がやってたんだけどそれがすげえ糞で、録画したのを昼間に一人で観ながらそれはもうぷりぷりぷりぷりと怒っていた俺こと僕です。夜はめっきり冷え込む季節になりましたね。皆様どうぞご自愛くださいませ。ぷりぷりぷりぷり。

再生ボタンを押すと早速冒頭から衝撃の恐怖映像が2,3流れるわけなんですけど、これがま~ひどい。怖がらせすぎなんですよ。一番わかりやすいところでいくと、ホテルの一室で男女のカップルがハンディカメラ片手にキャッキャキャッキャと室内を物色してるわけです。で、壁にかかってる一枚の絵に興味がいっちゃって「こういうの裏になんかお札とかあったらヤバくない?」みたいな話になる。いかにもな感じで観てるこっちの興味を惹きつけてペロッとめくると何もない、何もないところでカメラ持ってた男の方が「ワッ!」とか言っちゃったら女の方が「キャー!」とか叫んで男に抱きつく、「もうほんとそういうのやめてよね~」とか言いながらイチャついたら男がカメラをゴトンと床に落としちゃって男はすぐにそれを拾うんだけど、床に落とされたカメラがベッドの下からギョロリとこちらを睨む眼孔が窺えていたみたいな、それでまた右下のワイプでスタジオがギャーだのワーだの騒いでてさ。馬鹿なのか、馬鹿なのかお前らは、と思って。ずっとそういうある意味でハイクオリティな映像が続くわけ。ハラワタが煮えくり返ったね。マジで一通り終わってスタジオに戻った時に「はい、ここまでは映像学校の学生が課題で作った偽者ですけどここからが本物です」って言って欲しかったもん。言ってくれなかったけどね。それをマジでガチモンの恐怖映像という扱いでスタジオのトークが進行していったからお前そりゃいくらなんでもあんまりだろと思って。ツイッターで一人怒ってた俺こと僕です。毎年思うんですけど柿がおいしい季節ってマジで一瞬すぎませんか? 皆様も是非、旬の柿をご堪能ください。

以前にtwitterであのなんだっけ高橋名人の手マンバージョンの人、そうだ加藤鷹加藤鷹さんがtwitterで、twitterの前に、今思い出したんですけど僕は常々思うんですけど関西弁って口汚いとか品がないとかよく言われるじゃないですか、関東での呼び方と関西での呼び方を比較した時に関西の呼び方の方が上品に感じられる単語第一位、手マン。関西だと手メコ。ほら、手メコの方が上品じゃん。当てはめてみて、「久しゅう手マンございません」と「久しゅう手メコございません」とかを並べてみると一目瞭然ですよね。手メコの手マンに対しての相対的の上品さたるやね、すごいですね。第一位と言ったものの、他に関東より関西の方が上品な単語、たぶんない。以上余談でした。で、加藤鷹さんがね、ゴールドフィンガーの赤いジャケットの人がtwitterで言ってたんですけど、「心霊写真が本当にあるならおっぱいとかちんことか写りこんでる心霊写真があってもいいはずだけどそういうものはない。よって心霊写真はない」みたいな要約するとそういうようなこと言ってるのを以前に見かけたんですけど、俺ちょっとそれは違うよ!と思って。ダディ、それは違うよ、と思って。だってね、心霊写真に映る人だってもともとは人間なわけじゃないですか、じゃあおっぱいとかちんことかはあんまり出したくないに決まってるじゃないですか。むしろ生前からおっぱいとかちんことかオッピロゲにしてやってた人はたぶん楽しくやってたので化けては出ねえよ。あと、おっぱいとかちんことかオッピロゲにして生きながらも無念を残して死んで化けて出たがる人がいたとしても、それはそれでもう今更面白がっておっぱいとかちんこ出そうとは思わないんじゃないかなって気がする。そういう意味であの生まれ変わったら松田聖子と結婚する予定の人が言ってたことは全く以って間違いだと俺は考えてるわけですね。

つまり僕が何の話をしているのかというと、幽霊だってもともとは人間だったでしょってことなんですよ。『世界の怖い夜』にしたってね、いちいちちゃんと怖いんですよ。これが単純なホラー映画だったり、モキュメンタリーだったりするならば、何の文句のつけようもないような見事に怖い映像が次から次へと流れてくるわけですよ。そうじゃねえだろっていう。例えばよくわかんないけどみんなで夜中まで作業しなくちゃならないとしましょうよ、例えば明日王子がくる、巨人族の王子がくる、身長11mくらいのアホ面の王子がやってくるとして、王子が蟹を所望してるわけです。名産だから。どこなんだよこの例え話の舞台設定。で、王子やっぱ我がままだから、見た目からして典型的な馬鹿ワガママ王子、すんごいタレ目で左右にちょちょんって髭を伸ばしてる。あと眉が丸い。あと烏帽子。そんな馬鹿王子なもんだから、自分で蟹の殻を剥くとか考えられないわけ。そのうえ身長が11mじゃん、そりゃあ王子を出迎える前日、みんなですごい勢いで一昼夜蟹を剥き続けるほかないわけじゃないですか、蟹の足を一本一本関節のところで折ってほじくってほじくっていっそ小さく死ねばいい。みんな白い丸首の袖長いシャツで蟹をほじくり続けてるわけですけど、そこに買い出し班が帰ってくるわけです。ここです! 俺が話したかったのはここらへんの話! 俺は「たこ焼き買ってきたで~!」くらいが一番嬉しい。次点ハンバーガー。なんつーかな、夜中はな、味が濃いもの食いたいよな。腹が減ってる以上に、舌が無味乾燥なのが悲しくなるんだよ、夜中は。ましてや今は蟹を剥いてる真っ最中だから、「蟹の味の臭いがする」みたいな空間で延々作業してるからその臭いに打ち勝つような、そんな刺激的な濃い味が欲しくなるのが人間だろうそうだろう。だからたこ焼きとかハンバーガーとか大歓迎だけどね、そこまで合点がいかないやつもいるだろうって話で、バーガー多すぎてポテト超少ない、気付いたらなくなってるみたいなこともままあると思うし、一人1コの計算でほか弁買ってくる奴とかもいると思うんだ。いいのよ、全然いいのよ、ほか弁全然いいんだけどもうこっちは蟹剥いてめた糞疲れてるから、もうどの弁当を食べるのか選ぶのがめんどくせぇ。選んでみたもののそりゃ美味いんだけど、文句なしに美味いんだけど、各自もしゃもしゃ食うその空間がいたたまれない。これ食ったらまた蟹剥くんだな俺、っていうその感じキツいじゃないですか。キツいじゃないですか。それだったらせめて一体感を楽しませてくれよ、ほか弁確かに美味いけどさ、もっとこう、みんなでキャッキャうぇ~いしながらパクつけるようなさ、そういうものをきっと俺は所望してたんだよ、蟹剥きながら。でもそれはまだマシなほうで、もっと最悪なほうで言えば、「こんだけありゃ足りるだろ」と言わんばかりのコンビニおにぎりとか差し入れられた日にゃあもうそりゃ最悪の語に尽きるよね。ある種の平等さや効率を追い求めるあまり、全然おもんない展開になるということが世の中には往々にしてある。そして、僕がここで言いたかったのは、そういうコンビニおにぎり買って来ちゃう奴も往々にして幽霊になる可能性あるよ、ってことなんですよ。

彼らは別に俺らを驚かすために化けて出てるわけじゃないんですよ、彼らなりにどうにも成仏しかねる気分があって、そのままのノリで被写体になるわけじゃないですか。そんな僕らを驚かすために躍起になってレンズに映り込むわけではないわけですよ。そうなるとおもんない奴もなんぼでも出てくるはずなんですよ、夜中の3時に大量のおにぎり買い込んでくるような馬鹿がね、そういう奴らもいっぱい幽霊になってるはずなんですよ。こんなにちゃんとタイミングとか読んでビックリするタイミングで出てくる幽霊ばっかなわけがないんですよ、そこらへんの匙加減がね、『世界の怖い夜』はまったく理解できてなかったね。俺はインチキだって怒ってるわけじゃないんですよ、インチキっぽさをなるべく排除する感じでやれっていう、そういうところで僕は怒ってるわけです。むしろインチキ自体は大歓迎です、でももうちょっとリアリティを持ってやれよっていうそこらへん。

まぁ身も蓋もない話をすると、僕、幽霊ってあんまり信じてないんですよ。いてもいいかなとは思うけど、生きてるうえで色々な判断をするうえで幽霊の存在を考慮し始めるのは一番最後くらいの人なんですけど、それでもやっぱ心霊写真だとか恐怖映像だとかを観てギャーだとかギョエーだとかぬわーーっっ!!とか言うのは好きなんですけど(最後燃えてるやん)、やっぱり「もしかすると本物かも」と思える範疇にあってほしいなと思う。子供の頃、色々やってた心霊系の番組が本当に怖くて背中に汗垂らしながら観てたけど、なんだったら『世界の怖い夜』と、かつて僕が見てた番組は全く同じノリで作られてた可能性だってあるわけですよね。明らかな作り物の前提で、スタジオは怖がる、そういう構図ってもしかしたら変わってないのかもしれない。それを俺が昔は「もしかすると本物かも」と思って観てて、今は「明らかニセモノだろ」と思って観てるだけみたいな、そういう話にすらなりかねない。けどもな~、そんなわけあるかよ感はすごいよね、アレを今の小学生中学生が見ててさ、リアリティを感じるのかどうかはもう俺にはよくわからないもん。アレをリアリティだと思う世代が大人になってホラー映画を撮るんならそれは観てみたいなと思うけど、実際のところよくわかんねぇもん。どうよくわかんねぇかで言うと、前段までを読めって話になるわけですけど。

いや、俺がガキの頃に観たものが本物だったとは言わないけど、アレら全部嘘なら嘘でそれでいいんだけど、ハンパに技術が進歩したせいで「ホントっぽい」というリアリティを追及した結果「ウソっぽい」に到達してしまったみたいな話なんだったとしたらそこは運用でカバーしろよ、やりすぎるなよとしか言い様ないんだけど。あの番組、マジで映像学校の学生が有志で作ってくれた怖い映像集ですって形でやった方がよっぽどマシだったんじゃねえの。そのうえで、なんか演出じゃない何かが映りこんでたみたいなのでスタジオが戦慄するみたいなほうがよっぽど良かったんじゃねえの、とか思うんですけど。まー全部時代のせいでいいですよ、情報を鮮明に伝達できすぎると妖怪とか出てこなくなるんで、たぶんそれと同じノリですよ。科学が進歩しすぎて、恐怖映像は怪談に負けました、みたいなそれだけの話だと思うんですけど。はー『世界の怖い夜』もっと頑張ってほしかった。

最後の余談になりますが、そんなこんなで幽霊やら妖怪やらが異常に生きにくい現代になってはおりますが、僕は嫁さんが結構気にするので、将門の話とかしたら怒られる程度には気にするので、僕は別に幽霊の存在を危惧すると死んでしまうほどではないので嫁を慮ってそういうのに一定の気遣いはしますし、そういうことやってると血液型占いがウソでもAB型はそう扱われるので結果的にAB型っぽい性格に育ってしまうみたいな事例もあるわけで、そういう意味で幽霊をガチで茶化しにいく気は起こりません。どんだけ科学が進歩しようともそこらへんの作用の結果、幽霊という概念が世の中からなくなることはないでしょうし、むしろ今までも幽霊はそうやって自分の茶飲みスペースを確保してきたということなのでしょう。僕は幽霊信じないけどね、いなくて全然困らないですけど、そういう幽霊という存在がきっと嫌いではないのだろうなと思います。異常です。

広告を非表示にする