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アンドレアス・グルスキー展行って来ました

ANDREAS GURSKY | アンドレアス・グルスキー展 | 東京展 : 2013.07.03-09.16 / 国立新美術館 | 大阪展 : 2014.02.01-05.11 / 国立国際美術館

せっかくの祝日休みだしどっかデート行きたいけど顔が曲がるくらい寒いのでなんか屋内で面白そうなの無いかねと思ってSiriに「顔が曲がらないデートスポット」と尋ねたところ美術館なんかどうですかとアドバイスされたので「なるほど、確かに美術館にはシンメトリーがよく似合うね」と合点がいってじゃあ今大阪でなんか面白い「展」やってねぇかな、「展」やってねぇかなってなんだよ、何て言うんだよ「展」が不正解なのわかるけど正しい言い方わかんねぇよと思いながらググってたらアンドレアス・グルスキー展という4億円とかアホみたいな額で落札される写真作ってるおじさんの「展」がやってるとのことで、そういえばこの人のこと前に何かで知ってちょっと興味あったんだよなーこりゃ完璧だ完璧なタイミングだやったぜベイベー行くっきゃねぇなと思ってテンみたいな全然曲がってないテンみたいな顔で出向いたんですけど、テンはイタチ科に属する動物でつぶらな瞳で愛くるしい表情と見せかけてパッと正面から見ると「人様に迷惑かけることだけはするんじゃない」と言い切られるようなだいぶシュッとした真っ直ぐな顔をした面白動物なんですけど僕はテンみたいな顔をして、じゃーせっかくだしアンドレアス・グルスキー展いっちゃう?なんか画像で作品ちょろっと観てもよくわかんねぇけど大体ノリはわかったし、俺ってほら奈良の大仏とか太陽の塔とか、あとゾウとか?何かしらでかいの好きじゃん。でかいの好きだからたぶんアンドレアス・グルスキーもイケんじゃねぇかなみたいな軽い気持ちで出向いてきたんですけど結論からいうと全然やったぜベイベーじゃなくて完全にミスマッチだった。あんまりわからなくて楽しむことができなかった。わからなすぎて結局顔はちょっと曲がった。

タチが悪いのは、いや別に悪くはないんだけど、「ああ、この人はこういうものを面白がってるんだな」っていうのはなんとなく明らかにまるっと分かりすぎたので変に「こんなのつまんないよ」とケチをつける気も全然起きないということで、なるほどそういうものが芸術的価値があるということなのかもな、みたいなことはぼんやり思った。僕は何を見るにつけても大事なのは感情のエクササイズだと考えていて、つまらなかったらつまらなかったで腹を立てるなり何なりマイナス方向でもいいので感情がフィットネスできればそれでいいし鑑賞料みたいなものはそうやって荒ぶるための場所代みたいなもんだとすら思っているので、気に食わないものを観た時は観た時でテキトーにこんにゃろめっと手足をバタバタさせてああ良い汗かいたなと思って「よしよし元とったった」と満足するタイプなんですけど(ブログでそれをやってちょくちょく怒られるんだけど正直タダでエクササイズできてよかったじゃんと思ってる)、そういうこともさせてくれない感じなのでぐぬぬぬとなる。

なんかこう一枚絵を観てすげぇなーってなるのには少なくとも二種類あって「むはー」と「うひょー」があると思うんだけど、別に「げひゃー」もあるだろみたいな異論は認めるんだけど、たぶん俺は「むはー」が好きな人で、アンドレアス・グルスキーの写真はそうではなく「うひょー」と思いながら観るもんなんだろうなと思った。たぶんこれが好きな人は例えばダムの写真が好きだったり、ハチドリが空中静止して蜜を吸ってるところをハイスピードカメラで捉えた映像を十分くらい飽きずに観ていられる人だったり、昆虫の裏側をすげぇ詳細にリアルに描いたスケッチが好きだったり、そういうものに「うひょー」となる人がこれを楽しむ素質をもつ人なんだろうなと思われる。俺そっち面白がる才能ねぇーんだよなー。面白がる才能は全方位万遍なく育てたいところなんだけど、現時点ではやっぱまだあんまよくわかってなかったすわーみたいな。それが早かったのか一生わからんままで終わるのかは現時点ではわからんのだけど。とりあえず現段階では早かったうえに元をとるのがむずかしい。なんとか「小難しくてすごいと評判の写真を観に行ったけど全然わからなかった話」として形にしてウケをとって元をとろうかなという所存です。あのー、なんか、「オーシャン」みたいなタイトルで、本当にただの海を撮ってる航空写真みたいな高さ3メーターくらいあるようなでかいのが二枚くらいあったんですけど、PSPやってたらロード中で画面が暗転した時にすごい気の抜けたおっさんの顔が画面に映りこむ現象、あれを美術館で喰らったのは初めてだったので流石にアレはナメられてるのかなと思いました。こういうのを積み重ねて元をとりにかかるしかねぇのかなと思います。

あともう一つの元のとり方としては「あーそういう見方があるのかー」みたいな、そういう別の人の感想を目にすることで少しは見聞が広がったような気持ちになるみたいなのあるんで、色んな人が観に行ってくれたらいいなーとかはこれ純に思うんですけど。こんだけ雑に「あんまわかりませんでした」しか言ってなくて、もうちょっと観に行きたくなるようなこと言えよって話ではあるんですけど。でもまー、あの写真が家に飾ってあったらだいぶめちゃめちゃ邪魔だろうなってのは想像できるんで、なんかめっちゃ存在感あるってことなんだろうなーっていうのはわかるんですけどね。まーよくわかんなかったです。以上です。