「鏡よ鏡よ鏡はん、世界でいっちゃんおもろいのは誰やねん?」
魔法の鏡に訊ねると継母は牛乳を口に含んだ。魔法の鏡はアコースティックギターのメロディに乗せて答える。
「♪いっちゃんおもろいの誰なのか言いたい、いっちゃんおもろいの誰なのか言いたい、いっちゃんおもろいのいっちゃんおもろいの誰なのか言いたい、いっちゃんおもろいの誰なのか言いたい、いっちゃんおもろいの誰なのか早く言いたい、白雪姫~。」
継母は牛乳を噴き出し叫んだ。
「ワシちゃうんか~い!」
どないなっとんねん、いっちゃんおもろいのが白雪姫ってどういうことやねん怒るでしかし、ほんだらな猟師! お前や猟師、お前ちょっと来い! ええか、お前ちょっと白雪姫殺して来い、わかるか? そんなことできませんみたいな顔すな! やるんや! できるか! お、なんやその顔は、「そんなこともあろうかと~」の顔やないか!どないや! パパーン!? お、なんやそれ、心臓やないか! なんやお前もう白雪姫殺しとったんか! やるやないか!ってこれ豚の心臓やないか~い!めちゃめちゃ逃がしてもうてるやないか~い!
まぁかわいらしい小人さんたち、かわいらしい、かわいらしい、一つ飛ばしてかわいらしい、いやいや待て待て待て小人さんにそないな失礼なこと言うたらあかんで、ここで匿ってもらうんやさかいな。ちゃんとしなはれ。ちゃんとしなはれ言われてもどないしたらよろしいんや。どないしたらも何もあらへんわ、小人はんが出かけたら家事だけしてな、誰が来ても絶対にドアを開けへんようにするんや。あとなるべく毒リンゴは食べない。でけるか?嬢ちゃんでけるな?
小人「翌日」
白雪姫「アジャパー!」
あかんあかん、完全に怪しい物売りの老婆を家に招き入れて毒りんご食って死んでるやん。あかん言われたこと全部やってもうてるやないか。人間あかん言われたこと全部やったらやっぱ死んでまうもんなんやな。あーもうアレや、こういう時はもうキスするしかないな。誰か白雪姫とキスしたい奴おらんかー?
小人1「お前がキスすればいいじゃないか。」
小人2「やだよなんで俺が白雪姫とキスしなくちゃならないんだよ。」
小人3「わかったじゃあ俺がキスするよ。」
小人4「いや、ここは俺がキスするよ。」
小人5「待て待て俺がキスするよ。」
小人6「俺もキスするよ!」
小人7「そこまで言われたら俺だってキスするよ。」
王子「……じゃあ、俺がキスするよ。」
小人たち「どうぞどうぞ!」
誰やねん、いきなり王子言われてもわからんわ誰やねん、キスしたー!
いや、起きるんかーい!
生き返ったー!白雪姫めっちゃあっさり生き返ったー!
それからというもの白雪姫は王子の国でプロゴルファーを目指しながらいつまでもいつまでも悠々自適に暮らしましたとさ。ってそれ引退後の上岡龍太郎やないかーい!
めでたしめでたし。オモロー!