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2013年ジャンプ打ち切り漫画を振り返る(追記あり)

追記:2013/12/16 14:00

このエントリでは2013年に連載終了を迎えたすべてのジャンプ作品についてコメントを添えています。記事タイトルと記事内容に相違があるとの指摘がありましたので追記します。

追記ここまで

 

なんかこう師走になって2013年を代表する○○みたいな記事とかを見かけてなにそれ羨ましい俺も書きたいしと思ったけどそういう定点観測だったり体系的理解とかが苦手で日々アホみたいに口開けて脳は寝たまんま脊髄でタイプを叩く俺には書けやしねぇよと思ったけど俺とお前の週刊少年ジャンプだけは熱心に買い続けてたのでそれでなんか書きましょう。いいねいいね。それやろう。

さて、今年もジャンプ編集部の皆様及びジャンプ作家の皆々様、真っことお世話になりましてありがとうございました。毎週月曜の最強エンターテイメント週刊少年ジャンプ様に助けられながら今年も僕は長く険しい52週を乗り切ることができそうです。来年も引き続きよろしくいただきます。

ジャンプの醍醐味と言えばそのアンケート至上主義とそれに付随して繰り広げられる過酷な打ち切りレースでございます。全員が全員「ウケたくてウケたくて仕方ないなかやっている」というなかなか日常生活では見受けられないのっぴきならない異常事態の中、今年もたくさんの漫画が望んだり望まなかったりの最終回を迎えておりました。今日は感謝の気持ちを込めて今年連載終了を迎えた漫画作品にコメントを二言三言添えていきたいと思います。作品タイトルの後ろの括弧は終了号を表しております。

クロガネ(2013.09)

連載当初からあんま楽しめなくて早よ終われと思ってたけどなかなか終わらなかった剣道漫画。とりあえず、ジャンプにおいて格闘技部活漫画をうまく回すハードルってめったくそ高けぇんだなと思った。だってバトル漫画と一部かち合う方向になっちゃうからそうするとどうしても見劣りしてしまう。特にこの漫画は各キャラの長所を能力的な見せ方をする方向を積極的に選んでしまったのでなおさらだったと思われる。あと、格闘技部活の団体戦はまんま暗黒武術会形式で進むことになるから余計きつい。たぶんこの作者は剣道漫画がすごい描きたかったんだろうと思う。そしてヘタレ主人公の成長物語というやつも作者の美学上絶対に描かなくてはならなかった個人的な事情があったんだろうというのも想像できる。ただそれをジャンプでやるために色々盛った結果、異常に喰い合わせが悪くなってた。家庭教師ヒットマンリボーンの類似系みたいに師匠を登場させたり、小早川セナがパシリで培った俊足を誇ったように眼が異常に良いという一芸を付与させたり、また中盤からはジャンケン理論とかいう糞みたいな概念を導入させて戦闘に幅を持たせようとしてたんだけども、それらの延命処置もすべてはヘタレ主人公にどんどん格好良くなって欲しいという作者の至上命題のために急ごしらえされたものであり徹頭徹尾作者の理想とするペラい美学を強要されているような気がして読んでいてきつかった。昨今は血脈至上主義なんて揶揄もされるジャンプだけれど、本当に等身大の平々凡々とした主人公が心情的には自分が弱者であるという自覚をいつまでも持ち続けながら成長するという構図はインフレ進行の加速度がハンパない現状のジャンプのノリとの相性が悪く、なんだかんだ悩みながらすんなり勝つじゃん的なご都合主義感で読者の白けを増幅させるだけなんじゃねぇのかなと思った。『俺は鉄兵』を超える剣道漫画あったら誰か教えてください。

烈!!!伊達先パイ(2013.10)

ギャグって、難しいよね……。面白いか面白くないかでいうと俺はあんまり笑えなかったけど、これで俺はキッズの心をがっちりキャッチしてやるんだみたいな意気込みはすごい感じた。向こうも俺みたいな読み方してる人にウケたいとは思ってないだろうから「たかし、医学部受験大変だろうけど応援してるからね」っていう高卒のおかんみたいな気持ちですごい良い距離感を保ちながら見守ることができてて楽しかったのだが結局散ってしまった。一発一発のギャグがウケるかウケないかなんて出してみないことには結局のところ分からないからアンコントローラブルな領域になってしまうけど作者に任せて放っぽり出すわけにもいかないから結局あーだこーだ理由付けもしやすいしそれによって人気が良くなった悪くなったを測りやすいキャラ人気みたいなものを指標にして作ってるんだろうなっていう雰囲気がジャンプのギャグ漫画からはすごく感じられる。加えて関係性は進行しながらも基本的に一話完結の形式をとるギャグ漫画とラブコメ漫画においては季節モノのイベントをネタにするというのも定石だ。たぶんなんだけどジャンプのギャグ漫画においてはスタートダッシュの序盤でいかに毎週新キャラを連発して認知を得てレギュラー陣の駒を揃えておくかが重要な気がする。そいつらが出揃ったとこから季節モノのイベントを織り交ぜた方がキャラ同士の関係性の進行もスムーズに進められるしネタも単純に繰りやすいだろう。斉木楠雄なんかはそこらへんすごくうまいことやってるイメージがある。最近だとクロクロクと焼野原塵がそのまんまのケースのやらかしをしてるような気がするけど、序盤で主要キャラの関係性とか人となりをじっくり煮詰めようと展開して、それを丁寧に見せてるせいで読者の関心が薄れてきたところで新キャラ投入してテコ入れって順序はたぶん駄目なんだろうな、と思う。

めだかボックス(2013.22/23)

好きでも嫌いでもないけどまぁテキトーに読んでた。超好きでも超嫌いでもないのにいっちょ噛みしてあーだこーだ言及しようとするとなんか俺が一番滑ってる感じになるようで気が引ける。球磨川禊という1キャラによるゴールドラッシュで割と無茶をしても生き残れてしまうというのは相当な異常事態だったと思う。俺にそう見えてるだけで作品全体で好きな人もたくさんいるのかな。よくわからん。

HUNGRY JOKER(2013.24)

雰囲気嫌いじゃないんだけどたぶんキツいのかなと思いつつ頑張れ頑張れしてたけど結局全然踏ん張れなかったハングリー・ジョーカー。何が駄目だったんだろうと考えると「んー、なんかパッとしなかった」としか言いようがない。それだけじゃあんまりだと思って色々考えたんですけど、二つほどジャンプにおいてこれは悪手だからやめとけってのを思いつきました。一つ目がバトル漫画において世界観とか主人公の冒険の目的をバトル能力の概念そのものと直結したものにするのはもしかすると悪手かもしれない。そこは「それはそれ、これはこれ」にした方がうまくいくんじゃないかという仮説です。要するに悪魔の実という概念がなかったとしてもルフィは海賊王を目指してただろうし、もしあの世界に念能力がなかったとしてもハンター協会は設立されていただろう、とかそういうことです。そこを一緒くたにしてしまうとどんだけ壮大な設定を練りこんだところでせいぜい毎週19ページでそれを見せていくという前提条件は変わりませんのでやけにショボいスケールの小さいどこかの誰かの妄想物語に見えてしまうんじゃねぇのかなってのを今思いつきました。二つ目は、ラスボスなりラスボスっぽい組織なりを序盤で見せてしまうっていうのも良くないかもしれません。理由は同様です。そして一つ目のやらかしにはこの二つ目もよくセットで付随的についてくる傾向があるなとかも思います。HACHIとかも割りと同じやらかしを現在進行形でかましちゃってるような気がする。壮大なんだけどなんかショボい。それは予定調和的文脈が見通せてしまっているから。ここからスケールをもう一段階拡げるためにはまさに今トリコでやってるような美食會が敵だと思ったら実は真の敵組織があった、とかそういう流れですけどそれもまぁ色んな漫画で勃発させたところでどうしようもない感があふれています。あとそれもそれなりに引っ張りに引っ張った結果として出てこないと結局読者側は置いてけぼり喰らう。まぁ何にせよ、壮大な世界観と世界を壊すラスボスの思想を最序盤で見せてしまったのはハングリー・ジョーカーの失敗だったのかなとは思います。

新米婦警キルコさん(2013.25)

2013年あんまわからんかったジャンプ漫画筆頭。作者はキルコさんの造詣からキャラから何から超好きで超愛してるんだろうなっていうのはすごくわかる。オタク趣味ないんですけど一般教養としてコミケでどんな本が出てるのかとかpixivとかをたまにチェックするんだけど思いのほかキルコさんはかわいがられてるイメージがあってよくわかんない。キャラ萌え漫画だったのだろうか。よくわからないのでアレがよくなかったんだろうなとかあんまハッキリ言えない。俺の中にある「漫画のリアリティの整合性」みたいなんを尽く外してたのもよくわからん要因としてでかかったと思う。「ルパンのジャンプ力おかしい」なんて野暮なことは言わないんですけど、ギャグなり戦闘なりの描写での攻撃力破壊力とキャラの身体の頑丈さとか、そこらへんでスッと受け入れられるときと「ん?え?ん?」みたいになる時が結構ハッキリ分かれる。そこらへんの俺の個人的な常識感覚で言うとキルコさんはすげぇよくわからなかった。「元傭兵が警察署に」っていう設定のリアリティと「傭兵の攻撃力がギャグみたい」ってのがあんまり整合性取れなかった。ニセコイの千棘がアッパーで天高く吹っ飛ばすのは理由がないからいいんだけど、「元傭兵だから」という理由にしてはこいつ攻撃力が高すぎるな、みたいな。ただの警察官にしては頑丈すぎるな、とか。別に「だからつまんなかった」って話ではなく、どうも前のめりに好意的に受け入れられなかった理由はそこらへんにあるような気がする、くらいの話なんだけど。逆に言えばその後同じ作者が読みきりでやってたヒーローもののやつはすごく素直に楽しめて面白かった。ヒーローならどんだけコンクリぶっ壊してもいいしどんだけ頑丈でもいいや、みたいな。頭が固いのかな。よくわからんかったですけど、キルコさんみんなに愛されててよかったね。

SKET DANCE(2013.32)

この漫画大嫌いと明言しながらギャグ回普通に爆笑しながら読んでたスケット・ダンスも今年で遂に最終回を迎えました。ぜ、全32巻……?大ヒット作品やないか。僕と言う個人から言いたいことはというと「お前のギャグが面白いのは重々承知してるけど、俺はお前の人間性をまるごと肯定した覚えは一度もないからな」に尽きます。一話完結のギャグ回でたまにめっちゃ面白いことやってると思ったらシリアス回で引くような思想を作者自慢の大好きキャラクターに真顔で喋らせるそのバランス感覚、「ひでえ」も含めてまぁなんだかんだ面白がって読んではいたんだけどさ。そういう一部地力はあるのでまた普通にジャンプ戻ってきて連載始めやがるんじゃねぇかなと思うと酒の量が増えます。どんだけ心引き裂かれてんねん。手先は器用だけど鈍感でぶっきらぼうででも根は良いやつというボッスンというキャラクターと作者の距離感の気持ち悪さには目を見張るものがあり、ギャグもこなしつつ動物のお医者さんとかでよくあるような複線回収モノ推理コメディもの、ポップで受け入れやすいキャラの量産で物語世界に幅を持たせつつ時たまオナニー丸出しの糞美談を披露するって芸風は誰にでもできるものじゃないのでやっぱこの人すごいんだろうなとは思ってます。性同一障害をわけわからん浅い解釈で取り扱ったのはマジでどうかと思います。以上です。

クロス・マネジ(2013.34)

2013年ジャンプの終わって欲しくなかった漫画大賞。超面白かった。今日紹介してる漫画の中で唯一全巻持ってます。でも、終わってみるとこれくらいでまとめてたのが一番良かったのかなぁ、という気もします。逃げも隠れもしない青春スポ根ラブコメで受け入れがたい価値観も特になくただただ読んでて自身を省みたくなる群像劇でした。好きなものほど書くことがない。超面白いので未読の方は是非読んでみてください。

恋するエジソン(2013.35)

ギャグ漫画って、難しいよね……。伊達先パイのところでしてた話と大体被るところは被るんですけど、それに加えてギャグ漫画のスピード感って難しいよなみたいなところもエジソン読んでてよく考えたものです。この漫画は基本構造としてAという状況でAを解決する発明品が求められて、そこでaを作ればいいところbを作る、みたいなそういうズラし方が主な展開になってました。その後はbという道具を使ってどう拡げえるかという流れになりますので、序盤のAの話がどっかにいってしまうというか、なんかそこらへんで短いページ数を読んである間に何回も読み手が前提としている設定の上書きが求められるのでグルーヴ感が出にくかった作品だよなぁ、とか今になって思い返すとそんなことを考えます。ギャグのひとつひとつは面白いし単発単発しっかりと殴られて面白がってたはずなんだけど読み終えてみるとあんまりめった打ちにされた感がないというか、心地よい疲労を得ることはなかったよなぁ。キャラを大事に推す漫画としては良くも悪くも丁寧で親切だった気もする。ボケ行動をなぜ取ったのかを割りと登場人物が丁寧に説明していたし、誰がツッコミをやるかも回によってフレシキブルすぎた。そういう意味で実は日常っぽさをすごく大事にしていた作品とも言えるし、逆に言えばテンプレートがなくて苦しいなかを地力で凌いでしまったためにジリ貧だったのかなぁとも思える。

無刀ブラック(2013.36)

きましたきました!今年一番笑えた打ち切り!分類としてはクロガネと同じく作者の美学を主人公に全ツッパで託した話をジャンプでやろうとゴテゴテさせてみたものの客観的に見ると作者の独りよがり感全開系漫画です!テンション上がりすぎてここまで全部句点打つべきところ全部感嘆符なってますけれども。こういう打ち切りを見かけるとジャンプとは何なんだろうということを深く深く考えてしまいます。そしてそれは商業誌で連載をするということは何なんだろうということも考えずにはいられません。この漫画がジャンプではなくマガジンとかだったら結構長らく連載できたんじゃねぇのかなと思わないこともないけどそれはそれでないなとかも思う。何故ならこの漫画、読みきりとして見た時はまぁまぁジャンプの読みきりとしていい感じだったからだ。そこの障壁をクリアしたからジャンプ連載にこぎつけたわけで、マガジンに作者の構想を持ち込んだところで相手にされるかというとそれもまた微妙だなとか思ってしまう。ジャンプは評判よかった読みきり時のネームをそのまま一話に流用できる前提で読みきりを描かせてるような節があるんだけど、それって正解なのかどうかよくわからん。確かに一話としてはすごい据わりよかったけど、そこに重きをおいたせいで主人公の能力のMAX値が初回から丸分かりで、特にここ数年は一話時最強キャラの方がウケがいいこともあって二話以降ザコをテキトーに美談と共に蹴散らしながらジワジワと掲載順が落ちていくみたいなパターンすげぇ多いように思う。流石にそんなこと編集の人だって分かってると思うんだけど、それでもとりあえず無難に離陸すること考えたら今の方法が一番いいのかなぁ。すげぇ悩ましい話だと思いますよこれ。マガジンで今年話題をかっさらってた『聲の形』なんかは読みきりと連載時の構成が結構変わってて、それでなんだかんだ人気もついてきてるっぽい気配なので、もうちょっとなんかあるんじゃねぇかなーとか思うんだけども。どうなんですかね。はい、ものの見事に無刀ブラックについての話があんまない。

スモーキーB.B.(2013.41)

これもまた一話で主人公の底がほぼほぼ見えてしまったので尻すぼみになってしまった漫画でしたね。ヤバいだろうなと思いながら読んでたら割と電光石火で終わったので笑ってしまった覚えがある。これもまた部活漫画であるわけですけど、敵をどう量産して良く描くかとかが肝なんだろうなーとか思う。そっちを蔑ろにして、部内の協調性とかこれまた主人公の人柄とかにフォーカスあててるとあっちゅう間に退場してくれって言われるのでバランス難しいんだろうなと思う。なんつったってスモーキーB.B.に関しては二話だか三話でも一発屋のザコと闘ってるのが良くなかった。ジャンプのスピード感ってもうだいぶ煮詰まってきてるんだと思うの。今後の展開につながらない主人公実はいい人アピールで一話とか死に手もいいとこなんだろう。クロクロクもそれやってたけど。あと敵とどう思想的に対立するか、というのはとても大事なことだろうと思うので最初に目的を与えられてしまうというのはあまりうまくないんだろうなとかも思う。まぁ打ち切り決まってたから仕方なくってとこもあったんだろうけど勝ちにこそ意味がある、って最初にして最後のボスキャラの思想は出てくるの早すぎるしそれを主人公と対比させてもその後の広がりはどうも見受けられないよなーとか。そういう意味でいうと敵キャラ全員が欠陥を持っているって大前提から出発する黒子のバスケって実はすごい良いバランスから出発してたんじゃねぇのかなとか思う。特にバトルじゃない学生を置く漫画については敵の精神的成長も必須要素となってくるので、そこらへんは意識して練るべきなんだろうなぁ。敵の精神的成長でいうと「ろくでなしBLUSE」が最強かなと思います。

銀河パトロール ジャコ(2013.44)

割愛。ドラゴンボールは一回通して読んだだけ。Dr.スランプに関してはほぼ読んでない。

クロクロク(2013.52)

あと二作品だけど、もう喋ることねーよ。重複が甚だしいよ。とりあえず余裕ぶっこいてちんたら日常回っぽいの連発してた入りが最悪だったんだと思います。そのうえモブっぽい作者愛着もってそうなキャラは毎話毎話量産しててこっちはそんなの知らねーよ感が強かった。主人公より強い奴の構想はなんかたくさんありそうな雰囲気だったし上司とかも序盤から何人も想定してた風だったのに、なんでそんなちんたらしちゃったのよ。『みえるひと』程度には存命できると思ってたの感がすごかった。『明稜帝 梧桐勢十郎』とかああいうのが10巻まで続いてた頃とはもう全然時代が違うんだよ感というか。佳作じゃすぐ終わってしまう今のジャンプをそのまま体現したような微妙な設定凝ってる漫画だったと思います。そして例によってこの漫画も読みきり兼一話の出来だけはよかった。編集はちゃんと連載時にも闘えるメソッド考案してくれと思う。俺も頑張って一緒に考えてブログに書くから。

ひめドル!!(2013.52)

そしてやっと終わりが見えてきました今年最後の打ち切り、というかクロクロクと二連載同時打ち切りでこれも笑えましたけど。2012年週刊少年ジャンプ大ラブコメ蠱毒時代というのがあって、恋染紅葉とかパジャマな彼女とかあと微妙にクロスマネジも競合してたりとか、そういう色々があって生き残ったニセコイがアニメ化するこの時代になぜか竹やり一本で突っ込んできてた『ひめドル!!』みたいなイメージ。ここまでさんざ繰り返してきたけど、とりあえず今のジャンプという漫画誌においては作者の個人的な美学とか感傷って不要なんだろうなってのはすごい思いました。少なくとも等身大のヒーローというのは正攻法では求められちゃいないんだろうなと思います。それでもそれをなんとか成立させるために例えばこの漫画の場合は総高専みたいな何らかの外部要因で盛り上げようとするわけですけれども、たぶんそういうこっちゃないんだと思います。そういう設定があったとしても、それをキャラクターの成長の理由にするのはお門違いなんでしょう。それだったら全く無意味にモテるニセコイの楽くんとかの方が受け入れられやすい土壌なんだろう。あとこの漫画で言うと、これは当てずっぽうなんですけどヒロインのかわいさを知ってるのは実は俺だけって設定もあんま魅力的じゃないのかなって思って不思議でした。またニセコイとの比較になるけど楽くんは結構クラスの男子に嫉妬されてるみたいだし。なんかそこらへんも突き詰めると面白そうだなぁとか思いました。

 

というわけでテキトーに書き殴りましたけれども、なんとか全作品にコメントを添えることができました。もちろん作品の好き嫌い自体は僕もあるんですけど、誰かが人生の大事な局面として全身全霊で漫画をぶっこんで、そしてこうして評価の目に晒され散っていき、そしてまたその人の人生は続いていくし一方で新たなムーブメントを巻き起こす松井優征みたいな、そういう悲喜こもごも含めて兎に角僕はジャンプが大好きです。皆々様更なるご健勝をお祈りすると共に今後とも月曜日を心待ちにする次第でございます。

2014年も面白要素目白押しです、ワンピースはここに来て超面白いしサボが出てくるか出てこないみたいな話を2ちゃんまとめのスレタイで見かけておいネタバレやめろや感がありますし、4月からはハイキューのアニメがスタートして腐女子人口が跳ね上がる模様です。俺が一話絶賛してた焼野原塵は作者の人やっぱ普通のこじらせてる人みたいで、一話はギャグとストーリーのバランス絶妙だったものの二話以降は夢が詰った物語がギャグなしに進行されててもはや時間の問題です。暗殺教室は手放しに毎週心待ちにできて最高ですし、ワールドトリガーは来年も掲載順下がったら固定ファンがアンケート大量投下して持ち直しそうなくらい面白さにムラがあります!登場人物全員メンヘラ漫画の金字塔・ソウルキャッチャーズは相変わらずよくわかりません!それなりに面白いのでずっと連載が続いて欲しい気もしますし打ち切り決定直後から何とか最高のフィナーレに落とし込んでやろうと誰もついてけない超テンションで針振り切れて暴走してる作者を見たくないと言えば嘘になる。

ジャンプは本当に素晴らしい漫画です。2014年もNARUTOと磯部磯兵衛物語以外は全部読む予定ですので、どうぞ引き続きよろしくお願い致します。以上です。