読んだ感じ、なんか俺の想像してた展開と全然違ったのでなんか書きます。俺はワガママなんだ!! 可能な限り何もかも俺の思い通りになれ!! ならない!! 世界!! 世界よ!! 愛してるぜ!! 本当かどうか知らないけどどこで聞きかじったかも忘れちゃったけどメタファー的な感じで俺が好きな話で、赤ん坊は自分の手のひらと母親の区別がつかないって話があるよね。手のひらあるじゃん。「うーわ、握りて~~~~」と思ったら握れるじゃないですか、自分の手なんで。思い通りに動くじゃないですか。うんこしたらケツが気持ち悪いのでとりあえず泣くじゃん。「ケツの爽快感を挽回したい~~~~」って泣くじゃないですか。母親がオムツを換えてくれるじゃないですか。なので赤ん坊にとっては手のひらと母親は同じようなもんなんですよ。自分の思った通りに動く、念動力の範疇内って意味で同じなんですよ。産み落とされた子供はおぎゃーおぎゃーと泣くわけですが、ありゃあ一人になったから泣くんですよ。そりゃ泣きますよ、今まで10か月だかヘソのオでつながってこの調子で俺はずっと羊水につかってりゃそれでいいんだなと思ってたところいきなり産み落とされるんですからやってられないですよ。あれはキツかった。俺もめちゃめちゃ泣いたね。何つったって重力がすごい。それまであの浮力がイカつそうな羊水の中でよろしくやってたのに突然の1G待ったなしですよ。手のひら返しにもほどがある。あの時は絶望して泣いたよね~。おぎゃーっていう赤ちゃん語を和訳するならば「自重が~~~~。俺の自重が~~~~~。」ですよ。それまで母親とワンセットの一個の存在だと思ってたらいきなりヘソのオぶった切られて「ああ、それ切ってもイケるんだ」ってなって栄養を経口摂取しろとかいきなり言われてね、話が違うじゃねぇかってなると思うんですよ。人間なんて生まれてから死ぬまでただ只管に「話が違うじゃねぇか」の連続ですよ。ただ羊水に浸かってりゃいいと思ってたのにいきなり外に放っぽり出されてさ、俺に寝返りを期待する眼差しがすごい。そんなん聞いてないよ、つかまり立ちなんてもってのほかだよ、最終的には自活しろみたいな空気がすごい。聞いてない聞いてない聞いてない。それでも何だか差し当たって腹は減るしうんこは出るしで生きていくしかないからダラダラ生きていって気づいたら守りたいものが増えちゃって死ぬわけにはいかなくなっちゃうのが人間なんですけれども、仕方なくしばらく生きてるとヘソのオぶっちぎられて赤の他人だと思ってたお母さんに対して「やっぱこいつ俺じゃね?」ってなるタイミングがあるわけですよ。24時間俺の不快を取り除いてくれるとかもしかしてこいつ俺じゃね?ってなるわけですよ。ぬか喜びですね。結論から言うとお母さんは俺じゃあありませんでした。お父さんも俺じゃあありませんでした。別個体の人間でした。両親が俺に教えてくれた銀河ギリギリぶっちぎりのすげぇ真実は俺以外は俺じゃないということです。ファミコンのアダプター隠されたあたりで完全に気づきました。俺はこんなにマリオブラザーズしたいのにアダプターを隠すとはさてはあいつ俺じゃないな、って気づきました。そういう概要についてはそりゃあ教えてもらって身に染みてわかってるつもりですけれども、本当の本当の意味でこのことを実感バリバリに悟って受け入れてそれに則って対応するって死ぬまでできないのかもしれない。だって僕は未だ齢28の若造ですけど最近でも結構ありますよ。喜んで欲しいと思ってやったことなのに喜んでもらえなかったとか相手の俺じゃ無さがすごいですよね。想定外の連続ですよね。お前誰だよつって。少なくとも俺じゃないことはわかったけどお前誰だよつって。こんなはずじゃなかった。金を払わないと動いてくれないとかさては貴様俺じゃないな、ってシーンが日ごろ生きてて枚挙に暇がないわけじゃないですか。そういう「お前は俺ちゃうんかい」っていう俺による俺にとって都合の悪い事実こそが人生という上り坂の傾斜をほとんど直角に近づけるほぼほぼ全てであって、この異常事態とどう向き合っていくかだけが人が生きるということに付き纏う大問題の大部分なのではないでしょうか。そういうわけで翻って、なぜこどもが他人を責めるのか、という冒頭の問いについてでございますが単純に「お前は俺ちゃうんかい」という事実がちょっとまだまだ受け入れがたいっていうそれだけだと思うんですよね。「もしかして強気に出たらこいつ俺にならないかな?」「よしんば殴ってみたら俺の思い通りにならないかな?」みたいな。百歩譲って俺じゃないとしても(どんだけ傲慢やねん)うまいことやれば俺の思い通りになってくれねぇかな、っていう試行錯誤は大人だってむかしむかしみんなあの手この手をやってきたわけじゃないですか、むしろ残念ながら今でも多かれ少なかれやってるわけじゃないですか。昔より効率重視になって幾分かは成果も出やすくなってるからソツない顔してるだけで、彼らと全く同じことを僕らはやってますよ。そういうわけなので、「じゃあ責め合うのをどう諌めればいいの?」と言われると「わかんないっす」としか言えないんでお前何なんだよって感じなんですけど、諌めたい誰かがそれを「なぜだ」と問うならば、何かの補助線にでもなればこれ幸いかなと思って、当たり前のことを書いてみた次第です。以上です。