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私の「ネタバレ気にしません」観と「人にネタバレするのは良くないことだ」観

読みまして。あ、この文章は「ネタバレあるある」を使う可能性があるため、あらゆるネタバレ注意です。桃源の誓いは果たされない。

まぁ先に立場を明言しておくと、僕自身は「そこまでネタバレに怒ったりはしないよ」派です。一方で「他人にネタバレをすることは悪いことだと思っておくべきだ」派です。まぁ一般的な、自分がされても気にしないからと言って他人にも同じことをしてはいけません、ってなスタンスです。自分が猿に地球を支配されても気にしないからと言って、砂漠のなかに半身沈める自由の女神を見て膝から崩れ落ちる人を見て馬鹿にするのは良くない。

僕自身はネタバレあんま気にしないタイプではあるんですけど、もちろん何でも許せるってわけではないですよ。推理小説とか好きでたまに読みますけど、それはさすがにネタバレ勘弁してくれって思うし、やっぱあとどんでん返しがメインの話もそりゃ勘弁してくれよってなりますよ。例えばシックスセンスみたいなね。あれ、結局ネタバレしちゃいますけどね、ブルース・ウィリスが実は美樹本だったっていう真実がルーベンスの絵の前で明かされるという衝撃のラストなんですけど。ああいう衝撃のラストを売りにしてる話はさすがにネタバレ勘弁してくれよって思いますけどね。そういうの以外はあんまり気にならない。

とは言え、気になるならないの話で言えば気にならないだけで「できるだけ何も知らない状態で見たい」ってのはもちろんある。

これたぶん一般的な物語との相対し方ではないんだろうなーってことはわかってるんですけど、僕はすげー作者と向き合うんですよ。作ってる最中の作者と向き合って「この作者は今、どっちに持っていこうとしてるんだろ?」とか思いながら常に作品を見てるな、とは思うんですよ。例えばゾンビ映画とかで「あ、こいつはたぶんすぐ死ぬな」と思うキャラとかいると思うんですけど、そういうの見た時に「あ、こいつすぐ死ぬパターンのキャラだな」と思ったら次は「そういうキャラを配置した意図はなんだ?」となる。普通の王道をなぞったゾンビ映画をやりたいだけなのか?ならば好きにすればいいが、あえて殺さないパターンはあるか?そのパターンはスカシと言っていいが、スカシで客を納得させるためには、このキャラが生き残るにアタイする魅力さなりしぶとさなりを描写する必要がある。それなしに生き残らせたらよくわからない駄作になるがどうする?一体どうする?そこらへん表現するシーンは用意してるのか?みたいな。ここでこのキャラが死にそうになる。死なないための伏線ここまで張れてないけど、これたぶん殺さないパターンよなストーリー的に?ご都合主義で生き残ったら冷めるけどどうするの?アクションシーンのスタイリッシュな撮り方でごまかすの?何か秘策があるの?この下手な俳優にこんな大事な役を担わせて勝算あるの?こいつだから輝けるようなハマり役の見せ場がこの後あるの?

みたいなことをずっとどっかで考えながら物語を見るのが癖になってるんですよ、僕。もはや批評家気取りよりタチが悪い何かになっちゃってるんで、そんな感じなので多少ね、ネタバレがあっても、そのネタバレに至る道筋をどう処理するつもりなのかという関心がずっとありますので、僕はネタバレってそんなに気にしない。けども、何もないまっさらな状態で見た方がそりゃもちろん作者との勝負としては楽しい。それくらい。他の人の「自分がネタバレ気にしない理由」「自分がネタバレ気にする理由」はあんま知らない。

で、ここからは「人にネタバレするのは良くないよ」って話。いくら「ネタバレをされても私は気にしないんだし」と強弁したところで、それが他人にネタバレして良い理由にはならないよって話。

やっぱね、そりゃ刑事コロンボみたいなのは別ですよ。あれはもう一番最初の段階でダースベイダーはルークの父親って言っちゃってますから、ネタバレとかは考えなくていいと思うんですけど、そうじゃない一般的な物語、そういうものについては古典とか知名度とかは考えるところあるべきものの、基本的にはネタバレをしてはいけない。そういう風には考えています。だってねえ、自分自身文章で飯を食ってる人間だからっていうのもあるかもしれませんけど、やっぱネタバレって物語の作り手、作家さんへの不義理だと思うんですよ。これは俺が勝手に思ってるだけですけど、作った人はなるだけまっさらな状態で読んで欲しいと思ってるに決まってると思うんです。いや厳密にはね、こんだけSNSが溢れかえった時代で、それを活用しなくちゃならない時代で、そんなこと言ってられないってのはわかりますけどね、キリスト生き返りますけどねあいつ、本質的には、作家は、何も知らない状態で作品を読んで欲しいって思ってると僕は信じてるんです。だって作家は自分が今から何を書くかも知らないところから物語を紡ぐのだから。読者に対しても、作家自身と同じように何もわからないところから物語に吸い込まれて欲しいと思ってるんだと、僕は勝手に思ってます。そういう理由で、僕はやっぱネタバレには気を使いますし、「別にこれくらい気にするなよ」みたいな空気は絶対になくしていこうな、と思う。

あとはまー、言うてますけどね、ディカプリオのタイタニック後第一作のザ・ビーチのネタバレは俺まだギリギリ知らない。言わないで。墓まで持たないから。持たないまま死ぬのが目標なんだ。作品も見ないでネタバレも見ないで死ぬのが目標っていう、もうじゃあそれディカプリオじゃなくていいじゃんって思うじゃん。違うんだよ。ディカプリオじゃなきゃダメなんだ。俺はディカプリオの出世作の次の一作のネタバレだけは死ぬまで知ることなく死んでいきたいんだ。あとナウシカナウシカも見たことなくって、ネタバレも避けて生きてる。ランランララランランランが祝福の歌なのか不気味な歌なのか知らないままこのまま死ぬ予定。こんな時代だからさ、こんなネタバレとの付き合い方もエンターテイメントの一種なんだと思うよ。仕方ないよね、こんな時代なんだから。

あと俺さっき文章で飯食ってるってサラっと言ったけどアレ嘘だから。本当は梅田のとあるドッグカフェの前で冷やし飴を売っている。今も!?明日最高気温13℃だけど今も!?これは、ネタバレになるので、絶対に他の人には言わないでくださーい。4コマ目はつるせこ。以上です。

芸能人CM商品本当に使ってる使ってない大予想スペシャル

福山雅治:アサヒスーパードライ飲んでる、キューピーマヨネーズ使ってる
吹石一恵:ユニクロのブラトップ家で着てる
佐藤江梨子:西松屋の抱っこひも使ってない
嵐:キリン一番搾り飲んでない
鈴木亮平:キリン一番搾り飲んでる
二宮和也:日立の冷蔵庫使ってる
大野智:日立の炊飯器使ってる
相葉雅紀:日立の電子レンジ使ってる
松本潤:日立のクーラー使ってる
櫻井翔:日立の家電使ってない
miwa:進研ゼミやってた
小島瑠璃子:プリビオで年賀状1000枚出す
秦基博:ドラ泣きしない
山口智充:仕事から帰って嫁がクックドゥの料理出してきたら露骨に機嫌悪くなる
高橋愛:ムシューダ使ってる
あべこうじ:ファミマとセブンだったらセブン派
五郎丸歩:ニチレイの冷凍食品食べない
吉田沙保里:ポケモンやってない、明治のヨーグルト食べてる
大森南朋:明治のヨーグルト食べてない
佐藤健:プライベートでFit's噛んだこと一回もない
佐々木希:Fit's噛まない
松岡修造:電動歯ブラシ使ってない
TOKIO:ドリランドやってない、クロネコヤマトのトラック運転できる
Perfume:一番高いOra2使ってる
米倉涼子:黒白波飲む
氷川きよし:白鶴えんやまる飲まない
矢沢永吉:プレモル飲まない、ブラビアガレージにある
石橋貴明:ウル・オス使ってる
ハライチ澤部:メンズビオレ使ってない
菅田将暉:メンズビオレ使ってない
藤原紀香:レオパレス住んでない
土屋太鳳:爽健美茶飲んでない
波瑠:生茶飲まない、サロンシップ貼らない
加藤ミリヤ:サンシャイン牧場サービス終了までやってた
小森純:ペニオクやってない
ほしのあき:ペニオクやってない
熊田曜子:ペニオクやってない
永井大:ペニオクやってない
菜々緒:ペニオクやってない
ピース綾部:ペニオクやってない
渡辺直美:Fit's噛む
鬼龍院 翔ー:シャドウバースやってない、ラウンドワン行かない
喜矢武 豊:シャドウバースやってる、ラウンドワン行く
歌広場 淳:シャドウバースやってる、ラウンドワン行かない
樽美酒 研二:シャドウバースやってる、ラウンドワン行く
田中直樹:ハミングファイン使ってない
吉田羊:ハミングファイン使ってない
山瀬まみ:本当に河童
森田剛:チョコフレーク食べない
きゃりーぱみゅぱみゅ:イオン行かない
松たか子:パン祭りの皿使わない
松下由樹:フジパン本仕込み食べる
吉岡里帆:スマホにスマートニュース入ってない
草なぎ剛:一本満足バー食べる
マイケル富岡:UFO食べない
デーブ・スペクター:UFO食べる
観月ありさ:プチッと鍋使わない
藤木直人:ウコンの力飲む
神田うの:アクアクララベビーシッターに持ち逃げされてない
川栄李奈:さすがに期日前投票した
有吉弘行:メルカリ使うわけない
篠原信一:メルカリデビューした
倖田來未:未だに氷結飲む
寺田心:サッポロ一番身体に悪いからと言って親が食べさせない
新垣結衣:チキンラーメン食べない
ムロツヨシ:りそなの口座ない
三木道三:CM仕事ない
松本孝弘:世界水泳見ない
稲葉浩志:世界水泳見る
コブクロ:小渕健太郎大阪マラソン走る
藤原竜也:キンチョーの夏
椎名林檎:オリンピック見ない
トータス松本:クリアアサヒ飲む
沢尻エリカ:ほろよい飲まない
井川遥:サントリー角飲まない
小雪:バファリン飲まない
綾瀬はるか:ベンザブロック飲まない
山田優:アレジオン10飲まない
武井咲:アレジオン10飲まない
松嶋菜々子:パブロン飲まない
真木よう子:ロキソニンS飲む
反町隆史:キリンファイア飲まない
竹原ピストル:ボス飲む
松重豊:ボス飲まない
菅野美穂:ヘルシア緑茶飲む
吉高由里子:トリスハイボール飲む
トミー・リー・ジョーンズ:ボス飲む
中川剛:ほか弁食べない
中川礼二:ほか弁食べる
出川哲朗:明日のレモンサワー飲む
内村光良:明日のレモンサワー飲む
天海祐希:コンビニ出た直後にストロングゼロ開ける
永作博美:アコム使わない
竹中直人:モビット使わない
バナナマン:アイフル使わない
谷原章介:プロミス使いそう
夏菜:モビット使いそう
上地雄輔:レイクめちゃめちゃ使いそう
石原さとみ:シンゴジラ完全に英語ペラペラだった
財津一郎:売られたピアノは買う

以上です。

 

※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀

M-1グランプリ2017感想文

総じて、良い大会だったのではないかと思います。実力のあるものがそれなりに評価された、浮かれてない大会だったと感じます。個人的にはとろサーモンを応援したい気持ちが決勝進出者決定の段階からあり、それを踏まえると嬉しい結果ではありますが期待してなかったのでびっくりした。僕はM-1のなかで和牛とスーパーマラドーナが二大全然おもしろくないM-1常連だと思っているので、しかしこの二組は概ね人気者なのでまぁそんなもんだろうと思っていたので全然自分の推すとろサーモンが優勝するとは思ってなかったのでとても驚いた。

良い大会だったとは思うが、わりと小粒な大会だったとは思う。ネタはおのおの面白かったのだが、なんというか一年を総括するような空気はなく、ただ10組の漫才師のなかで1位を決めただけに過ぎないような物足りなさは終わってみても感じないでもない。少なくともM-1が再開した2015そのあと続く2016には明らかに劣る臨場感だったと思う。で、これは演者のせいなのだろうかと考えていたのだけど、シンプルにあの順番をおみくじで決める方式のせいなのではないか、と思った。

これまでは順番は本番のずっとまえに決まっていたはずなんだけど、今回はその場で都度くじを引いて次に漫才をやるやつを決める方式でやっていた。これが良くもあれば悪くもあったのではないかと思う。こんなんやられたら、ネタやる方からしたらやってられないよな。多くをやってはられないよ。「いつ出番がきてもいつもどおりやるだけだ」の気持ちで臨むしかないと思う。それが俺がこじんまりを感じた要因だと思う。例えば、去年カミナリが序盤に出てきてドツキ漫才で会場を沸かせた後にスーパーマラドーナが後半で「痛くないように叩いてます」とボケたやつ、アレってカミナリの存在を踏まえていたと思う。カミナリが決勝にいなくても同じ下りはやっていたのかもしれないが、順番が事前に決まっていて、自分の出番以前の空気があっての言い方ってあると思う。そういうの感じるけど、「いつ自分の出番が来るかわからない」ってなったら、そういうその場の空気を踏まえた動きをするのはまぁわりに危なっかしい。あんなもん、事前に相方と打ち合わせする時間もないように感じた。そうなると、もう、いつもどおりやるしかない。そういう状況でやらされたのが今回の大会だったと思う。

あのくじ引きで順番その場で決めるシステム、深刻にグルーヴ感を損なわせるので来年は絶対にやめるべきだと思う。いや、今回の結果に不満はまったくなくて、むしろみんな各々のありったけを出したネタができるのでむしろフェアだとは思う。けど、M-1ってそんなんなん?みたいなのはちょっと思ってしまうのであった。

あとはまぁだいたいTwitterで言ってる通りだったんだけど、さや香には頑張って欲しいなぁと思った。M-1の審査員ってなんだかんだ客席の笑いの量に引っ張られる傾向があるので、やっぱ今回のくじ引きルールの犠牲者だったなとも思う。あんなところにわざわざ行く客席の人ってそれなりのお笑い好きだと思うので、「目当て」はいると思うんだよね。で、普段だったらその「目当て」に照準を合わせてテンションを調整してるところを、思わぬところで全然知らない芸人が笑わせる、みたいな。そういうので笑わせるのがたぶんさや香の芸風だったと思うんだけど、あの形式だと客も毎回毎回集中して見なくちゃならないよね。その結果の変な客席のあったかさだったと思うんだよなー俺は。

ともあれ、和牛が優勝できなかったことに「そうかー」と思った。俺はとろサーモン応援してて、和牛は大嫌いなんだけど、決勝のネタを見て「ああ、これは優勝は和牛だな」と思った。さんま御殿とかには一回出れるけど、最終的に売れないタイプのチャンピオンおめでとう、と思ってた。だって「うまい」とか「笑いの量」で言えば、和牛の圧勝だったはずだもん。なのでとろサーモン勝ったのは驚いた。いや、票の内訳踏まえるとそんなに驚いてないんだけど。

以上、やっぱ書いてみたものの「これからのお笑いはこういう方向になるのかな」みたいなワクワクはあまり得られなくて、他のふつうの賞レースと変わらない感じの印象を受けた。この印象を払拭させるためにもとろサーモンにはめちゃめちゃ頑張って欲しい。やっとだったのでその点はめちゃめちゃ嬉しい。

本当にあんまり書くことがなかったので、良かったんだと思う。それは停滞に向かう良さなのかもしれない、とも思った。以上です。