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結構みんなやってて俺もやってる「生まれも育ちも考え方も違う人と一緒に生活する」のとある日

土曜日です。まー僕は基本的に用事がないと一切休みの日は家から出ないんですが、嫁は今日はもしかしたら女史会かもなーとか言ってたんですけど。うわ、今軽く誤変換したんですけど女史会行きたくね。怖っ。あいつら女性として扱っても女性じゃないとして扱っても怒るでしょ?知らないけど女史って大体そうじゃん。そういえば中学生の時同級生だった何の影響か知らないけど女子クラスメイトのことを「○○女史」って呼んでた澤田くんその後の人生ちゃんとセックスとかできたのかな。

まー女子会行く予定だったらしいんですけど何か諸事情で中止になったらしくて、二人でゆったり朝寝てたんすけど、ピンポーンつってなんか糞でかい糞長い糞重いダンボールが届きました。そうだ、そういえば買ったんだ。俺んち本棚がなかったんですね。いや、ないことないんですけど本棚以上に本があったんですね。嫁が漫画好きでよく買うんですね。それで本がそこらに散乱してる状態にいい加減むかついてきて「なんでお前はそう、本を置くべき場所が、本を受け入れる器がない状態であることを分かっていながら本を買うんだ。器がないのに欲しがるとかジョジョ7部のDIOのおかんかお前くらいやで」とぷんすかしたのがこの前でそれで本棚買いましょうって話になって通販で買ったんでした。糞重いしでかいまだ本棚ではない板群がででんとリビングを斜めに横たわってるわけなんですけれども、よく考えたらこいつ中止になったからいいもののコレを俺に丸投げして女子会行く気だったんだなと思ってそのつもりだったのかと尋ねると「あんまなんも考えてなかった」とのことでした。

それで、じゃーまーとりあえず朝飯食って風呂入って掃除しつつ本棚組み立てまっかーとなって嫁が飯作ってくれて二人で食ったんすけど。僕は食べ終わったんですけど食べてる間ちょっと暇なんで録音してたラジオなんぞを聴きながら飯食ってて、じゃあもう食べ終わったけどこのラジオがキリいいところまで聴いたら風呂入って掃除始めるかなーとか思って、ダラーッとしてたんです。その間に嫁が朝食の皿を提げてガシガシ皿洗いを始めるわけです。基本的に我が家の家事の分担というのは、料理は僕まったくしないので嫁、掃除や洗濯や皿洗いは分担ながらも出来る限り俺が頑張る、みたいな感じです。さて、この瞬間の僕は皿洗いをやることに決して吝かではありません。ただ、ラジオを聴き終わってシャワーを浴びるまではもう何もやりたくねぇしやらねぇということを俺は1億年前から決めていました。今そういう気分であるということはそういうことです。決まってたんです。なので放っとけば俺はたぶん1時間以内に洗うんですけど、嫁は今ガシガシと洗うわけです。これは昔からなんですが、なんか嫁は皿を水に漬けて放置してるのが嫌らしいです。雑菌が湧くとかなんとか。俺は「雑菌が湧くから僕たちは皿を洗うんだよ!洗うんだからいいじゃん!」って思うんですけど、彼女はなんか嫌らしいです。

ちなみにこの場において「皿はすぐ洗う方がいいのか、置いて洗うのがいいのか」についての科学的検証なんぞは不要です。問題は「今すぐに皿が洗った状態になって欲しい彼女が、いずれ洗うであろう俺がいる状況下において、今皿が洗われるために皿を洗う」ということです。これはもう完全に当人の自主性によるものじゃないですか。別に僕が皿を洗わない駄目なやつではなく、「皿が洗われる」タイミングを早めたい彼女の意思に基づいて彼女が率先して洗っている状況のはずなんです。僕はいずれ「皿が洗われる」という同じ結果をもたらすわけですが過程も大事にしたい彼女が自分の意思で今・洗うのです。じゃあ機嫌良く洗えよ、と。僕はその間ダルダルーっとくつろいでるわけですが彼女はガシガシガチャガチャと不機嫌そうに洗うわけです。僕はちょっとむかつきます。あてつけのように不機嫌そうに洗うんじゃない、と。なぜならお前は上記の通り自分の意思で皿を洗っているわけなのだから、自主的な振る舞いは機嫌よくやれ、と僕は彼女に言うわけです。それについての彼女の弁は「別に機嫌悪くないし洗えよとも思ってない。ただ皿を洗うのはめんどくさくて出来ることならばやりたくないから不機嫌そうに見えるのも仕方がないことだ。だが、別にあてつけではない。」というような内容のことでした。そう言われると僕は「ああそうか」と言うほかなく、いや本当はもっと言えるんですけれども、僕は皿を洗う努力のベクトルを結果だけではなくあなたのベストの過程にまで伸ばさなくてはならないのか伸ばすべきなのか彼女の求める過程を経て結果に向かうために俺は1億年前から決めてたこのくつろぎタイムをドブに捨てなくてはならないのか捨てろというのか、とかすげー頭の中がぐわーっとなってたんですけど、そこをクリアにするべく混ぜっかえすと絶対めんどくさくなるのでやめたんですけど、そんな俺が俺の考え方を表明するために出来ることと言えば「とっても機嫌よさそうに掃除して本棚を組み立てる」だったのでさっきまでそれをやっていました。いや、本当に機嫌よく見えたのかは知らんですけど。

まーなんかそんな感じで、こんなようなめんどくせぇことを俺だけじゃなく嫁も嫁以外の人類もみんなみんな考えながらその全部を共有することは不可能な中で不完全なコミュニケーションを駆使しながら一緒に生きたりなんだったりしてるわけで、それっておもしれーよなー、みたいな。それだけなんですけど。いや、そんなめんどくせぇことみんなは考えてねーよお前だけだよ嫁さんも大変だなと言われればそれはそれでそれまでですけど。あと、俺が俺についての出来事を書くんだからこれでもだいぶ俺が悪くないよりに書かれてる可能性はあるよね。この文章はそういう江國香織不在の冷静と情熱のあいだ的な、そういうものだと思って読んでください。いや、まぁもう終わりなんですけど。あ、じゃあ辻仁成サイドのていで頭からもっかい読んでください。いや、それほどの内容はないんですけど。まぁ、入籍して1年以上経ちますが、毎日楽しいですね。以上です。