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中学生の時に全体で8畳くらいのカマクラ作った話

掲題の通りなんだけど中学生くらいの時に8畳くらいのカマクラ作ったんだよ。

俺の生まれ育った北海道は馬鹿ほど雪が降るんだ。俺は大学進学をきっかけに関西に出てきたから今はもう雪かきなんてする機会もないけれど、俺の地元にいる親や兄弟はもちろん今でも毎年冬になれば雪かきしとる。その報告をLINEグループで言ってくる。報告いらん。

雪は何がすごいかというと基本は雨の固形バージョンで排水溝に流れていかないバージョンだから何が凄いかというと、満遍なくどこにでも積もるからやばい。たとえば、そこらへんの土を掘り起こして穴を掘ったとして穴を掘った横には、その穴を全部埋めれるだろうなーくらいの掘り起こした土がその穴の横に山なりに積み上がるわけだが、雪は特にそういう穴とかもなく、穴もなかったところのそこかしこに延々と降り積もる。そこかしこというか本当に満遍なく降り積もるので容赦がない。埋める穴はないのに、「どこか掘り起こしたのかな?」みたいな量の雪がそこかしこに一昼夜のうちに発生するので、やばい。例えば一日で1m雪が積もる日に外に一日突っ立っていると、突っ立っている馬鹿はいやしないのだが仮に突っ立っているとするならば、もちろん頭の上には1m雪が積もるし、腰まで雪で埋まって身動きが取れなくなる。つまりは一夜にしてとんでもない質量がやってくるので本当に雪はやばいなと思うのだが、雪のやばさを知らないお前らに雪のやばさをしっかり伝えようと一生懸命に語る俺が一番馬鹿っぽくなることは実に気に食わない。雪が降らない地域でしか生活したことのない人間は「雪っていいよね」と軽々しく言うが、雪っていうのは本質的にナチュラルに災害であり、あのぷよぷよ上級者と対決してる時のばよえーんばよえーんばよえーんみたいな、そういうやつなのである。

とりあえずここまで「雪って物量としてやばくて邪魔だよ」ということを平家を憐れむ琵琶法師くらい厳かに真剣につらつらと述べたわけだけど、ここから「じゃあ邪魔な雪どうすんの?」という話になるわけだけど、結論としては「どこかに集めておく」しか手段がないわけである。本来は車が走ったり人間が歩いたりしてるところに雪が積もってると車は走れないし人間も歩けないので、それは困るので車は走らないし人間も歩かないところに全雪を集めて置いておくしかないのだ。なんでこんな当たり前のことをいちいち俺に言わせるんだ?お前らは馬鹿なのか?いや、お前たちが馬鹿なのは決まりきったことだが俺だって馬鹿だ。俺たちはいつだって、自分で経験したことについてしかある程度わかることすら出来ないし、自分の経験していないことに関してはわからなくて当たり前で「なんでわからないんだ?」と言ってくるやつは異常者だと決めつける。経験していないことは経験してるやつから教わるしかないしそうして教え合うしかないということをみんなが大切にできたらインターネットはもっと良いものになるかもしれない。俺もそういう努力をしていきたい。この前なんかインターネットで見たけど、学校教育でLGBTを知ろう!みたいなやつがあって「もし自分の子供がLGBTだったらどうする?」みたいなテーマでディスカッションさせられたのめっちゃ嫌だったみたいなやつを見て、それは絶対嫌だったろうなと思った。雪国出身が「雪いいね!」て安易に言われるムカつきと、そのインターネットの人の増田のムカつきが同じくらいとは言わないけど、安易にわかり合った気になるのは違うしわかり合うなんてそんな簡単なことじゃないけどそれでも俺たちはわかり合いたいという、わがままボディで生きる俺たちはいつだって欲望と自省と自縛がボンキュッボンだ。

話は戻って俺がどでかいカマクラを作った話だが、俺の家のすぐ隣にはどでかい空き地があった。空き地というのはただの空いてるスペースで、家も建ってなければ誰も住んでいない、つまりは空き地であった。雪は生活圏にあると死ぬほど邪魔で、とりあえず邪魔にならないところに集めるのが最適解となり、かくして俺の家の隣には畳でいうと20畳、高さでいうと6mほどの、大きな雪山が出現した。大人が、ブルドーザーとかで道路に降りしきる雪をガガっと集めて空き地に取り込んで押し込めるのである。それが正解というわけではなく、しゃあなしで押し込むのである。雪の降らん地域のやつらがネトフリ見てるあいだ、夜も寝ないで雪国の人間はそういうことをせっせとやってるのである。なんでそんなところに住んでいるのかほとほとわからない。逆に氷の大地なので変な発酵の仕方はしないので鳥の肛門に魚を突っ込んで寝かした後に吸って食うキビヤックみたいな、そういうことまでやってたら逆に納得もいくんだけど、そういうこともやらずにただせっせと雪に睡眠時間を削らされるそんな環境で人為を営むのなんでなん?これは完全に俺は親族をdisってるけどよくわかんねえなと文字に書いてみると改めて思うよ。全然進まねえな、俺がカマクラを作った話だよ。

これ、公園に勝手に遊具設置するジジイに対する私見を述べたくて書き始めたのに、全然本題に辿り着かねえって!ハリーポッターみたいになってるって!ハリーポッターってさ、後半の物語性とかテーマ性についてなるほどなってなってしまったら、そのテーマ性ない序盤いらなくね?ってならない?いや、ハリーポッターの話に脱線したら永遠に話進まねえって!!

雪は一回降ると質量すごいよって話をしたかったんよ。空き地に馬鹿ほどでかい、あとしまつに頭抱える大怪獣くらいでかい雪山が出来上がってて、ほんで俺はそこに、友人数名とカマクラを作ろうか!て考えたのね。で、夜な夜な掘ったの。スコップ掘り掘りしてさ、夜な夜な掘って。受験生なのに。

それで一週間経って二週間経ってさ、出来上がってくるんだ、カマクラが。

高さはたぶん1mくらいで、膝をつきながら屈みながら進めるくらいの通路がまあ数mくらいあってさ、その先にコタツがあって4人くらいはすっぽり収まる程度の個室があって、たぶん通路が3畳くらいで、その先の個室が5畳くらいの。そういうカマクラを汗だくになって作ったんよね。充実感もあったし、出来上がったそのひみつきちで友人達と過ごすひと時もいいもんだったよ。なんか漫画とか持ち寄って読んだりとかね。幸せな時間だったよ、一週間くらいは。

飽きるよね。いや、びっくりするもんで、雪山掘って作った密室って思った以上にあったかくて居心地いいんだけど。完全に家の方があったかいもんね。そもそも「意外にあったかいな〜」てカマクラでコタツに入ってる俺、完璧なスキーウェアだからね。ナイトプールで半裸の奴らから見たら「そらあったかいやろ」ってなるよ。俺たちは寒い場所にあったかい格好でいただけだったんだよ。だからまあ、飽きるからさ「まあもう出来上がったしいいか」ってなるのよ。「無理に滞在しなくていいや」ってなるんよなぁ。掘るのが楽しいだけで、滞在したいわけではなかったなってどんどんわかってきて、「じゃあ掘る余地ないし、滞在もしない」てなって、コタツも撤収するし誰もいなくなるわけ。

これが俺たちのカマクラの誕生譚なんだけど、この後どうなると思う?どうなると思う?せーの!せーの!せーの!!はい!!めっちゃ怒られる!!

ご近隣の言い分はこうだよ、「お前たちが作ったあそこに小さい子供が入って遊んでて、その時に雪山が崩れて生き埋めになったらどうするつもりなんだ?」と。

完全にその通りだよ。ぐうの音も出なかったよね。たしかに、そんなんでもし死者が出てしまったら取り返しがつかないよと思って、怒られて即壊しにいったよね、上でどんどんジャンプして、雪山の中のスペース自体を破壊する感じで破壊に邁進したよね。ここまでの一連の流れも含めて、良い経験だったと思う。カマクラを作るのはバリくそ大変だったし、そのカマクラを残すことで負いきれない責任が伴うから、だから壊すしかないしみたいな。

全部ひっくるめて一つの体験だったなーとか思うんだけど、なんか公園に勝手にオリジナルの遊具を設置するジジイのニュースを見かけてさ、しかもそれが賛否両論で「今は世知辛いな、悪意はないだろうにな」みたいなのもあったりしてさ、難しいね!とは思ったんだけど、誰か死ぬ前に怒られる方が絶対いいって!て思って、まあ思い出した話をしたんだよね。

そんな感じ。そんな感じだよねー。

以上です。