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学校ってつまらんかったなぁ。

夏休み明けてまた学校に行かにゃにゃらんのがもうたまらん子供たちがサクッと決断してしまいがちなのがこの時期なんですよという話があるらしくて僕もそれはここ数日で知って「へ~」と思ってたんですが、それに伴いましてか伴いましてないのかわからんけど学校なんて無理して行かんで図書館来たらええんやでという一見ハートウォーミングな話題がネットで拡散されてるのを受けて、そういう情報が当事者である学校以外の居場所が必要な子供らに届くのはまあいいんだけど同時にそうじゃない人の目にもこの情報触れてますがなまんがな、世の中にはそんじょそこらの不幸やかわいそうを自分のやり方で何とかできるんやと勘違いしてる自己満足大人もたくさんいますので、そういうお前らよ、図書館にそういう子供がいないか探しに行って安易に手を差し伸べて気持ち良くなったりするんじゃねえぞみたいなたぶんそういう内容の上記エントリを読んで俺が思ったのは「これってそれ以上にちょっと優しくしたら心を開くかもしれないちょろい子供出没スポット情報でもあるな」で、だからってこういう話が表に出てこないのがいいかというとそうとも言い切れなくて悩ましいなと僕は頭を抱えてしまい、だってね、当方ボーカル集え隠れキリシタンって集合場所を明記したビラを撒いて回ってたらたぶん遅かれ早かれ火ぃつけられるわけじゃないですか、踏絵の過程すっ飛ばして火ぃつけられるわけじゃないですか、思い出したのはすぐ時間停止するエロバナーなんですけど要はそれが刺さるユーザーにいかに届くかが一番重要でそのためならその対象以外のむしろ対象以上のボリュームの人らにうざがられても知ったこっちゃねえっていうネットの論理があってこの論理って思った以上に色んなところで応用されて適用されていてブログなんかもその典型と言えば典型で、「いやお前そんなのメーリングリストか何かでやれよ」みたいな内容のブログもあるわけで別にそれ自体は好きにすりゃいいとは思うんですけどそこに働いている論理とは要するに「どうせ一部の特定の人に届けてもみんなに届けても手間は一緒なんだからそれなら大は小を兼ねる」みたいなことだと思うんですけどそういう風に取り扱っていい情報とそれじゃダメだろみたいな情報があって、今回の話っていうのはまあまあ後者だよなぁと思って、だからってこういう話が当事者の居場所を必要としている奴のところに届けと願う心にやましいところはきっとなく、なぜなら大は小を兼ねるのだから、届けと願って発信することはきっと悪いことではないのでしょう、その一方でどこか遠くの絵空事みたいな顔の見えない誰かの泣き顔を想像して顔の見えない笑顔を願ってシェアされる情報の空虚さ、あるいは僕が詳しくは語る気を失くしたほくそ笑み、そういうものを経由して届くべき人にそれが届いたとして、その当方ボーカルの提示したユートピアはどれほど当方ボーカルの想像したままに保存されているだろうかなどと考えると、私は随分ゲロがこみ上げ、たった一本の糸を欲するその人に届けと願われた情報が網の目を潜るどころかなおさら縫うように出回り駆け回る仕組みに辟易するし、どこかしこに繋がるその蜘蛛の糸がきっと誰かを救うだろうか救ってくれるだろうか救え救えと願い祈り遮二無二確信しようとする私の拳は赤子のようにゆるりと所在なさげに握るでもなく握られておりそこに堅く包み込む正しさも誠実さも持ち合わせてはおらぬまま半透明の拳骨をじと見詰めるその瞳もうつろにそんな私の瞳もよそに爛々としばたく視線だけが彼らを見届けようとするような、絵に描いたようなうんざりだけが僕の角膜を通り抜け、そうして君に辿りつくことをそれでもなおなおただ祈る。君を思う誰かの祈りが君に届くまでの間に、実に多くの人の震動があること、君を思う誰かはその誰か一人たった一人であり、君と誰かの間に横たわる空気のような人間はただ音が伝わるように震動して君の鼓膜を徒に震動させるそのことを知ってくれそして絶望しないでくれ絶望とはきっとそこに留まることだ、君を思う誰かに出会う遥か手前で留まることだ、誰かの声は、君に届くまでの間にそういう場所をいくつか作るかもしれない、それほどまでの距離が君と僕との間にあるからからこそ僕は、誰かの声を標に歩く君にこんな野暮なことを言おうと手をこまねいている。

貴方に届けたい言葉が、随分色んな人に届いてしまい、貴方を取り巻く環境をよりそりゃもう一変させる。そんなのがイヤで、貴方以外には届かない言葉を捜して、誰も手をこまねいている。貴方に会うことを心待ちにしている人が必ずいて、それはきっとじゃなく必ずで、ただしそいつはなかなか来ない、似ていて違う奴もよく来る。それだけのことを君に伝えるのがなかなか難しい。今も僕はだって端的に言って不安だ。

学校ってつまらんかったなぁ。