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2ちゃんまとめが無くなって困る人もきっといないことはない

2ちゃんが転載禁止になって、これからどうも2ちゃんまとめサイトが死んでいくってことなんですけど。

僕はたぶんインターネットの黎明期くらいからインターネットを触っていた人で、まぁもちろんごくごく狭い観測範囲でとても個人的に遊んでいるに過ぎなかったわけなんですけど、2ちゃんねるって全然近寄らなかったです。ネタFlashとかそんなんは楽しんだりしてましたけど、本体内のスレッドに貼り付いたり、ましてや書き込んだりってのは全然しなかったです。理由は簡単で僕は基本的に「みんなー、俺だよ、俺俺!ちょっとー、みんなー!俺俺!」ていう性格だった(だったというか今もそうなんだけど)ので匿名で参加するってのが性に合わなかっただけなんですけど。それで2005年くらいからガッとネットから離れまして。インターネットが無かろうと暇があってもあっても足りない充実した大学生だったので家に回線も引かずガラケーのiモードから配信されるニュースをたまに見るくらいで十分何一つ不自由しなくて、それで2009年とか2010年とかに大学生も終わりで暇になっちゃったのでまたぶらっとインターネットに舞い戻ってきまして、「さくら~」なんつって戻ってきたんですけど、つらいよシリーズまともに観たことないですけど、黎明期か既にそれなりに確立されてた時期なのかは知らないですけど、とりあえず2ちゃんまとめサイトと言うものがその頃は既に存在していて「なんじゃこりゃ」と思ったのを覚えている。あれはたぶんヘルメットライトかぶって何か馬鹿なことやってるグラサンを見かけたのを最後に4年間テレビを離れて戻ってみたらなんかあの変なグラサンがお昼の司会をやってるのにビビった時の感覚に似てるんじゃないかなとも思う。その後しばらくするとスマホとかいう画面がATMみたいになってる携帯電話が流行り始めて2ちゃんまとめをまとめたアプリとかが出回り始めて、なんだか気付いたら2ちゃんまとめというものは世の中のスタンダードなのではないかと錯覚するくらいババーッと普及してるように俺には見えた。会社の一回りうえの上司が普通に2ちゃんまとめのネタを会話の取っ掛かりに使ったりしやがる。いい年した大人が「ハム速より哲学ニュースの方が好きかな」とか普通に言いやがって、俺はそれに「なるほどー」とか言いながら小学校の時に同じクラスだった、コロコロ派を散々に口悪く罵る孤高のボンボン派・竹内くんを思い出したりする。単純に2ちゃんまとめに熱心な時点でドングリだろと思うのだ。

まぁ、長々と書いたけど上記はすべて「俺にはこういう流れに見えて今です」というごく個人的な感想であって、もっと数字を提示しながら正しい2ちゃんまとめの歴史を語れる人もいるだろうし、2ちゃんまとめで時間を潰す大人なんて一人もいない世界で生きてる人も何ぼでもいるだろうということは重々承知である(2ちゃんまとめの代わりに週刊実話が幅を利かせてる世界で生きてる人は一杯奢るのでバーで見かけたら声かけてください)。

そういうわけで、2ちゃんまとめが無くなると2ちゃんそのものが衰退してマスゴミに有利だとかそんな与太話をするつもりもないんですけど、僕にはそれほど2ちゃんまとめが余りに些末な存在であるとも思えず、単純にこの先どうなるんだろうみたいなことをぼやぼやーっと考えて、まぁ単純に楽しいんですね。あって当たり前だったものが上位互換も確立してないのに無くなってしまったその先が見れるとか、こんな珍しくて贅沢なことはなかなかないと思うんですよ。

僕自身も「そんな2ちゃんまとめ如きなくなったってそこまで困るこたねーだろ」と思ってるんですけど、その一方でそれこそ今まさに大学に通っている人たちの中には割りと2ちゃんまとめありきの前提で会話が進行するコミュニティに属している人もいるんじゃねぇのかなと面白半分に考えちゃうわけです。2ちゃんまとめの最大の利点というのは、(偏向まとめは置いといて)ある一つのニュースがあった時にまぁそれなりに色々な見解があって自分とは違う考え方というのも色々ある、という当たり前の事実を一撃で俯瞰できるって言うのがこれデカいと思うんですよね。シンゴはこう思ってて、ツヨポンはこう思ってて、なるほどゴローちゃんはそういう風に思うんだ、っていう本来であれば一人一人に聞いて回らないと知りようもない一通りのパターンを手早く知ることができるっていう意味では2ちゃんまとめ経由で旬の話題に触れるのはそれなりに時間の節約になると思うんです何故SMAPを持ち出したのかはわかりませんけど。とあるアホみたいな大学生が集まって学食の一卓を取り囲んで雑談をしている時に、今の話題にどういう見解を示せば安牌なのかを考えるにあたって、ソースが普通のニュースの時と2ちゃんまとめの時で比べると後者の方が断然空気読むのラクだなみたいなそういうのってあるんじゃねぇかなと思うわけです。繰り返しますが「なので2ちゃんまとめが無くなるのは良くない」とか言うつもりもないんですけど、このような理由で2ちゃんまとめが無くなって困る人たちは多かれ少なかれ一定層いそうな気がする、彼らは一体どうするのか、テレビ眺める代わりにスマホを握りしめ2ちゃんまとめをコミュニケーションの媒介にしていた人たちはどうなっていくのか。あわよくば僕はそれが可視化されて欲しい、twitterでもなんでもいいので「どのようなリアクションをとればいいのか一通りの選択肢が提示されているニュース」を取り上げられた人たちが何か突拍子もない言動を繰り出してはくれまいかと、なんかそんなことを考えると僕は楽しい気持ちになるのでした。

とりあえず僕は上司が2ちゃんまとめの代わりに何を頼りに話しかけてくるのか分からないので今週から週刊実話コミックボンボン買います。最悪ドクに相談します。以上です。