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ドラマ『ど根性ガエル』2話の感想文

 いや、僕ね、『泣くな、はらちゃん』が大好きだったんですよ。2年くらい前かな、漫画の世界に生きる「はらちゃん」というギターを担いだ馬鹿な男が、漫画の世界から飛び出してあーだこーだっていうやつを長瀬智也がやっていて、長瀬智也ってすごい役者だと思うんですよ。本当にその時にそう思ったからそうするような役をやらせるとすごいんですよ長瀬智也って。脊髄と脳がワープゲートのお陰でゼロ距離でつながってるんじゃないかって感じなんですけど、それ作ったスタッフがですね、『ど根性ガエル』を実写化つって、30歳になったヒロシを主人公に何かやるってことで。実写化とか危険じゃないですか。復活ライブが河川敷くらい危険じゃないですか、けれども僕は『泣くな、はらちゃん』スタッフということでこれはもしかしてもしかするぞと心待ちにしていたわけですけど、ENGEIグランドスラム観てたせいで一話を見逃したんですよ。アイムソーリーって英語でなんていうんでしたっけ?俺は国際的に謝りたいんだ!どこに頭を擦り付ければいいのか教えておくれよドルバッキー。

 そんなこんなで仕方なくそうするほかないので二話から観始めたわけですけれども、これがまーめちゃめちゃ面白い。まず一つ言えるのは、松山ケンイチ、マジで天才じゃないですか?誰がやろうと思いますか?野沢雅子のテンションをどう三次元に持ち込もうと思いますか? 松山ケンイチが演じるヒロシは、アニメでは野沢雅子が声を当ててたわけですけど、その感じを意識してるのがすげえ明確なんですよね。そしてそれがイケている。みんな、野沢雅子が自分の顔が映ってる状態で悟空の声を出してるの観たことありますか? 「なんだってんだよコラ」ですよ。「なんだってんだよコラ」しかそこにはないですよ。ベルバラみたいなボリュームの髪を背景にその顔でそんな声出されたって、そういうパネル?ベルバラ記念公園のパネル?あの髪の色は何なの?赤錆なの?っていうレベルの野沢雅子じゃないですか。いや、声はいいんだけどね。よくねえわ、さすがにドラゴンボールの新作はキツいわ。というか孫一族の声を聴くたびに「ただのババアやないか」と思いながらやってるけれども、そんな野沢雅子の在りし日じゃないけれども、兎に角もってヒロシをガチッとやってるんですよ。まずこれがビビる。まずこれがないと成立しない。『泣くな、はらちゃん』を経たうえでのこの『ど根性ガエル』、要するに延長線上の仕事だと思うんですよね。漫画の中のキャラクターどもを全員三次元の日ノ本に引き摺りだす。そういう目的がどうにもこのドラマ、あるように思える。引き摺り出されている、誰しもが。その筆頭が松山ケンイチ演じるヒロシなんですけど、あと満島ひかりぴょん吉なんですけど、アレもかなり良い。満島ひかりも結構癖のある人で、赤外線ヒーターみたいなイメージが僕の中にあるんですよね、直接当たると熱いんですよ。すっげえ熱いんですよ。すね毛焼けるんでヤダなってそんな感じで基本的には手に余す感じの、あんまり全面に出られると脚本次第感がすごいなってイメージだったんですけど、ぴょん吉の声を当てるとなるととっても良かったですね。かわいいし愛らしいしもう本当にびっくりするくらい良かった。大谷育江に挑めるんじゃないの?ってレベルで良かったんだから、結構なもんだと思うんですよね。

 ここまで読んだら分かるとおり、今のところ明確な物語の方向性は僕にはよくわからんです。この後どうなるのか全然わからんのですけど、世界観の確立だけはハンパないんですよ。こういう在り方が自然な世界が眼前にあって、良い気持ちになります。これで7・8・9月は大丈夫だっていうそういう信頼感、このドラマにはあります。前田敦子っていうなんだっけ?日本で一番パンツが売れた人?ちょっと間違ってたらすいません。そういう人も出てるんですけど、とても良いです。あれはなんだろ、きっと普通のドラマって「繊細にやってくれ」ってのが普通だと思うんですけど、『ど根性ガエル』はきっと「ハキハキやってくれ」と言われてると思うんで、そこがイケてる感じになってるのかなぁ。色々面白がってます。以上です。