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分数の足し算教えるのムズすぎ問題

これどれくらいあるあるなのか分からないんだけど、こいつ単に俺を怒らせたいだけなんじゃないのかと疑いたくなるくらいどれだけ教えても分数の足し算ができない奴に出くわした経験ってありませんか。俺は何度かあります。それはもう手を替え品を替え、図を交え絵を交え例え話を交えここまではわかった?ここまでは大丈夫?と何度も何度も一里塚で二里塚で三里塚で確認を繰り返しながら懇切丁寧に自分に出来る限りの手段を講じて30分とかかけて教えてやった後に1/2+2/3を解かせてやった結果、3/5という答えが返ってきてハラワタ煮えくり返って千葉繁みたいな声が出そうになるみたいなそういうことってありませんでしたか。「なんで二分の一と三分の二を足して一より小さくなるんだ!」という声が千葉繁になりませんか? 俺はあります。何度か。

最近賑やかなジェンダー周辺の差別の話題とかって要するにこれと同じなんじゃないかなと思えてきた。怒って向こうが分かるなら苦労しないってのはそりゃそうなんだけど、分数の足し算を覚え込む気がない奴の分数の足し算覚える気の無さってハンパなかったじゃないですか。いや、これどれくらいあるあるなのか知らないけどね。それでも頑張って分数の足し算の理屈を教えようとしてる人が「俺は分数の足し算くらい普通に出来るけど、お前のそんな教え方じゃダメだよ」なんてことを外野から言われたらやっぱ千葉繁みたいな声が出ちゃうと思うんですよ。「じゃあお前がやってみろやこの野郎」って話にしかならない。

だから、俺もそう思うことあるしそういう視点が物事を前進させるうえで必要というのも絶対そうなんだけど「もっと伝わる言い方があるだろう」ってベクトルは少なくとも教える側、啓蒙する側に向けるべきものじゃないんじゃないかな、と思うようになってきた。あまりに理解してくれない相手にハラワタ煮えくり返って声帯潰れるんじゃないかってくらい猛り狂ってる千葉繁は一旦置いておいて「じゃあこういう説明ではどうだろう?」って自分も教える側に加勢するほかないんじゃないだろうか。相手は「1/2はスイカ半玉ってのはわかる?うん、わかる?じゃあスイカ半玉が2つで?そうだね、一玉だね。わかった?わかったね?よし、じゃあ1/2+1/2は?」って聞いたら2分間悩んだあとに目を逸らしながら「2/4」って回答してくる奴らだからそれはもう油断するとすぐ千葉繁になっちゃうような根気のいる作業だけど、だってそうするよりほかに仕方ないじゃないか。

分数の足し算を自分で解けるようになることは簡単な人には簡単だけど難しい人には難しくて、つまり分数の足し算を人に教えるのはそれよりも更に数段難しいことで、それをどう教えるかってのは分数の足し算をみんなができてくれないと困る人だけじゃなくて、分数の足し算ができる人みんなで考えていくべきことなんだよね。もちろんそこで教えるのがうまいとか下手だとかこういう教え方はあんまりよくないみたいだねって話は出てくるわけだけど、それは例えば誰かがどうにかとりあえず目の前の奴に教え込んだ後の反省会の席でだったりとか、少なくともお互いが一緒に教えていく側なんだっていう共通認識ができあがってる時じゃないと、それこそ建設的にはなりにくいよね。

もちろんこれって何に限った話でもなくて、話題を問わず本当に自分が分数の足し算できてる側なのか誰しもが自分を疑わなくちゃならないし、微分積分なんかになると僕もう全然わからないんで話を聞くほかないのだけれどもまぁそう千葉りなさんなってこともあるだろうし。ともあれ、それはそれとして、千葉繁になるのをあんまり正当化しても仕方ないのだけれども、人間、自分がたまたま知ってることをたまたま知らない人がどうにも馬鹿に見えるバグが搭載されてるのでそれにも気をつけつつ、まぁそういう風に気長にやっていくしかないんだろうな。以上です。