←ズイショ→

ズイショさんのブログはズイショさんの人生のズイショで更新されます!

「漫画がファスト風土を描かない」という話題が面白いので何か書き散らします

伊藤剛さんによる「ファスト風土」を描かない漫画 - Togetterまとめ

これ読んで面白い話題だったので何か書き散らします。なお、本当になんか取りとめなく書くだけで要領押えてつまりはこういうことですよなんてのも苦手なので、本当に取りとめない予定です。あまりこれで何かを断定したり結論を出したり言葉の意味定義を一般化する気とかないです。むしろなんかこの話、俺の感覚で定義を明示することもなくガンガンふわふわ変な単語使うことになりそうな気がする。端的に申し上げてグチャグチャになる予感がすごい。考えて考えがまとまったら書く、っていうのが皆さんにいつも有益な情報をお届けするブロガーのあるべき姿なのかもしれませんが、俺そういうんじゃないんで。たぶん考えても考えがまとまることないので、思いついたことを順次書いてくだけです。

あー、あの、今書き終わってアップする前にこの行に一旦戻ってきたところなんですけどまじでグチャグチャで結論も何も出てないんで心してください。

なので僕のことは流れる白い雲だとでも思って興味あれば漫然と読み進めて一瞬でも何かの形に見えたのならばそれだけ持って帰って結論なり何なりは各自でやってください。うまい比喩が他にパッと浮かばなくてやたらポエミーになったなと思った次の瞬間やたら冷たい人になってしまった。一寸先は闇だねー。

とりあえずファスト風土がまず何やねんってところが不勉強でよくわからんのですけど、何となくこう漠然としたイメージとしてニュータウン的な、ジャスコ的な、あるいは国道沿いにビルじゃない。一戸建て?絶対一戸建てじゃないけどまぁなんかわかるやろ、店舗がまばらにあって、みたいなたぶんそういうようなものなのかなぁと漠然とイメージしてるんですけど、僕自身ももともと生まれ育ったところはそんなようなイメージに近いところでした。で、あそこを舞台にした漫画ねーとちょっと考えてみたんですけど、ニュータウンにおける生き方って兎に角移動がめっちゃ移動なんですよ。移動以外の何物でもないんですよ。さっきてきとーに挙げたやつの中だと国道沿いが一番そのまんまかなと思うんですけど、上り二車線下り二車線の国道がドーンっと一本ありましてね、その左右にパチンコ屋があったりCDショップがあったり楽器屋があったり美容院があったり中華料理屋があったり、まぁ何もないわけじゃなくて色々あるんですけど、なんつうんすかね、【場所】と【その場所の存在目的とか有してる機能】の結びつきが強すぎて、情緒がねえですよね。かつその【場所】と【場所】を行き来してる間の時間っていうのががもうマジで移動以外の何物でもないんですよね。なのでまぁなんだろう、いわゆるファスト風土的な地域っていうのはあくまでそういう地域、エリアではあっても空間じゃねぇよなって感覚がすごいある。その街を覆う空気みたいなもんがない。そりゃあなんか東京だったりとか京都だったりとか大阪だったりとか、空気があるところからやってきた人がファスト風土的な街を歩いてみれば「普段あるはずの空気がない」っていうことで何しか「いつもと違う空気がある」みたいな感じ方になるかもしれないけど、そこで住まう人にとってはもうマジで「無い」んじゃないかなと思う。もちろん生きてるんだから何かを感じて嬉しいだの楽しいだの悲しいだの何だのあると思うんですけど、そういう【感じる】をする舞台っていうのはファスト風土という舞台じゃなくて具体的な【場所】になってきちゃうから。例えばファミレスの話であれば舞台はファミレスなわけで、そのファミレスの所在地がファスト風土的な地域であったとしてもそれはあくまでファミレスの話であってファスト風土の話にはならんような気がする。

なんつうんすかね、機能を有する【場所】がポイントポイントで点在してて、道路はそれを結んでるだけで、それがなんか俺の中のイメージにあるファスト風土っぽい。なのでマップから目的地選んで行く先々で出会った女の子と会うタイプのエロゲーギャルゲーみたいなもんとかはファスト風土とすげぇ相性良いような気がするよね。図書館に行ったらあの子がいて、ライブハウスにはあの子がいて、喫茶店ではあの子が働いてて、みたいな。そういうファスト風土的な土地が舞台っていうのを前面に推し出したギャルゲーってのは面白くなるのか知らないけど成立させるのはそんなに難しくない気がする。ただ、じゃあそういう風な原作エロゲーギャルゲーをコミカライズしましょうかってなると、なんかそれはあんまりファスト風土を舞台にした恋愛漫画っぽくはならないような気がする。あ、すいません僕ギャルゲーエロゲー通ってないしコミカライズどうの方面の漫画も全然読んでないんで主にメイン四社の少年誌青年誌しか読んでないんでなんか頓珍漢なこと言ってたらすいません(それ一番最初に言えや)、図書館の女の子と仲良くなる回は図書館が舞台の話になるだろうし、ライブハウスで出会った女の子と仲良くなるならライブハウスの話になるしみたいなさっきした話をもっかいするパターンに突入しています。

このなんかイケる気がしない感じはなんなんだろうか、漫画表現によるストーリーテリングは小説や映像などに比べて【移動】に重きを置くのが苦手、みたいな可能性は単純にあるのかもしれない。元記事の方でも出てきてはいるけれども、何となくそれっぽい、ファスト風土的な地域が舞台になってるものってのも無くはない。例えばヤンキー漫画なんかそうだろうし、アイアムアヒーロー闇金ウシジマくん、あと何か今俺がここに並べたくなったのは隣人13号、これらの共通点って何だろうかと考えると結局ファスト風土的な土地がそれぞれの場所・ポイントに与えた機能がうまく発揮されていないというか「ここにこういう機能を備えておけばこんな感じでうまくいくでしょ」っていう都市が想定している在り様とかけ離れている価値観が支配している物語ばっかだなーって気がする。ゾンビもんと大体一緒だけどホラーは単純に相性良さそうだし既に結構ありそう。モンスターだの敵対勢力の不良だのが襲ってくる可能性があるから【移動】自体が大変だったり、本来は飯を食ったりデートしたりするところで喧嘩をしたり、とかそういう街の機能を否定したいような時に舞台設定としてのファスト風土は活きる気がする。なんかごちゃごちゃ言ったけど要は非日常か。

そういうひっくり返す気もなく、順張りでファスト風土を舞台にするってのはどうなんだろうなぁ。よつばととかはそうだと思うんだけど、あれもファスト風土の話ではないもんな。なんつうんすかね、俺の中ですげぇ面白いことになってるのが松ちゃんが作った映画のしんぼるってあったじゃないですか、起きたら真っ白な空間にいるところから始まるみたいな、あれたぶん誰もやってないな、超新しいなと思ってやったと思うんですけど、まぁ個人的には古くからのファンだからだいぶ採点甘目で健闘したことはしたのかなと思わないでもないんですけど、一般論で言えば要するに無理筋でどうしようもねえから誰もやらなかっただけじゃねえか全然ダメぢゃねえか、ってのが結論になると思うんです。なので、完全無欠のファスト風土を舞台にした漫画がもし一切ないというのなら、それは単純にしんぼるのアレと同じでそういうことなんじゃねえのかな、って気もする。

で、この話ってそもそも手塚先生が現代劇として書いた漫画とか今の子供読んでも絶対意味わからんやろ、今はギリギリ生き残れてるけどこの先どうなるかわからん。そう考えると現在のリアルの街が有するリアリティに基づいた漫画って必要なんじゃねえの、何かファスト風土で育った若者が描く漫画の舞台とか見ても現実世界のリアリティよりも漫画世界のリアリティを優先した作り込みになってるけどそれっておかしくね?みたいな話題なのかなと思ったんすけど、これは、うーんどうなんすかね。サザエさんとかドラえもんさんとか実際今の子供は何だと思って見てるんすかね、ファンタジーか時代劇でしかないですよね、たぶん。あとサラッと書いたけどなんだよドラえもんさんて。これはもうマジで様子見してくしかないなって感じしますけど。もしかすると20年後なんかは日本人の暮らし方とかめちゃめちゃに変わってて、そうなると2014年に書かれてた現代モノの漫画って今に比べたら思った以上にファスト風土丸出しだったよね、みたいな話になってるのかもしれないし。あと単純に思うのは、今僕らが持ってる江戸時代のイメージとかって実際の江戸時代とはたぶん全然違うじゃないですか。サザエさん時代劇かよとか言いますけど、本当にサザエさん的な世界観の街って実在してたのか、みたいな。「昔はああだった」と思ってたものがそもそもなかったという可能性を考えると、現代における「現代」の漫画表現も、そういうでっち上げの共通認識を前倒しで作ってるだけなのかもしれないよね。前倒しどころか実のところはそれが当たり前で、ドラえもんが連載スタートした当時の小学生も「こんな学校ねえよ、まぁいいけど」と思いながら読んでただけなんじゃねぇのとかも思いますけど。

まー最初に宣言した通りこの話は結論出るとしてもだいぶ先になるなーって話題なんで、とりあえず現段階で何となく思ったことをバババーっと書いただけで、4000字くらいお喋りできたので楽しかった。俺が。以上です。

広告を非表示にする