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原始人との忘年会で役立つ飲みニケーション術

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みなさんこんにちわ、ズイショです。

気付けば2013年もあと一ヶ月、遂に師走に突入してしまいましたね。

そして師走と言えば忘年会!

連日忘年会の予定が入っていて今から胃もたれが心配なんて人もいらっしゃることでしょう。

幸いにも今年は体モノマネという演者本人にユーモアがまったく必要なく体つきがだらしなければそれだけで成立してしまうという奇跡みたいなギャグが流行しましたので余興をやる難易度はここ50年で一番低いんじゃないかと思われます。楽しいお喋りが苦手な人でも暫くの間ちょっと食事量を増やして梅宮辰夫の顔面をプリントアウトして厚紙に貼りつけておくだけで誰でもヒーローになれるはずです。まさにロバート秋山様様ですね!

そういうわけでイージーモードこのうえない文明人相手の忘年会の話題はちょっと置いておいて、今回は原始人との忘年会のお話です。

そもそも原始人は我々と違って言語を持ち併せていません。

そのため飲みニケーション自体もなかなか成立しにくく「原始人同士ばかりが盛り上がってていつも自分は蚊帳の外、今年も誘われてしまったから断るわけにはいかないものの当日がなんだか憂鬱……」というのはよく聞く話。

原始人なんてゴリラと変わらないだろうと高を括ってドラミングをしてみたものの全くウケなくて場を白けさせてしまったなんて苦い経験をお持ちの方もいるのでは?

しかし彼らだって蛮族ながら脳体積は僕らと変わらぬ同じ人間!

しっかりとツボを押えてさえいれば彼らとの楽しい飲みニケーションは絶対に可能なのです!

今日は毎年このシーズンになると原始人との忘年会の予定が3本くらい入っている僕ことズイショがこれまでの経験上絶対に外さない原始人を相手にした時の飲みニケーション術をいくつか紹介していきたいと思います。

 

原始人にお酌をされたらどのように飲めばいいのか?

まずはお馴染みお酌のマナーから。

空になったグラスを見て酒を注いでくれた原始人にどのように感謝の意を示せば良いのでしょうか。

これが文明人相手であればただ一息に飲み干すだけで気風のいい飲み方だという風に受け取られますが原始人相手ではそうもいきません。

原始人にとって「飲む」という行為はどのような飲み方をしようと「飲む」という行為にすぎず、そこに込められた細かいニュアンスを原始人に察してくれというのは無理な話です。

当然「美味い」という概念はありますが「美味い」という言葉はありませんので「飲む」という行為にプラスアルファの振る舞いを加えて「美味い。美味いものをくれてありがとう」を伝えることが重要です。

よくある失敗例としては文明人のマナーにしたがって恭しく頂戴するというパターンです。これでは原始人からするとノーリアクションという風に受け取られてしまいただのつまらないやつだと思われてしまいます。

また別のよくある失敗例として「美味い」を表現しようと飲み終わったあとにすぐ二杯目を要求してしまうケースもよく挙げられます。これをやってしまうと原始人は飲む、注ぐ、飲む、注ぐという行為の繰り返しそのものをある種の様式であると解釈してしまいますのでこっちが潰れるまで飲まされるはめになります。

では、どうするのが一番良いのでしょうか? 答えは簡単、一口飲んだ後酒を二度見してからもう一口飲み相手の原始人の顔と酒を交互に見るです。「美味い」という抽象的で主観的な感覚そのものを表現しようとするからどうすればいいかわからなくなってしまうのです。「驚き」を伝えることを心がけましょう。

お酌をしてもらったらまず一口お酒をちびり。そして「お、なんだこの美味いものは?」という気持ちを込めながら目を大きく見開いてお酒を二度見しましょう。そしてもう一口ちびり。「これは美味いぞ」という気持ちを込めて相手の原始人とお酒を交互に見ましょう。

きっと原始人も「そうだろう美味いだろ」という顔をしてくれるはずです。

 

場の主導権を引き寄せるとっておきの唸り方

原始人は言語を持っていませんので基本的にはひたすら唸りながら酒を飲みかわすことになります。楽しければいいのであって唸り声に特に意味はありません。

そして原始人の飲み会の醍醐味と言えばやはりなんと言っても唸り声が歌になるあの瞬間!

原始人は過去に歌ったメロディを記憶して再現可能な状態に留めておくという技術があまり発達していませんので酒を飲みながらすぐに歌い始めるということができません。

そのためまずは各々思うままに唸り声をあげ、やがてズレたタイミングでリズムを打っていたメトロノームの振れ方が共鳴して均一になっていくように自然とその場にあったメロディのようなものが出来上がります。

普通原始人だけで酒を飲んでいる場合は唸り声が歌に変容するまで平均して約10分前後かかりますが我々文明人は音楽という文化を発展させてきましたのでこの点においては非常に有利です。

とは言っても酒の席ではみんなで歌うのが基本的な原始人のルール。ちょっと歌に自信があるからといってとつぜん自分一人で歌い始めてしまっては場を白けさせてしまいます。あくまでメロディは自然発生的に誰ともなく生まれるのが望ましいのです。

そこで有効になるのがビブラート。当然原始人の中にもいざメロディが出来上がるとビブラートを多用する芸達者は存在しますがそれもあくまで楽しい雰囲気から偶発的にビブラートになっているだけでありビブラートを技術とは認識していません。

そこであなたがまだみんなただ唸っているだけの序盤にビブラートを活用した唸り声をあげることにより、ノってきたらビブラート可能な芸達者原始人もあなたのビブラートを真似始めるので唸りがメロディになるまでの助走期間が劇的に短くなります。

また芸達者原始人はやはり文明人のグループと同じく輪の中心にいることが多いですので(文明人でいう話の面白い人みたいなものですね)彼らを最初に味方につけることにより原始人たちの中でのあなたの存在感もアップすること間違いなしです!

 

別のテーブルに移動した時に一瞬で輪に溶け込むテクニック

一年の終わりを祝う忘年会は大所帯になることも少なくありません。そうなってくると当然出てくるのが席移動の問題です。

せっかく同じ飲み会に参加していたというのに一言も口をきかなかった(唸り合うだけだけど)というのもなかなかバツが悪いお話。できるだけたくさんの人と唸りあいたいところですよね。

だけど他の席に移動しようとしてもそれぞれのテーブルはそれぞれの流れで出来上がった異なるノリのメロディを歌っているのでうまく入り込むことが意外と難しい……。

ここではそんな微妙にハードルが高い席移動を難なくこなせてしまう裏ワザを紹介します。

結論から言うとそれはズバリ親密度の高い二人の間にあえて一度割りこむ形で席に座るです。

できれば男女のつがいの間に座るのが一番わかりやすくて望ましいです。もし男女のつがいがその席にいなければ同性同士の原始人でも構いませんのでなるべく仲が良さそうな二人を選んでその間に座りましょう。

もちろん座るだけでは完結しません。二人の間に座ったあなたはまず間違いなくその席の原始人たち一同にきょとんとされて一度歌も止まってしまうことになるでしょう。ここまでくればしめたもの。すぐにあなたは一度その席を立ち、左右の二人にもっと近づくようボディランゲージで促しましょう。

これにより原始人に対して「私はあなたたちの関係を理解していますしその関係を壊そうという気はみじんもありません」という意思表示を行うことができるのです。

きっとそのテーブルの原始人たちはあなたを歓迎し再び歌い始めてくれることでしょう。

あえてストレンジャーであるという立場を前面に押し出して輪に加わるというパターンも気のいい原始人を相手にした飲みニケーションでは意外と有効、というわけですね!

 

原始人の気持ちを絶対掴める鉄板余興ネタ

テーブルを囲っての唸りではあくまで自然発生的にメロディが生まれることが望ましいと言いましたが余興となれば話が別!文明人が編み出したエンタメ力をいかんなく見せつけてやりましょう。

やはり手品などの王道はウケがいいのですがカードマジックなどは原始人には高度すぎて意味が理解してもらえません。物が消える系の手品はそこそこウケがいいのですがやりすぎると畏怖の念につながってしまう場合があるので要注意。余興を終えたあと席に戻ると微妙な距離感ができてしまうかもしれません。

火を取り扱う余興もウケがいいのですがその群れのルールによっては強い権力を持つ原始人の反感を買う恐れがありますので避けたほうがいいかもしれません。

そこらへんの懸念を考えると歌やリズムのある見世物が一番無難かもしれません。

以下、実際に僕が去年やった余興の中で鉄板だったものを列挙します。

 

・なんでだろう(テツandトモ

あるあるの部分は絶対理解できてないはずが鉄板でした! 100%みんな一緒に踊ってくれます!

・オーハッピーデイ(天使にラブソングを2より) 

これも途中からみんなも一緒に歌いだして最後には大合唱になります! 信仰の長い歴史の中で洗練されたものというのはやはり原始人の心にも強く訴えるものがあるんでしょうね!

あるある探検隊(レギュラー)

これもあるあるの部分は絶対理解できてないはずなのですが鉄板でした! 去年披露した時には余興が終わったあともあちこちであるある探検隊を踊る原始人たちで溢れててんやわんやになってしまいました(笑)

ゴールドフィンガー ナインティナイン郷ひろみ

これは正直難しいかも……と思ったのですが案外ウケがよかったです!ジャケットをバタバタさせるのは全く理解されないので練習する必要はありません。歌だけで十分です。

 

挙げればキリがないのですが僕の去年の鉄板レパートリーと言えばこんなところでしょうか。逆に意外だったところでいうと『女々しくて』(ゴールデンボンバー)は全くウケなかったですね。テンポが速すぎて原始人にはノるのがちょっと難しいという部分もあったとは思うんですがアレが文明人にウケてたのはやはり「一周回って面白い」という部分が大きかったのかもしれません。

あとは飛び道具というかシュール系で好評だったのは、屋外での飲み会限定にはなるのですが雄叫びをあげながら原付に乗ってドップラー効果を起こすというのは鉄板でした。まぁ原始人は文化が未発達なのでシュールもくそもないんですけどね。

 

無礼講が通用しないのは原始人でも変わらない……?

最後に一つ、失礼にあたってしまうので絶対にやってはいけないマナー違反をひとつだけ。

毎年これで原始人にわけもわからず石斧で殴られる人が何人かいるので絶対に気をつけてください。

絶対に他人の石に腰掛けてはいけません

普段群れをなして生活をしている原始人にとってテリトリーという概念は希薄です。なので先ほどあげたような席の移動に関しても実は原始人はかなり優しく受け入れてくれるものです。

しかしその一方で所有の概念は文明人以上に強いということを忘れてはいけません。食糧などの群れの中で分け与えるべきものについては寛容な彼らですが、自身のアイデンティティを主張するための広義のアクセサリーについては高いプライドを持っています。その中の一つが腰掛ける用の石というわけですね。

なので原始人の忘年会に参加する際には自分が腰掛ける用の石は必ず持参して、席を移動する時も必ず自分の石を持って移動して自分の石に座るよう心がけましょう。

もちろん原始人は他人の石にも強い関心を抱いていますのでなるだけおしゃれな石を持っていくと良いでしょう。最近のトレンドとしては平たい石が好まれる傾向にありますが座りやすさを考えるとある程度まるっこい石の方がお尻が痛くならないかなと思います。

実はこれにも一つ裏ワザというかモテテクがありまして、僕はここ数年は石ではなく流木を持っていくようにしています。

石と違って重くないので持ち運びがラクだし大体の流木は二人分座れるスペースがありますので珍しがった女の原始人が向こうから僕の隣に座ってくれます(笑)

流木が流行ってしまうとそれはそれで珍しさがなくなってしまって損なのであまり教えたくないのですが今日は特別です。みなさんもここぞという時には流木で勝負してみてください!

 

以上、原始人との忘年会を盛り上げるコツをいくつか紹介させて頂きました!

みなさんが原始人と楽しい飲みニケーションをする一助になれば幸いです!