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オシャレコンプレックスと共に生きる

なんとなくあるあるじゃないような予感はしていたので誰と共有するでもなく何となくまぁ俺の中ではこれが普通なのだという感じで放置しながら生きてきたんですけど靴下がカピカピになるんですよね。当たり前ですけどちゃんと一回履いたら洗うんですよ。洗って干してを繰り返してると気付いたらカピカピになってるんですよ。で、せっかくなので良い機会だと「靴下 カピカピ」でググったところ小町とかyahoo知恵袋ばかりhitする有様ではありますが一定層俺と同じように靴下がカピカピになる人間っていうのはいるようで各自の憶測をまとめてみると人類の原罪の一部を担っている異常に汗をかく足臭い人間の各位に置かれましては汗に多量の脂分を含んでいるとのことでどうやらこの脂分が靴下の繊維をアレしてカピカピにしているとのことで僕もこれに該当しているらしいのですが実はこの脂分、中国では高級食材として広く知られておりツバメの巣を浸した常温のスープに足を突っ込むバイトが日本円に換算して1時間7500円みたいな話は目を皿にして20回読み直しましたけどどこにも書いていませんでした。まぁ、この「靴下がカピカピではない」というのがまず一つ、靴下パラメーターのドでかい正五角形の一端を担っていますよね。他の項目をあげると「色あせていない」「足首のゴム部分がダルダルになっていない」「カカトやつま先部分がほつれたりしていない」そして最後の一つが「中に砂利を入れると武器になる」ですよね。この5つが靴下の買い替え時を見極めるための基本パラメーターになります。

で、僕はオシャレに無頓着というか極力僕はオシャレとは関係ないところで生きていますよという顔をしている人間ですので靴下なんかも当然そんなシャレオツなものを履いたりなどしません。何足1000円とかの黒ソックスを大量購入してダメになるまで履き回します。それで先日気がつけばすっかり全滅に近い勢いでダメになってました。まずもう完全にカピカピになってますよね。カピカピというかパリパリのバリバリになっちゃってましてそりゃぁ手を突っ込めば剥がれるんですけど足の裏の面と足の甲の面がひっついてる状態になっててたぶん非力なハムスターとかつま先の一番先頭のところまで潜りきれないだろってくらいバリバリになってるわけです。そういうハムスターたちが原罪を贖っているからこそお前らは生涯の伴侶に出会えるかもしれない毎日を送れているということをまずはみんな忘れないでほしい。それに加えて買った当時は深い深い黒だったはずの毛色もだいぶもさっとして、視力0.01の人が裸眼で見た都会の夜空くらいモサッとゆるやかに白い仕上がり、ゴムもそれはそれはもうダルダルですし履いてると親指やカカトあたりにうっすら肌色が滲んでいる有様です。もう靴下としての機能はほとんど失っていて残るは砂利を詰めて武器にするしかないですね。コーディーはうまく使いこなすんだけどハガーはすぐ投げて敵にぶつけようとしちゃうみたいなそういう武器として認識した方がしっくりくるみたいな。靴下パラメーターの五角形に当てはめようとすれば武器になるかどうか以外の項目はほとんど全滅なんで買った当時は五角形だったものがもうほとんどクナイみたいになっちゃってますから。買い置きしてた靴下がほとんどそんな状態になっておりましたので、僕は先日嫁と二人で街に出たついでにH&Mに靴下を買いに行ったのです。

えーと今日はH&Mに靴下を買いに行っただけなのに異常に落ち込んで帰ってきたという話をしようと思って筆をとったのですが、ことのついでに足臭いカミングアウトも兼ねようとしたところそれだけですごい長い。といういつもの感じなのですがこれがフリになっているのかというと特にそんなこともなく入店3分後の時点で3足1000円の靴下を3セットほど小脇に抱え既にレジに向かっておりました。僕は元来オシャレと疎遠な人生を送ってきた男ですのでもうH&Mに自分がいるというだけで辛いのでそれはもうそそくさとレジに向かっていたわけなのですがそんな僕に嫁は何気なくこんな質問を投げかけました。「他に欲しいものはないの?」と。人間の脳はスーパーコンピューターなんてメじゃない勢いで多くの情報を毎コンマ秒処理し続けるイカした野郎であることは皆様ご存知のとおりですがコイツの厄介なところは処理するとロクなことにならない情報というものも無意識のうちに勝手に処理してそこで導き出した答えを勝手に今後の行動指針に組み込んでしまうところにあります。僕は着飾り人間の集うこのビルディングを一刻も早くあとにしたいところだったのですが嫁にそんなことを言われては僕の脳は欲しいものがこのフロアにないか僕の意思と関係なく探し回ってしまうのです。僕の脳が辿り着いた結論は「最近夫婦でハイキングに行く機会が増えているけれどもこれから気温が冷え込んでいくにあたって気軽に羽織ったり脱いだりできるような薄手のパーカーが欲しい」というものでした。そんな中僕の視界に飛び込んできたのは1着2900円の安価なパーカーコーナーです。そりゃそうだ僕の脳はこのフロアに僕の欲しいものがないか勝手にサーチしていたのだ僕の目当ての品が僕の目に飛び込んでくるのは至って必然だ。で、そこに飾られたよりどりみどりのパーカーを見た瞬間、僕はもうダメになりました。似合う色がないんですよ。下世話な話になりますが、僕はそこそこにホリが深い顔立ちをしておりまして、喩えて言うならば平井賢と生理用食塩水を1:1で割ったくらいの濃い顔立ちなんですよ(なんで生理用食塩水で割るねん。誰に注入する気やねん)。で、そうなってくると淡い色の服が極端に似合わなくなってくるんですよ。そしてシーズンはというとまさに秋口、淡い色のラインナップがめちゃめちゃ多い季節がらなんですね。もう全部似合わない、着るまでもなく似合わない、むしろこんなもんを試着がてらに羽織ってみようものなら店員さんに「あいつは実際に着てみないと自分には似合わないことも気付かないのか」と思われるに決まっています。もうだめだ。いや、まだ活路はある。原色系の、色濃い目のものは無いのかと思って目で追ったんですが黒しかない。黒かー。若い頃何色が似合うのかよくわからないからとりあえず黒ばかりを好んで着ていた辛い思い出がフラッシュバックするよね。もうだめです。ここまでの思考をパーカーコーナーを目にするやいなやアズスーンアズでコンマ3秒で処理した僕はたちまちにダウナーな気分になり、一生制服着てれば誰に文句を言われる筋合いもないからお巡りさんになりたい気分になりました。この瞬間から家に帰るまでの間、僕の口数はそれまでの6%にまで後退致しました。

もうこうなると何もかもがやってられない気分になります。一人落ち込むということを誰に頼まれるもなく粛々と続けられるほど僕は殊勝な人間ではありませんので、とりあえずその絶望は外に向きますよね。周りの人間がむかついてきます。俺は自分に似合う服がこの世にない、そもそもこの世界には色が足りない、YMCの三原色じゃ全然足りねぇよ俺に似合う色ねぇよふざけんなとこっちがこんなに悩んでいるのにお前らはなんだ、ただいたずらに流行を追いかけて着飾ってそれで格好ついてるつもりかどいつもこいつもブサイクな顔しやがっててめぇらいくらめかし込んだところでお前が抱えるそもそもの問題はまったくもって根治には向かってねぇからなとかそういう気分になってくるわけです。家路へと向かう電車の中でTシャツの胸元にサングラス引っ掛けた絵が下手なやつがうろ覚えで描いたムーミンみたいな顔の女に僕は呪詛の言葉を頭の中で延々繰り返すのです。

まーなんとかかんとか靴下は買って帰ったので結果オーライなのですが、大変疲れました。「俺がネガティブにしてるんだからお前らもポジティブになってるんじゃねぇ」というネガティブな分ジャイアンよりタチが悪いというアレなんですけれども、久々にモロに罹患したため「あーやっぱこれ一生のお付き合いか、心の糖尿病か」と思ったので折角だし書いておきました次第です。子供に遺伝したらかわいそうだなと思って「何食わぬ顔でオシャレをするやつが憎い 遺伝」でググったんですがよくわかりませんでした。まぁ、たまにそういうこともありますが僕は概ね元気です。あともう終わるんですけど、「僕も靴下カピカピになります」みたいなコメントがまじで一番要りませんから。カピカピに共感したことを早くコメントしたいから絶対こいつ俺のオシャレ苦手コンプレックスの話は斜め読みしてるよみたいなので余計落ち込むから。ただそういうコメント無いなら無いでよっぽど靴下カピカピ人間って人類の下位何%なんだよってなるんでそれはそれで余計落ち込むから。この世界は余計落ち込むことばかりだから。頑張っていきましょう。以上です。

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