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ジャンプ2013年27号の感想

じゃーブッダ読んだ話とどっち書くか迷ったんですけどジャンプの話書きます。

とりあえず新連載が出揃っておのおの話が進み始めたわけですけども。とりあえず今回新たに投入された三作品でいうとこれはもうソウルキャッチャーズですよ。第一話から読者を置いてけぼりにするすごいテンション。この「すごいテンション」は向井秀徳の言い方で言いますけど、兎に角すごいテンションです。だって3話4話って要約すると「楽器の適性が合わなくて悩んでる奴がパートに二人いた」っていう、本当それだけの話ですよ。それだけの話でなんであんなにたくさんの人がこの世の終わりみたいな顔をしていたのか全く意味がわかりません。超面白いです。ここまでリアリティのある事柄を大袈裟に描いた漫画が未だかつてあったでしょうか。ある意味ではハイパーヨーヨーとかいう糞しょうもないコロコロホビーをうまくループザループするテクニックが世界の今後を左右する『超速スピナー』の真逆の世界観と言えるかもしれません。思えば作者が前に連載してた『ライトウイング』も割りと同じ構造だったなと考えるともしかして面白いのかこれはという気持ちが鼻の穴の奥のほうから沸き起こります。「みんな違ってみんな良い」というラクトアイス感丸出しの安っぽい舌触りを大テーマに置いた『ライトウイング』は、各キャラクタに能力名を与えることによって何かイケてる風の、パワポケ風の部活メンバー価値見出し風ストーリーを展開してなんだかイケる風の連載続けられる風を醸し出して活躍していましたが、それだけではマンネリ化の向かい風を避けられるはずもなくじゃあ盛り上げるために主人公チームの思想のアンチテーゼとなる最強ライバルを投入したところ早すぎる臨界点に突破してあっというまに木っ端になりました。読んでない人は読んでくれとしか言えませんが、そんな失敗を経てのソウルキャッチャーズです。各パートリーダーとの邂逅編をそこそこにやり遂げるや否やでそいつが率いる合奏を聴いた観客全員が白目になるような凶悪指揮者が登場して、何一つ成長してないやんけ感溢れる打ち切りに向かうまで僕はソウルキャッチャーズを大いに見守りたいなと思っています。あとこれ単純に現役青少年に受け入れられたらどうしようとかもちょっと思う。時代を問わず思春期の青少年が抱く普遍的問題である相互理解というテーマを生活のあらゆる物事が数値化・可視化されることに慣れきったデジタルネイティブ世代向けにどのように表現すれば伝えることができるか悩んだ末の設定だったらどうしようとかちょっと思う。普通に「相手の気持ちを知ろうとするの最高!」「吹奏楽最高!」みたいなノリが現役の学校でウンコしたらいじめられるようなどうしようもない環境で生きとし生ける糞ガキどもの間で受け入れられたら、それはそれですげー気持ち悪いしすげー面白いんじゃないかなと思います。ほんまに終わる気あるんかどうかわからんですけど、スケットダンスが終わるとして後継者がいるとすれば今のところこいつです。

他の二つは微妙ですね。スモーキーB.B.については、ものの見事にジャンプ伝統の糞二話を披露してしまったんで、やっぱダメだこりゃ感がすごかった。ジャンプ新連載にありがちな「世界観をより詳しく読者に説明するのが目的なので説明の邪魔にならない程度のテンプレ化した悪役を出したもののまだまだ主人 公の魅力が読者と共有できてないから次週に引っ張らずに敵をその週にすぐ倒した結果びっくりするくらい印象に残らない第二話になる現象」をやらかしてる時点で先行きが不安です。どうも加速度を得られてない感じがします。あと、単純に女キャラが絶望的に魅力的じゃないですよね。原作と作画を分けてああも可愛くないと、作画の人も普通に辛いんじゃないかとお察しします。原作の人が励まし歯茎で「かわいいよ!ありがと!」とか言ってたらそれはそれでお前らほんっま……って思います。ああいう流れなんやったら最初っから理事長の孫か娘か知らんけど女の子がピッチャーの手綱を引くのが当たり前ってとことまで設定すっ飛ばしてたほうがまだマシなんじゃねぇのとか思うんすけどね。一人一白木葉子的な。今後そうなるんかどうなるんか知らないですけど、パンチ弱くて厳しいな~とかテキトーに思ってます。

無刀ブラックは、作者の描きたいものを描くんじゃという信念を体現して最短で終わります。

あとはなんかニセコイとか、ハイキューとか、ソーマとか、暗殺教室とか、コメントしたいのいくつかありますけど、そんな急がなくてもしばらく続きそうだな感があるのでまた書きますけど。とりあえず以上です。