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「本当の友達」ってなんだってか?

読みましたー。ので、全然関係ない話をします。

まず「友達いる?」て言われたらまぁ即答で「いない」って答えますけどね。もう回答ボタンのピンポン押すのと同時かちょっと早いくらいの勢いで「いない」って答えますけど、マジカルシャウトじゃないからねって司会者に怒られますけどだって毎日真っ直ぐ家に帰るからね。そうなってくるとそれはもう友達どころか趣味もないってことだよね。いやだって財布持ってるから怖いから真っ直ぐ家に帰りますよ。都会はおっかねえって婆ちゃんにさんざん脅されたうえで都会に出てきてますから僕は。都会の強盗はチームプレイがよくできてるって婆ちゃんが言ってましたから。「都会の強盗はこんなバク転するんだから!」って婆ちゃん僕の前でバク転してくれましたから。それを見て僕は「都会の強盗怖ぇ~っ、すっげ~」つってその場に腰を抜かしてへたれこんじゃいましたから。いや実際すごいのは都会の強盗じゃなくて婆ちゃんだけどね、肺かどっかやっちゃって酸素ボンベを常に携行して鼻にチューブ通ってるのにバク転した婆ちゃんがすごいだけだけどね。婆ちゃんその後、前方宙返りして鼻チューブのねじれ直してましたけども。

そんなこんなで婆ちゃんに言われた通りすっかり真っ直ぐ家に帰るようになりましたよね。最初っから婆ちゃんの言うこと聞いてたわけじゃなくて結婚する前はしょっちゅう飲み歩いてましたけどね。知らん奴に話しかけるとかもしょっちゅうやってましたけど。ガニ股で「俺のイチモツはここだ!」って顔つきでいると意外とイチモツを触られないし財布も盗まれないんですよ。だから僕にとってはぶらついてる自分のふぐりを感じようと瞼を固く閉じながら眉間に皺を寄せることがドイツ式の互いの腕をクロスさせる乾杯に相当してたわけですよね。あるいは、あの、友達の話をまだ何もしていないんですけど、すべては僕の妄想か或いは婆ちゃんによる強迫観念の賜物かもわかりませんけれども、まぁこれから友達ってなんだろうという話をしますのですべて水に流してください。

しかし、最近基本的に家にすぐ帰るので「友達」なんてのとは縁遠い人間なのかなという気はしないでもないですけども。それでも言いたくないですよね、「嫁が一番の親友みたいなもんだから」みたいなのは全然言いたくないですけど。それを言えば大体そうやろ、そもそも恋人が嫁みたいなもんになった結果が今の嫁だろなんて僕は思いますしね、実際にあるんですよ飲みの席でそういう話になった時に「確かに昔の友人との付き合いはなくなったけど嫁がいるから」みたいなこと言うやついるわけですわ、そんな話してねえですけどって思いますよね、「最近腰が疲れるんだけど、良い椅子ないかな~?」って言ってる時に漬物石の話を始めるようなもんですからね、確かに腰掛けられるかもしれないけれども、今はそんな話をしてないから。チェアーの話をしてる人にお前はよくもまあ抜け抜けと漬物石の話ができるよな。そういう人は生きてると思いの外枚挙に暇がないわけですけれども、僕はいざ「友達」と言われると「いない」と即答するタイプなんですけれども。

しかし、俺の中では友達はいないということになっていようとも、世間的には友達以外に分類しようはきっとないのだろうという人というのは少なからずある。僕は彼らのことを積極的に友達だと思うことはないが、じゃあ何だと言われると「知人だ」と答えることは簡単ではあるが、それもどうも嘘くさいなと思わないでもない。ではどう分類したものかと「友人だ」と答えると、釈然とはしないものの嘘くさいとまでは思わない。結局のところ、「本当の友達」とは何だろうかという問いを見つめなおすと「嘘の友達ではない友達」が僕の「本当の友達」であるように思われる。もちろんこんなザックリすぎる定義であるわけだから、僕は本当の友達と全く意見が咬み合わない時もあれば会いたくもない時もあれば一生顔を見たくない時も彼の失敗を心の底から嘲笑うこともあるだろう。僕は本当の友達に対して僕のすべてを語らず尽く制限するし、向こうも同様にそうするが良い。「なんでも話せる友人」なんて言うけれどちゃんちゃら鼻が鳴る話で、むしろ話せないことがあっても後ろめたくないのが友達だろうとも思うし、ささいな一言で仲違いしたとしても後悔しないようなのが友達だろうと思う。それは「仲違いはきっと一時的なものさ」みたいなことではなく純粋に、「思って言ったことなら意見が分かれても仕方ないし俺はそれを曲げないからお前にむかつかれてもいいけど」、みたいな話である。つまり友達っていうのはその程度のもので、それ以上を求めるならば何か違う言葉でも作ればいいんじゃねえかなというのが僕の見解だ。つまり、僕は友情に対して極めて淡白だが、もっとみんなと友達になりたいなぁと思っている。

砂利の敷き詰められた大地を踏みしめながら、友達を宝石か何かだと思って「友達はどこにいるんだろう」と言う人がもしいたとするならば、僕はスーパーファミコンでいう十字キーの側の上部にあるLボタンを使って、それはすなわち強パンチで、僕はパワーゲーイザーを打ち込んで砂利の飛礫を撒き散らしたい。友達くらいのもんはどこにでもいるだろうと思っている。誰とだって友達になれるだろうと思っている。

どっかで前方宙返りしてまくり戻って着地した婆ちゃんの顔を見るとごっつ眉間に皺寄せて前歯でスズメバチの頭をがっちり挟み込んでいてそのまま噛み砕いたっていう下りを入れようと思ったんですけどそんな機会まるでありませんでした。以上です。