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『いだてん』の喫煙描写、むしろ重要な小道具の可能性はある。

馬鹿がなんか言ってるのはまあ良いとして。

 

タバコ吸う主要キャラクターって誰がいたっけ?

田畑政治、三島天狗、美濃部考蔵、あと橋本愛キセル吸ってたっけ?忘れた。

昭和を描くなら喫煙描写はそりゃ当然出てくるっしょ、けど批判が出てくる可能性はあるよね、って話はさすがに作り手側でもやってそうな気はしてて、それなら「物語上ちゃんと必要なもの」としてタバコを登場させてる可能性はあるかもなーと思った。

三島天狗はもともと喫煙者なんだけど、オリンピック行くことを決めてからタバコをやめてる描写が既にあるんだよね。つまり作品内世界においても「タバコは身体に良いものではない」という認識は存在してるわけです。で、競技者としてパフォーマンスを最大化しようと思ったらタバコは吸わない方が良いって価値観も提示してるわけです。

で、まだ登場シーンが少ないけれど恐らくめちゃめちゃヘビースモーカーであることが予想される田畑政治、この人は水泳の指導者でオリンピック東京招致に尽力した人なんですが、この人も当然もともとは水泳競技者だったわけですね。けど、競技者としてのピークよりずっと前に病気で水泳を続けられなくなるんですよ、確か。中学生とか高校生の時かな。

ここらへんを踏まえると田畑政治が「競技者として」ではなく、それとは別の自分なりの形で日本のスポーツの発展に貢献したいという思い、競技者としての自分との決別を表す小道具として今後田畑政治の喫煙習慣がクローズアップされる可能性はあるかもなぁ、と言われてみれば思った。

あとは何せ、落語と言えばキセルを吸う真似がお馴染みなんで、恐らくそこらへんとも絡んでくるんじゃないでしょうか。

当たるか当たらんか全然わからんけど思いついたので書いといた。ここで最後に煙、タバコを連想させる文学作品をいくつか挙げて、サブタイトルまで予想できたらよかったのだが、そこまでの教養はなかったのであった。

以上です。

「がっかり」「盛り下がりが心配」は結局「女は子供を産んでくれなきゃ困る」とかと同じマインド

なので、みんなめっちゃ怒ってる。言いたいことは以上っちゃ以上。

 

 

動画で見たら本当に新橋のサラリーマンみたいで笑ってしまった。

なんか、これメディアの切り取りでメディアの悪意で云々みたいな意見もあるみたいだけど、いやこれは一部を切り取ったことで文脈が変わってるわけでもなんでもなく、他のことも言ったけど「がっかり」「盛り下がりが心配」って言ったのは本当だしそれはそのままの意味でしか受け取りようがないんだから、そのままの意味ならそりゃだめだろ、みたいな話だと思う。

人としてどうなのとか、そこまでのことは俺は思わないよ。だってそれ言い出したら新橋のサラリーマンがそもそも人なのかどうか俺あんまわかってないし。人なの?新橋のサラリーマンってテレビでしか見たことないからあんまり俺知らないんだけど。産卵期になると新橋に帰ってくるサラリーマンのことを新橋のサラリーマンって言うんだよね?って俺は今思ってるからそれはつまり俺は新橋のサラリーマンを人だと思ってない可能性が高いよね。っていうことは新橋のサラリーマンにしか見えない桜田五輪担当相も人かどうかわからんので、人としてどうなのかは問えないよね。僕が何を言っているかわかりますか?僕はわかってません。

で、人としてどうなのかは知らないけど、組織を率いる人としては超弩級の無能だと思いますよ。っていうか、この人ってみんながオリンピックが盛り下がらないように、みんながオリンピックにがっかりしないようにオリンピックを大成功させるのがミッションの人なわけでしょ?いや、その立場の人が「がっかり」とか「盛り下がらないか心配」って言っちゃダメでしょ、少なくとも自分がそういう立場でそういう使命を担ってるって自覚が本当にあったなら出てこないセリフでしょ。むしろ新橋のサラリーマンが「がっかり」とか「これでオリンピック盛り下がるでしょうね」とか言って色んな関係者の士気が下がりそうなところを鼓舞して行動して決断して引っ張るのがこの人の本来のあるべき姿でしょ。って考えると、人としてどうかは置いといても少なくともどうにも救いようのない超絶無能でこんな責任感もリーダーの自覚もない「なーんかよくわかんねえけど現場の人たちでうまいこといい感じにやって手柄は俺のものになんねえかな、俺はその過程に一喜一憂してる以外は特に何もしないけど」としか考えてなさそうな人を上司に持つのは絶対に勘弁だなってのはまず言い切れるなーとは思う。

ただ一方で「しかしそれにしてもみんな怒りすぎだろ」と思う人たちがいるのも、まぁわからんでもない。「いや、まぁ最近みんなすげえ怒りっぽいからこんなもんじゃない?」とも思うけど。

で、まぁよくよく考えてみて掲題のところに気づいて合点がいったのだ。結局、まぁみんな政治家に「よくわかんねえし何もしねえけどお前らがなんとかしろ。そうじゃないと俺のテンションが下がる」みたいなことを普段から言われすぎてるよね。その一番わかりやすいのが例えば少子化問題だったり。「子供産んでくれないと困るんすわ」って言われて「いや、お前らが子供産んでも幸せに育てられるって思える政治をやれよ」って思うみたいな。結局あれと同じ構造をあの発言に感じ取ったってのが実際のところなんじゃねぇかな。「本当に政治家ってバカで無配慮でいつも自分のお気持ちを表明するだけで、あとはもうなんか丸投げなんだな」って改めて思ったってことでしょう。

だから言い替えると、みんなその選手が傷ついてるかもしれないと心を痛めて代わりに怒ってるとかでは全然ないと思うし。「また政治家が他人事みたいな風に自分が責任者であるはずの持ち場のことをヘラヘラ喋ってる」ってことに怒ってるだけなんだと思うし。ただ、自分がどっちで怒ってるのかわかってない人いっぱいいそうだから、そこは本人の中で切り分けれたほうがいいんだろうなーとかは思う。

あのー、せやろがいおじさんっていう「極論が飛び交うネット世論と、ドローンと、沖縄のどこまでもきれいな海を組み合わせてみたら、なぜかめちゃめちゃ面白くなってしまいました」という奇跡のようなコンテンツがあるんですけど、そのコンテンツが本当に白血病と戦ってる人のことを思うなら政治家叩くより骨髄バンクの情報拡散するのに時間使おうみたいな、めちゃめちゃキレイな正論を言ってて、どこまでもきれいな沖縄の海をバックにめっちゃキレイな正論を言うっていうネタをいつもしているのがせやろがいおじさんなんですけど、それをその選手がリツイートしたみたいなのもニュースになってて。

うん、そうだなとは思うんだけど、それもなんか結局無能なリーダーの尻拭いを部下が気を遣ってしてあげてる構図に見えて気持ち悪いけどね。当事者に言われてしまっては矛を収めるしかないけど、矛を収めるのは収めた人に誠意があるからだけど、結局そうなると一番得をするのは一番誠意がないやつで誠意ないやつは逃げ切れちゃうの?っていうのもあってモヤってする感じもわかるし。怒ってるだけじゃもちろんダメなんだけど怒ったらあかんのかい、というのも思うよね。

だから、せやろがいおじさんも素晴らしいとは思うんだけど、白か黒か・0か100かはっきりさせすぎるのは、そういう人がいてもいいとしてもそればっかりなのも違うなーみたいなのも思って。やっぱ、せやろがいおじさんの生き別れの兄で硫黄ガスが吹き出る地獄谷をバックにオピニオンを発信するなんかちゃう思うんなら直接言うてこいおじさんみたいな人が、「1時間政治家批判してる人は、30分に減らして残った30分は骨髄バンクについての情報拡散に使おう」とか「政治家批判をした後は何かしら募金しよう」とかそういうことを言っていく必要もあるんじゃないかな思いますけど。

感情というか心はひとつだけど、心を今そういう状態にしている要因っていうのはすげえいろいろあって、そのすげえいろいろあるのをちゃんと把握するのは、自分の考えていること自分の感じていることを棚卸し整理整頓することでめちゃめちゃ大変でしんどい作業なんだけど、結局そういう風に考えないと、まぁなんか色んなもんに振り回されて怒ったり悲しんだり喜んだり情緒不安定に毎日を過ごすだけで、ふと後ろを振り返ったら全然進んでねえし何も残ってねえなみたいな感じになっちゃうんだろうな、みたいな。その瞬間考えるとすげえゾッとするな、と思うんですけど、俺はそうはなりたくないなーと思って心がけていろいろ考えて生きてる。

あ、余談として「一生懸命頑張って環境整備をするってちゃんと言ってるだろ」って反論が想定されますが、それに対しては「都合の悪い部分は些末な問題として不問にしろ、都合の良い部分を一番大事な本心として信じて受け入れろ」なんてくっそ甘えた主張が通るわけないだろ、と思うだけです。あとはせやろがいおじさんはどれくらいしくじらないためのブレーンを抱えているのかも気になる。一人でやってたらまぁまぁすごい。あとめっちゃちゃんと寝てそう。めっちゃ値段する枕でめっちゃちゃんと寝てないと絶対あんなんでけへんて。

以上です。

バイトテロ雑感

あのー、中学生の頃、北海道の片田舎にいたんですけど、一緒に毎朝40分くらいの道中を徒歩通学する友達らの中で「走ってるトラックに欲情する」ってギャグが流行ってて。いや、意味わかんないと思いますよ。一つも意味わからないと思いますし、「いやこれ面白いでしょ!2019年でも通用するでしょ!」なんて強硬姿勢を取るつもりも全くないんですけど、そもそも当時も通用してなかったですけど、ファクトベースで流行ってたんですよ残念ながら。走ってるトラックを見かけたら「はぁ、はぁ、辛抱堪らん、めっちゃエロい、触りたい、あ、あ〜〜〜!!あ〜〜!!」つってトラックを追いかけるのが流行ってたんですよ。いや、意味が分からないのはわかりますよ、わかってくれとも思わないんですけどめっちゃ流行ってたんですもん仕方ないじゃないですか。1996年、たしかにその土地に限って言えば10人くらいの間で流行ってたんです。意味わからんだろうけど。で、最終的にトラックの運ちゃんにめちゃめちゃ怒られるよね、そりゃトラックの運ちゃんも怒るよ、そんな悪ふざけで接触事故にでもなったらトラックの運ちゃんが罪に問われるわけだから。怒るに決まってるよね、自分の運転するトラックを追いかけてくる中学生。で、そのうち誰だかが怒られて怒られて、追いかけてたトラックが停車して運ちゃん降りてきて胸ぐら掴まれてめちゃめちゃ怒られるみたいな。学校にも通報がいって、学校でもその遊びしてた一味がめちゃめちゃ怒られてかくしてトラックに欲情して追いかけるギャグは封印されることとなったのであった。

そういう経験とかがあるので、バイトテロの話題を見てるとただただ俺の頭が今よりずっと悪かった頃にツイッターやらなんやかやが無くて良かったなとしか思わんのよな根っことしては。そう思う心当たりがある人間が全体のどんだけパーセントなのかは知らないけど、同情っていうほどじゃないけれど、生まれる時代を間違えてたら俎上に上がってたのは彼らじゃなく俺だったかもしれないとは素直に思う。だから勘弁してやれとも思わんけど、最近生まれた馬鹿は大変だな、とは思うわけです。かつて馬鹿だった身としては。

前にバイトテロじゃなくてバカッターって名前で流行ったの何年前だっけか。

面白いのは、一つ出ると他にもいっぱい出てくるんだよなアレ。触発されて後塵を拝したみたいな奴らがたくさんいるのかな、そういうけしからん奴らが世の中にいるんだって知った奴らが過去の類似案件を探そうと棚卸ししてるのか、そこらへんはよくわからない。しかし、馬鹿ほど芋づる式に出てくるあの夏があって、そしてこの冬がまたあるんだなって感じはする。次はまた5年後6年後なのだろうか。教育からの警鐘がうまく機能してねえなら中学1年が高校卒業するくらいでスパン一周ってのはまあしっくりは来るかな。そういえばコンビニ店長の「うちらの世界」が馬鹿ほどバズってたのがその時だったか。懐かしい話である。

で、結局このバイトテロ問題ってどうしたら解決するのって話を考えてたんだけど、とりあえず一つ言えるのは、たぶん職場の居心地がふつうに良かったらやらないだろうなとかは思う。上司が馬鹿をうまく転がさずに締め付けて管理してたらそうやって締め付ける上司の目を盗んではおだつから、馬鹿は。おだつってのは北海道弁で調子をこく、という意味です。この前北海道の従姉妹が子供連れて遊びに来た時「この子おだつんだ」と言ってて「おだつ」って10年ぶりくらいに聞いたな、と思った。

一回だけ新婚旅行で海外旅行をしたことがあって、タイだったんだけど、タイの店員ってまー舐めてるんだよな。タイのモスバーガーで注文しても注文受けたやつが注文を高らかに宣言したが最後、だれがその注文を作ってるのか俺の頼んだテリヤキバーガー誰預かり案件なのか全くわからくなってて、店員がみんなで談笑してるの。あ、もうタイでは人間じゃなくてAIがつくるのかな?さっきのテリヤキバーガーワンプリーズ的なタイ語はアレクサに言ってたのかな?と見守ってたけど、一向にハンバーガー出て来ねえし、あいつら談笑してるし。むかついたけど、今になって考えると、あいつらはバイトテロしないだろうなと思うし。日本人感覚からすると常に客に対しておだってますからあいつら、常に「注文を気分で出したり出さなかったりする」っていうフランクなデモをスナック感覚で客相手に日常的にやってるんでわざわざテロまで起こす必要がねえわな、とは思う。

最低賃金上げろみたいな話は、ナンセンスだとは思うな。いやだって最低賃金を上げると最低賃金でしか働けない奴らの民度が上がるかって考えると絶対そんなわけないじゃん。100点のテストで10点しか取れない奴に100点やるために1000点満点にしたところでそいつの偏差値が35であることには変わりないでしょ。

本末転倒なことを言えば、ベーシックインカムやったらバイトテロ無くなるかはわかんねえけどだいぶ減るんじゃねえのとは思いますけどね。結局本当は働きたくなんかねえけど働かないと金がないしししゃあなしでイヤイヤ働いてる馬鹿がやるんだから、あんなこと。働きたいやつだけ働く仕組みになりゃ当然バイトテロなんか起こるわけがない。

そこで「イヤイヤ働いてるのは賃金が安いからだ、給料上げればちゃんと働くはずだ」なんて言うのはね、馬鹿を舐めすぎですよ。あいつらだって馬鹿なんだから、時給1万円にしたってあいつらやるときはやるよ。だって馬鹿なんだから。あの手の馬鹿はいくら金を積んだところで頂ける対価ぶんしっかり働こうなんて思うわけないんだから、どこまでいっても時給は時給、出勤してタイムカード押したら帰るまでのあいだは時給が発生してて時給はもらえて当たり前、何かと指示を出して働かせようとしたりサボってないかとか見張ったりしてくるこのおっさんがいなければボーっとしてるだけで金もらえるのにくらいのことしか考えてるわけねえだろあいつら。だから、まだ帰っちゃダメで暇ならあいつら無限におだつだろうし、いくらネットリテラシーを義務教育で教え込んだところで義務教育で教えられたはずのこと覚えてないやつなんざ掃いて捨てるほどいるし、本質的にはなくなんねえんだろうな。「自分と自分の身内と自分の職場がその当事者にならないためにはどうすればいいか」を考えられる奴が考えていくしかないんだろうなとは思いますけどね。もちろんうまい仕組みを作って馬鹿に馬鹿させない仕事環境を構築するなんて工夫を雇う側全員ができればいいのかもしれないけど、雇う側でその工夫ができない奴をゼロにするってのも馬鹿をゼロにするのと同じくらい難しい話だろうし、ベーシックインカムが無くてどんな馬鹿でも働かなきゃ生きていけない状況が続く限り、馬鹿を引かないように社会全体でババ抜きをするみたいな構図は変わらないというか、そういう現状がバイトテロによって可視化されてるだけで、バイトテロとか関係なく本質的に社会はババ抜きなんだろうなーと思う。

頭のいい奴が仕組みで全体をまるっと解決するんだなんてのは夢物語で、ミクロの一人一人がちゃんと絶望して、せめて自分の半径何メートルだけはなんとかしたいって考えて、そういう人たちが増えていくことで徐々に徐々に良くなってく、みたいなそういうものすごく絶望的に気の長い過程が最短ルートというか、それ以外のショートカット狙いの道は全部行き止まりみたいな、そういう性質の問題というのはたくさんあるよなーと思うのだった。以上です。