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下関国際の文武両道全否定監督の話の雑感

脚を派手に骨折してやっちまってましてね、とりあえず療養中リハビリ中なんですけど膝と足首の可動域が微妙でしてリハビリ師の兄ちゃんが地力では最後まで折り畳みきれない僕の膝を押してくれながら「なんとか正座できるくらいまでは持ってきたいんですけどねー」とか言っててね、そのリハビリ師さんは拷問師も兼ねてるからギザギザの洗濯板みたいな石と石板をちらちら見ながら言ってくるから「いいですいいです!もう正座できなくてもいいです!ギザギザの上に正座させて膝の上に石板乗せてくれなくていいです!あと膝痛い!膝痛い痛い痛いたいたい!!」って言ってケツの穴に刺さった法螺貝を鳴らしてギブアップを宣言したりしてるんですけど、まぁよくよく考えたら正座ができるかできないかって結構深刻じゃん?みたいな。言って何気なく歩ける程度にはなるんだろうけど、もう元の脚に戻るのかは現時点保証は全然ないんだなとかは考えるわけですよ。今まで完全無欠の恵まれた健常者として生きてきましたけどね、ちょっとだけね。俺なんて所詮片足の可動域が生活には困らない程度に縮まるかもくらいの話だからほんとうにちょびっとだっけわかったかもなーわかった気になっちゃったかもなーと思って。人といる時は全然いいんだよね、軽口なんてすげえ自然に叩けるし、もともと正座なんて嫌いだったしそういう場面で胡座をかく良い口実になるよなんて簡単に言えちゃうけど、そうじゃない一人の時なんだよね。この前テレビでVS嵐を初めて見ててさ。普段そんな時間のバラエティなんてほとんど見ないから。ああ、関口宏となんだっけあのコーラ妖怪。今の中堅芸人がみんな感謝してる人望厚いコーラ妖怪がやってた「走って!」のやつ、橋本市議はー、もともと当時からSPEEDの大ファンだったのが念願叶って今井議員と交際に漕ぎ着けたとのことですがー、SPEEDのシングル・カットの中で恋人と思しき男性が歌詞内に登場する楽曲を7つお答えください、走って!みたいな番組あったじゃないですか。けものはいてものけものいないみたいな番組名のやつ。アレの後釜みたいな番組って今は嵐がやってるんだーって思いながら、あーつまんねーけど見ちゃうなー窪田正孝まじこいつかっこいいわー、って思いながら見てるんだけどふとした瞬間ね、ニノがボルダリングみたいなゲームをキャッキャ騒ぎながらやってて、両手で壁に張り付いてるところからぐぐぐっと脚を上に伸ばして引っ掛けるその瞬間にふっっっと、「あー俺はもうこんなんできないかもなー」って思って真顔になるんですよね。ほんの5秒前までは、あー窪田正孝ほんとかっこいなー、笑顔はかわいいし本当最高だなー、しかしどうして僕たちはやりましたチームにあのエネゴリ君の彼女来てないんだよ大女優ぶってんのかてめーこのやろーとか言いながら能天気にテレビ見てたのに、ふっと真顔になるんですよね。あれはちょっと真顔になった自分にびっくりした。まだ頑張ればなんとかなるかもしれなくて、まだ先のことはわかんない俺でもそうなるんだから、「できない」を抱えて生きるってことは、こういう瞬間とかこういう瞬間の今まで見たこともない表情の自分と一緒に生きていくってことなんだなーみたいなことを思ったんだよね。

で、なんだっけ、これ枕なんだよね。本文と全然関係ない、いきなり本題始めるのも堅苦しいしくらいのやつだったんだけどなんだっけ。もう正直ここまで書いた時点で一回飯食っちゃってヤル気完全になくなったからこのままどうでもいい話したところでアップしちゃいたいんだけど、これはさすがに最後まで頑張った方がいいよね?お前もそう思うよな、なぁ、犬!!

犬「わん!!!!!!!!!!!!」

そう、自分が跳んだり跳ねたりも自由にできないもんだからさ、例年よりは熱心に見にくいよね、全速力で何の躊躇いもなく駆け抜ける人らを見るとちょっと真顔が出るかもしれないから、みたいなことを言おうと思っただけなんですけどなんか全然関係ない話をケツに法螺貝入れたまんま1000字以上喋ってました。

で、まー内田良先生が今やってるブラック部活動的な取り組みとか普通に頑張って欲しいなって思うしさ、やっぱこういうのもういい加減やめようよ、みたいなことは思うんですね。だってすごいんですよこの監督、本文を読めばわかるんですけど、対戦相手の選手たちを指して「あいつら、甲子園でかき氷食ってましたわ。うちじゃありえへんっすわ(笑)」みたいなことを言うんですよ。しかもね、そこまで言うなら原価厨なのかなと思うじゃないですか、小麦粉の原価なんぼだからつって頑なにたこ焼きは自宅開催するタコパでしか食べないみたいなそういう人種なのかなと思ったんですけど、「飲んでいいのは水、牛乳、果汁100%ジュース、スポーツドリンクだけ」とか言ってるんで、たぶん原価厨ではないんですよ。原価厨はスポーツドリンクの話しないで塩舐めながら水道水飲みますから、知らんけど。あとあの果汁100%ジュースでいくと、自分で作った方が原価が高くつく可能性あります?サンキストとか買った方が自分でオレンジ絞るより安くつく?いやあの、かき氷ってフレーズがでてきたんで咄嗟に原価厨ってワードを持ってきて話を広げてみたんですけどこれをやりだすとキリがないのと、もうひとつマズイのが今ちょっと鱧の方に舵を切りたい俺がいるんだけどそっちにいっちゃうとたぶんもう帰ってこれない。鱧はなー、小池一夫の鱧の話も言いたいことはたくさんあるんだけど、個人的には、ごく個人的には「鱧を自慢されても・・・」ってのが一番でかいんだよね。サンマ食うわ。旬の鱧よりまだ旬じゃないサンマの方が美味いわ。安いし。食うところ多いし。だからなんか謝ったからオッケーみたいな感じありますけど、俺はどっちかっていうと、秋にも旬の魚の話しろよ!!って思っちゃうんすけどね。別にサンマじゃなくてもいいけど。自分の何が間違ってたかが本当にわかってるなら、次おんなじことしても間違わないはずだろうがよ!!みたいなのがあるので春夏秋冬順繰り魚の話しろよ!!かみさんの鰆うまい話に漕ぎ着けるまで二度と燃えるんじゃねえぞ!!みたいな。

ほんで、この監督がね、いやお前そりゃあかんやろ言うのがね、「文武両道は逃げだ」みたいなことを言ってね、対戦相手のチームの学校について「あいつら進学校ですか?」みたいなこと言うてるんですよ。そらあかんやろーいうね。そんな敵対心の持ち方あかんよー、っていう。ほんでわりとそういうのフラッシュバックしません?僕も出来の悪い高校には通ってなかったんで、わりと偏差値的には高めで360は越えてたかな?戦後すぐだったから、今から考えたら「いやそんな数字おかしいやろ」ってなるんですけど当時は偏差値360くらいの高校に通ってて、それで放課後にゲームセンターで待ちガイルとかしてるじゃないですか。そしたら対戦相手が怒ってね「何卑怯なことしてくれてんだ?」みたいな、「頭悪いからってナメてんのか?」みたいな。こっちはボコボコにされたケンみたいな表情で、いやいやそんなんちゃいますやーん言うしかないですよ。待ちガイルはそんな卑怯とかそんなんちゃいますやーん。そういう駆け引きとかを楽しむのも一貫であってー、こう真正面からぶつかりたいならストⅡじゃなくてビシバシスペシャルとかもっとあるじゃないですかー、あらはるじゃないですかー、みたいな。そういう感覚が思い出されてやっぱウッてなる部分はあるんですよね。

単純に、そういう強制力を発揮して部員を縛り付けて、ブラックな旧時代的なやり方がどうなんだっていうのがまず一つあって、それどころか、そうじゃないやり方を敵視して馬鹿にするのもどうなんだみたいなのがもう一つ。

ほんで、前者の話でいうとね、こんな話なんかもなんだかあるみたいなんです。

もともとこの下関国際っていうところは、札付きのワルって言い方であってんのかな?それこそフィクションで言えばROOKIESみたいなね。最近の方々はご存知ですかね、昔やってた大人気ドラマなんですけど市原隼人とか中尾明慶とかが野球部に所属するとんでもない不良でね、いやごめんなさい今のは言い方悪かった、あくまで市原隼人中尾明慶も不良役を演じてただけで実際には本人は不良でも何でもなくて、ただ悪い役を演じてて本人は何もやましいところがない潔白なんですよ、この二人以外にも本当に色んな人がでてましたね、今や押しも押されぬスーパースター・佐藤健とかね、auの浦島太郎役でお馴染みの桐谷健太とか、あとはあの小出

犬「小出ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

みたいな、もともとはそういう不良ばっかで大変な状態だった野球部をかき氷ってただの匂いつきH2Oじゃん派の監督が頑張って立て直して今はこんなに立派になった、みたいな話なんですって。

だからまぁ、そういうさ、前時代的なさ、それこそ軍隊的なさ、そういう教育だったり指導法っていうのを全否定するのもキレイゴトに過ぎなくてさ、そういうのが効果的で必要な環境ってのもあるわけだから、それを叩くのも違うんじゃないの?って意見なんかも見かけたりしつつね、いやでもやっぱり違うだろー、言ってることはわかるけど違うだろーって考えてたんですけど。

それで引っかかったのがね、まぁこのチーム、今日負けてたんですよ。かき氷食ってるチームに。でもアレですからね、進学校なんで。みんな賢いんで、別にメロン味のかき氷にメロン果汁入ってるとは思ってませんからね。なんやったらイチゴもメロンも味は実は同じことまでわかったうえでかき氷食べてますから。知らんけど。それでまぁ監督としてはすごい恥ずかしい話の流れだったんでやっぱネットでも話題になるんですね、それで色々見て遊んでたんですけどその中に、該当の監督のインタビューについて

「優勝してから言えばかっこよかったのに」

みたいなこと言ってるのを見かけたんですよ。で、俺は、それは違うな、と思って。むしろ、その監督のブラックなところとか、他所のやり方をナメて否定するところとか、それって勝ち負けと全くかけ離れたところで批判されなくちゃならんなと思ったんですよね。優勝したとしても絶対駄目だって言わなくちゃならないところで、むしろそんな「結局優勝できないんだったら口だけで恥ずかしいですよね」って発想は「俺たちが勝って正しいってことを証明してやりますよ」みたいな向こうの監督のノリに飲まれて引っ張られてるんじゃないかと思うんですよね。

もう何年か前に、部活の体罰の問題が盛り上がってた時に、「体罰なんかでチームが強くなるわけない。全く非合理で無意味だ」って意見と「いや、体罰には実際に強くなる効果がある。体罰をやめろというのは甘えだ」みたいな意見が対立してるように当時の俺には見えてて、それで「いや、体罰は効果あるかもしれないね。チームを強くするかもしれないね。だとしても、やめない?そこまでして勝っても仕方ないでしょ?」みたいな落とし所はどうでしょう、みたいなことを言ってたんですけど。

だからまぁなんつうか、倫理観というか今あるべきとされる人間の在り方みたいなものがありますわな、それを目指そうって時にそれを目指す理由には「それが最良の結果を期待できるから」ってのが必須じゃないとそんなにあかんのかな、と思うんですよね。時代錯誤の軍隊みたいな部活動ってのは駄目なんだと僕は思いますよ。ただ、その駄目だっていうことは「彼らが負けること」でしか証明できないのでしょうか。彼らを試合で負かすことでしか証明できないのでしょうか。それはそれ、これはこれ、とはならんもんなんでしょうか。

逆に言えば、これはすげえ甘っちょろい言い方ですけどね、あの監督はなぜそんなに勝ちを求めて、勝つことで相手のやり方を否定しようとしたのだろうかとかも考えちゃいますよね。そりゃあ一般的などのような場合でも良しとされるやり方ではなかったですけど、ひでえ荒くれようだった野球部とそこにいるどうしようもない非行少年をどうにかしたんだったら、別に野球の試合で勝たなくたって、それは大したもんだと言われていいと思うんですよ。「勝ってもっと正しいことを全国に見せつけなきゃ」と彼に思わせたのは何なんだろうとか。そういうことを考えたんですよね。

あと書いてて今気づいたけどここでしてる話全部るろ剣の志々雄編に書いてる。以上です。

松葉杖の青年にインディアンポーカー感覚で話しかけるババア

あのー、骨折をやってましてですね。

右脚をスニッカーズみたいにやっちゃいまして。スニッカーズで言えば一番上の部分のキャラメル部分に相当するのが俺の脚では肉になるわけですけど、スニッカーズをサクッといこうとしたらちょこっとネチョっとする部分あると思うんですけど、アレがまぁ脚でいうと肉の部分というか、肉ってその程度の役割しかないんです。支えてくれる大半は骨なんです。スニッカーズがキャラメルだけで二つに離れないよう持ち堪えられるかと言えばそうではないように、俺の脚も骨が3on3でアリウープ決めた白人がサクッといったスニッカーズみたいになってしまったので少しでも動かすと骨がキャラメル部分こと肉を支えてくれないから激痛が走るっていう。あのね、みなさんこの例え全然ピンと来てないでしょ?でもそれでいいんですよ、これは俺の痛みとか怪我の状況をいい感じにお伝えするための比喩表現ではなくてね、脚折れて救急車で搬送されてる時の俺の脳内映像はいい感じにサクッといかれるスニッカーズだったっていうありのままの報告ですから。おかしくないですか?31歳のいい男がですよ、脚折って、仕事もあって家庭もあって考えなくちゃならないこと色々あるはずなのに頭のなかに浮かんでるイメージ映像スニッカーズですよ?救急隊員は怪我人なんざちょっとやそっとじゃ死なないことくらいわかってるから扱い雑なわけですよ。なのでストレッチャーに乗せられるだけでも痛くて吐きそうなわけですよ。痛さで吐き気に見舞われてる極限状態の頭のなかで流れるのは愛する妻の顔でもなく明日から引き継がなくちゃならない仕事の整理でもなくボーリング場の使われてないレーンで流れてる映像にありがちなすり鉢型のステージでスケボーやってる白人ども、そしてそいつらが食べるスニッカーズ。俺の脚、スニッカーズだなと思いながらそんな白昼夢を見るんですよ。やばくないですか?

まぁいいや、まぁ怪我した時のおもしろ話はおいおいしますけどね。まぁ今はなんやかんやで松葉杖なんですよ。手術しまして。なんか俺の大事な骨だった骨が骨Aと骨Bに両断されてたみたいでですね、しかもなんかあの向かいの家のミニチュアダックスフンドは家のなかでゆうゆう暮らしてるのに、うちの秋田犬ベースの雑種のタローは相変わらず外で飼われててなぁ。餌も、向こうのミニチュアダックスはチャム的な?ペディグリーチャム的な?なんか柔らかい、今から火を通すハンバーグみたいなおいしそうなもの食ってるにも関わらずうちのタローは残飯食わされてるな的な。それなりにタローもうまそうに食ってるからタローお前もそういうバカな態度が駄目なんだぞっていうのにもイライラしつつそれでもハッハ言いながらタローがうまそうに食ってるならいいかなと思ってたらフライドチキンの骨をタローが嬉しそうにガリガリやってるんだけどさ、その骨を真っ二つに噛み砕いてかじってるんだけど、その真っ二つの角度!ふたつに割るっていうよりスラッシュしてる感じ。二つに割れたところの切っ先がそれぞれまち針みたいにぬらぬら光ってて大丈夫かタロー!!お前そんなもん喉に刺さったら大惨事だぞー!!??みたいな、そういう角度の骨の折れ方あるじゃないですか。俺の脚もあんな感じになってんのね。だから自然にはひっつかねえから手術しようって話になって、骨Aと骨Bをピコ太郎感覚でつなげようって話になって、♪アイハバ骨A~アイハバ鉄の棒、アン!ってノリで骨Aと骨Bを鉄の棒で繋げんのね。で、骨Aに3発、骨Bに3発、ボルト入れて固定したからまぁ大丈夫じゃない?って先生は言うわけですよ。「最初2本ずつでイケるかな思ったけど念のため3本ずつ入れといたわ」言われてね。何それ完全にフリーハンドの言い方じゃん。なんとなく感覚で俺の脚に穴開けてボルト入れたでしょ?みたいな感じで手術は無事に終わりまして、紆余曲折あって今は退院したものの、まだまだ完治とはいかないわけですよ、まだ一ヶ月経ってないしね。

今は仕方なく松葉杖二本を両脇に抱えて生きてますよ。それでリハビリとか行きながら細々生きてるわけですけどね。そうするとね、「待ち時間」っていうのが生きててものすごく多いわけ。病院で診察での待ち時間もあればね、そんな長いこと歩いてもいられないからバスとか電車とか公共交通機関に頼ることも多いわけ。そうするとね、これも人情の街・大阪っていうお国柄なのかな、話しかけてくるババアがすげえ多いわけ。松葉杖なんて目立つもの持ってる青年だからね。いやでも、お前31だろうつって?青年って年でもないだろって思うかもしんないけど、たぶん業界ではまだまだ若者なわけ。俺も思ったよ、入院中にさんざ看護師さんに「若いからすぐ回復するよ」って言われるわけ。俺もう31よ?何が若いんだよって思うけど、周りにいるのは60とか70のジジイババアばっかなわけ。そりゃ相対的に若いよ。俺が若いって言われるのは仕方ないわけよ。たぶん氷川きよしもこんな感じだったんだろうなって。社会的にはけっこうな年齢なのかもしれないけどいつまでもいつまでも若いどころかプリンス扱いでさ、そりゃわからなくなるよ。マネージャー殴るのも仕方ない。楽しんごとごっちゃになってる気もするけど、もう俺はどうでもいい。風になりたい。つまり俺もさ、若いつもりはないけれど、まだまだ相手によっちゃただの「よう兄ちゃん」であり「若者」であり「青年」にすぎないんだなって松葉杖持ってことさらに痛感したよ。とにかく、バス停でも病院の待合室でも、暇つぶしがてらにババアが話しかけてくる。

でね、最初は「ババアなんやよう話しかけてくるなぁ」程度だったんですよ。ただね、徐々に気づいてきたんですよ。

この俺にね、「どうしたん松葉杖なんか持って?大変そうやな?」って話しかけてくるババアは確実にね、もっと大変な思いをしてるババアなんですよ。なんやったらだいたい5割は癌でステージⅢ~Ⅳに到達してるんですよ。ここまでだいたい2000字くらいね、俺のした怪我けっこうたいへんやったぞっていう前段を繰り広げてきましたけどね、これを一瞬でチャラにするような重たいエピソードをババアどもは放ってくるわけですよ。僕だってこの一週間でね「見つかってすぐ手術っていうのは逆によかったよ。切ったら良くなるってお医者さんが判断したからすぐ切ることになったわけやから。これが転移とかしてたらすぐ切ろうって話にならなかったでしょ?だから婆ちゃんそれは良かったよ」って3回くらい言ってるかね?いや、俺の言ってることの医学的根拠は知らんよ?ただそんなん言われたら婆さんは悪い気しないでしょ?だから俺はそういうこと言うわけ。そしたら婆さんもまんざらではないわけ。

松葉杖なんか持ってなかったらね、こんなしょっちゅうしょっちゅうババアに話しかけられるなんてことはまぁ無いですよ。それが松葉杖を持った瞬間にね、どうしてこうも死地を乗り越えたババアに話しかけられるものなのか。あいつら結局インディアンポーカーですよ。俺が松葉杖持ってるでしょ?それであいつら察するんですよ。あいつは大したことないって。あんな若い年齢で松葉杖持ってたらせいぜい怪我で、日にち養生で治るただの怪我だって。インディアンポーカーの2か3くらいに思ってるんですよ。対して自分はステージなんぼとかの難病を去年に切除したとかそういう自分の額のカードが少なくともJQKの絵柄だってのがわかってるから。だからあいつら話しかけくるんすわ。ええけどね、話しかけてくれても。俺はそりゃ若者がらさ、あんたらが話しかけてくれなくてもツムツムとかやることは引く手数多なんやけど、あなたが手術痕見せたいなら、まぁバス来るまで暇やし見るけどええよ。ただな、この競争社会に飽き飽きしながら生きる昨今な、病気になってもお前らそうやってマウント取ってくるんかいっていう絶望な。そういうのはやっぱ感じないでもないよ。俺たちはこうやって死ぬまで、死因までインディアンポーカーにして生きていくしかないんだなっていう。最高だよ。最高に笑える。障害でもらえてる金の月額を全部待合室で教えてくれるババアも、電車を待ってるスキマ時間に面倒見てくれる子供・見てくれない子供ランキングを事細かに教えてくれるババアも、手術・転移発見・手順・転移発見の高速サイクルを相席したバスで喜々として語るババアも、すべて愛おしいね。脚を折ればわかるよ、この世界は生きにくく、生きにくいこの世界を誰しもが必死こいて生きてるよ。その一端なら知れる。全容は知れずともその一端は知れる。最高。以上です。

【お知らせ】弊ブログの取り扱いジャンル拡充について

 平素より弊ブログ『←ズイショ→』をご訪問頂き、誠にありがとうございます。

 さて、さっそく掲題の件についてご報告させて頂きます。

 これまで雑多なジャンルを横断的に言及対象としながら約4年半運営を続けてきました弊ブログでございますが、今後、以下のジャンルも取り扱いますことになりましたのでお知らせ致します。

 

・育児日記

 

 3,200グラムの元気な塊ですよ。早くない、貴様さてはよその子じゃないな!よそはよそのスピード感、うちはうちのスピード感!いやでも「珠のような」ってよく言うけどさ〜、マンマじゃ〜ん。全然うまくないわ。だってマンマじゃ〜ん全然うまくないわ〜。妊娠中、嫁さんがアイスを食べるとポコポコと激しく胎動するのが常でしたが、出産を終えた嫁が「もう私がアイスを食べて喜ぶあの子はいないのね」とこぼしたのが印象的だった。へその緒を問答無用にばつんとやられているのを見た時、何の役にも立たないへそをどうしてみんなあんなに雷様から隠して守ろうとするのかがわかりました。こんにちは、いち個人。こちらも、いち個人です。俺の舌は俺の舌、お前の舌はお前の舌。これからはそういう感じでやっていきましょう。なにはともあれ、ようこそ世界へ。この世に出てきたその瞬間「俺が肺で呼吸すんのかい」の顔をしていましたが、これから降りかかる理不尽はまだまだこんなもんじゃないですよ。僕たちはいくらかはそれを知っているのでまた追い追い教えます。しかし「珠のような」って全然たとえになってないじゃん、だってマンマじゃ〜ん。

 それでは、引き続き、66,000グラムのおっさんが綴ります弊ブログをご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。以上です。